人間曦×人魚澄⑥ それから数日後、魏無羨の言った通り江澄の呪いは効果が切れたようで傷はみるみる回復していった。尾鰭も再生し、絹のように薄く美しい鰭が宝石のように煌めく鱗と共に碧霊湖を泳ぎ回る江澄を彩っていた。
「藍曦臣!ありがとう!元通りだ!こんなに思いっきり泳げるのは久しぶりでほんとにいい気分だ!貴方に治してもらったお陰だな!ありがとう!!」
御剣で来た藍曦臣に気づいた江澄が泳ぎよってくる。
「そんなに泳ぎまわって大丈夫なのですか?」
「ああ!もう大丈夫だ!」
キュルキュルと鳴きながら嬉しそうに鰭を動かす江澄に藍曦臣も嬉しさが伝播し、思わず顔がほころぶ。すると江澄はピタリと動きを止め、じっと見つめてきた。どうかしたのだろうかと首を傾げるとキュウキュウと小さく呟く。
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