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    Nemo/ねも

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    Nemo/ねも

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    #PsyBorg 🐑🔮🐑 初めて小説書きましたので暖かい目で見てくださると幸いです。⚠️捏造過多⚠️Deja Vuからめちゃくちゃ妄想しました

    #PsyBorg

    #PsyBorg カミサマの物語⚠️本当に捏造過多
    しれっと同棲してるし未来の話。
    左右ありませんが生産者の思考は🐑🔮寄りです





    ☆。.:*・゜☆。.:*・゜☆。.:*・゜


    ファルガー・オーヴィドという男がいた。
    彼は物語が好きだった。読むのも書くのも、そして話すことも好きだった。

    今夜も不思議な機械の前に座り、その低く柔らかな声で読み聞かせを始める。ボタンを押すと、彼の声は世界中の眠れない子供たちや迷える子羊たちのもとへと届くのだ。

    さあ、今夜はどんな物語を話そうか。


    ☆。.:*・゜☆。.:*・゜☆。.:*・゜



    「俺さ、成長しないんだよね」

    何を言い出すかと思えば、成長期などとうに終わった年齢であろう恋人は真剣な面持ちでこう呟いた。

    「お前がまだ伸び盛りな歳なんだとしたら、手を出している俺は警察にでも厄介にならないといけないかもしれないな。」

    親友の1人である金髪の顔を思い浮かべながらこう返すと、もう、茶化さないでよ、と可愛い抗議の声が上がる。

    「老けない……って言うのかな。もう何年も全く変わらないんだよ、見た目。」
    「あー……」

    確かに、改めて思い出してみると、初めて会った時からもう何年も経つが浮奇は変わらない。
    毎日顔を合わせていれば多少のそういった変化には気付かないだろう。
    そもそもまだそこまで老化が目立つような年齢でもない上に彼は美容への関心が人一倍高く手入れを欠かさないため、老化しないということが特別おかしいと意識したことも無かった。
    たまに変わる綺麗なメイクも良い刺激になって、カモフラージュに一役買っていた。

    だが、変わらないということは確かに普通では無い。
    同時期に出会った他の人々と比べても、浮奇は出会ったころの浮奇のままだった。


    そして彼が普通では無いことといえば、やはり。

    「その超能力が原因か?」
    「……うん、そうだと思う。この力を授かったばかりの時はまだ成長期だったけど、大人の身体になってからは結構わかりやすくピタッと止まったんだ。髪や爪が伸びたり、肌の調子の善し悪しがあったりするくらいで。止まった時からはもう10年くらい経つけど……全然変わらないんだよね。」

    なるほど、かなり前から本人は自覚していたことだったらしい。ならば、何故今になって俺にそんなことを言うのか。少し胸騒ぎがする。

    「最近、星の声が強いんだ。呼び出されることもすごく多くて。だからよく一緒に歌ってるんだけどさ。」

    浮奇はたまに、その超能力でふわりと屋根に座り星々と語らっていることがある。星々と共に歌う浮奇の、人魚のように美しい声を聞きながら過ごす夜の時間は俺にとっても至福のものであったのだが。

    「ふーふーちゃん、もしかしたら俺、カミサマにならなきゃいけないのかもしれない。」

    不老不死だなんて大層な禁忌、到底人間が持っていていいものでは無い。
    それが示すことはつまり、彼が人間ではなくなってしまうのだということ。

    「浮奇がカミサマになったら、この世界はきっと更に美しくて愛の溢れた素晴らしい場所になるだろうな。」
    「何それ、ふーふーちゃん、俺も君が好き!」

    俺のセリフを愛の言葉と受け取ったらしい彼はふわりと笑い、んーまっ、といつもの調子でキスの真似事をする。

    「俺がカミサマになってもずっと一緒にいようね、ふーふーちゃん。」






    ああ、彼の存在が遠い。


    共にベッドに入り、早くもすやすやと寝息を立て始めた恋人の顔を見やる。
    普段は夜更かし好きでもある彼だが、今日も長いこと外で歌って疲れていたためか、すっかり夢の中のようだった。


    人魚姫が泡になり溶けていったように、突然ふっとどこかに消えてしまいそうで、どうしようもなく自分のもとに繋ぎ止めておきたい感情が芽生える。

    だが、俺はこの感情を外に出すことは決して無い。昔も今もこれからも、それはずっと変わらない。

    彼は、俺が繋いでおくにはもったいない力を持っている。超能力というだけでは決して無い、それは紛れもなく"浮奇・ヴィオレタ"という1人の人間の魅力だった。
    彼の力は、世界中の、もしかしたら宇宙中をも幸せにできるものだ。
    彼がどこかに行くなら、それを止める権利は俺には無い。彼は嫌だと言うだろうけれど。

    たとえいくら多くの身体のパーツを機械と入れ替えようとも、ずっと彼と共に在れることなど到底不可能なのだ。
    それならば、いつか満天の星空から迎えが来るその時まで、傍で彼を支えていよう。

    そっと、寝顔にキスをした。カーテンの隙間から除く星空に見せつけるかのように。


    ☆。.:*・゜☆。.:*・゜☆。.:*・゜


    ファルガー・オーヴィドという男がいた。
    彼は物語が好きだった。読むのも書くのも、そして話すことも好きだった。

    今夜も不思議な機械の前に座り、その低く柔らかな声で読み聞かせを始める。ボタンを押すと、彼の声は世界中の眠れない子供たちや迷える子羊たちのもとへと届くのだ。

    さあ、今夜はどんな物語を話そうか。


    そうだ、カミサマになった男の話をしよう。

    幾千の星空からの寵愛をその身に受け、人智を超えた力を操った男の話を。

    穏やかな声だけれど案外口が悪くて、ちょっぴり惚れっぽくて、拗ねて怒った時はムスッとして可愛い男の話を。

    今はもうここにはいない、愛しい恋人の話を。

    それは千年に一夜、星空に浮かぶような奇跡の物語。

    ───There’s a legend that every thousand years ……


    夜空に輝く星がひとつ、嬉しそうに瞬いたような気がした。
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    途綺*

    DONE🐑🔮//綺羅星の微睡み

    甘やかされてふわふわしてぼんやり眠くなる話。※実際にある睡眠導入法を軽くアレンジしています。
    「ふーふーちゃんのばか」

    足を抱えて小さく丸まった浮奇の声は、深く潜り込んだベッドの中でくぐもって響いた。ファルガーがドッゴの夜の散歩から帰ってきた直後という、浮奇にとっては有り得ないほど早い時間にベッドへ入っているのは低気圧に負けて痛みを訴える頭のせいだった。

    外の雨が強くなるにつれて突き刺すような痛みが徐々に強くなってきたこめかみをさすりながら眉根を寄せていた浮奇は、見兼ねたファルガーに鎮痛薬を飲むよう促された。当然の対応だとは分かっていたが昼前から痛んでいた頭は疲れ切って正常な思考を保てず、浮奇は鎮痛薬を差し出すファルガーの手を拒否した。ふーふーちゃんが抱きしめてくれれば治るだとか、脳みそを取り出して壁に投げたいだとか、キスして甘やかしてよだとか。とにかく悪態をついた覚えはあるが何を口走ったのか記憶にない。ただ、話を受け流しつつ浮奇の手を引いてキッチンへと向かったファルガーが唐突に顎を掴んできて、優しく重なる唇に安心したのと同時にぬるい水と薬が口内へ流れ込んできたことで浮奇はようやく正気を取り戻した。
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