Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    sumiwatari

    @sumiwatari

    @sumiwatari

    ☆quiet follow
    POIPOI 59

    sumiwatari

    ☆quiet follow

    神アレとリンアレ

    Tap to full screen (size:1519x1577).Repost is prohibited

    recommended works

    takami180

    PROGRESS長編曦澄15
    おや、再び兄上の様子が……
     あの猿は猾猿という怪異である。
     現れた土地に災禍をもたらす。
     姑蘇の、あまりに早く訪れた冬の気配は、疑いなくこの猾猿のせいである。
     猾猿は気象を操る。江澄を襲った倒木も、雨で地面がゆるんだところに風が吹きつけた結果だった。
    「何故、それを先に言わん」
    「あんな状況で説明できるわけないだろ」
     魏無羨はぐびりと茶を飲み干した。
     昨夜、江澄は左肩を負傷した。魏無羨と藍忘機は、すぐに江澄を宿へと運んだ。手当は受けたが、想定よりも怪我の程度は重かった。
     今は首に布巾を回して腕を吊っている。倒木をもろに受けた肩は腫れ上がり、左腕はほとんど動かない。
     そして今、ようやく昨日の怪異について説明を受けた。ちょっとした邪祟などではなかった。藍家が近隣の世家に招集をかけるような大怪異である。
    「今日には沢蕪君もここに来るよ。俺が引いたのは禁錮陣だけだ。あの怪を封じ込めるには大きな陣がいるから、人を集めてくる」
     話をしているうちに藍忘機も戻ってきた。彼は江澄が宿に置きっぱなしにした荷物を回収しに行っていた。
    「なあ、藍湛。江家にも連絡は出したんだろ?」
    「兄上が出されていた」
    「入れ違いにな 1724

    澪標(みおつくし)

    SPUR ME進捗進捗進……進まねぇ……
    次のターンから藍曦臣パイセンのご登場です。
    肝試しに行ったら憧れの先輩と以下略④異変はその日の夜から始まった。
    まず、ベッドに入り眠ろうとすると、どこからか声が聞こえてくるようになった。耳鳴りが人の声のように聞こえるのかもしれないと、一応それらしい理由を考えてはみたのだが、やはりどうにも人の話し声でしかない。確かに複数の人間が会話をしているようなのに、何を言っているのかは不思議なことに全く聞き取れない。声に耐えきれなくなり目を開けると、とたんに音が止むものだから質が悪い。静かになったので再び目を閉じると、途端におしゃべりは再開される。俺は修学旅行の夜の見回りの教師か。おかげでその日からだんだんと目の下に居座る隈が濃くなっていった。
    続いて、家の中がだいぶ賑やかになった。朝日が昇りきった部屋から大学へ向かい、日が落ちた時間に部屋に帰ると不思議とすでに電気がついている。誰が電気代を負担するんだ。そして、1人暮らしの1Kの室内でナニかが浴室への扉を開けたり、トイレの扉を開けるのである。開けたなら閉めろ。3歳の阿凌でもきちんと閉めるぞ、賢い良い子なんだ。一晩で何度も扉を開けられるものだから、何度も部屋の中を移動することになり帰宅しても落ち着かない日が続くことになった。
    1411