本当は泣き虫数日前から予兆はあった。
声が少し出しにくくなってきた事
鼻が効かなくなってきた事
目眩があり、少しだるい事
でも今まで病気になんてなった事が無かったから大丈夫だと過信していた。
その結果流行りのウイルスにやられて、隔離され、今こうして一人ベッドの上で寝ている。
『はぁ…最悪だよほんと…』
いつもなら授業を受けて、ご飯食べて、ラギー追い回してってしている頃なのに…
『独りか…』
一人でいるのには慣れてるけど、独りなるのは本当に好きじゃない…
『流行りの病だから隔離するって…さびしんぼの人権〜!』
そうぼやいても返事が返ってくることはない。
『独りはやだな…』
独りになると思い出したくない事も頭によぎって来る。
父、母と二人共を目の前で看取ったあの光景
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