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    肴飯のポイ箱

    @sakana2015414

    pkmnでkbdnとか、kbnとdndがわちゃわちゃしてるような話を書いてます。時々ホラーなものをあげるのでそこだけ注意です。

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    POIPOI 64

    肴飯のポイ箱

    ☆quiet follow

    nzさんの怒りの琴線の話と、粉々になる瓶の話です。美味しいポテトを奢って貰ったので書きました。ちょろっとな会話文にするはずが楽しくなってこんなに長くなってしまった。
    ※🐉、👿、🔥、💧、🌱出ます
    ※CP要素無し
    ※微暴力表現あり

    #ジムリーダー(ガラル)
    gymLeader
    #小話
    brief(comic)Story

    落ち着いてますよ『…ロトム、よろしくな』
    (パッと映し出される映像は、浮遊するロトムから撮られた物なのか。薄暗いパブを、俯瞰するような形で始まる。)

    『俺ぇあよ!!オメェみてえなスカした顔してるヤツがぁよ!!』

    (ガヤガヤと喧騒と食器が無遠慮にかち合う音が響く中、殊更大きな声で1人の客に絡む赤ら顔の男。ニヤニヤと下卑た笑いをぶら下げながら、酒気を帯びた息を客の顔面へと吐きかけ、周りが諌めるのも聞かずに、永遠と目の前の男への愚痴を一方的に垂れ流している。)

    『聞いてんのが!?オイッ!おいテメェよお!!あぁ?』

    (一方的に話しかけてくる男に対して、対する客は胸元にかけたチョーカーの金具を弄りながら、澄ました顔でエールの瓶を傾けている。)

    『へへっ…おまえ、余裕ぶっこいでるけどな。おま…も…と…って…よ』

    (男が客の耳元でニヤニヤと笑いながら話している為、不明瞭)

     客は、顔色を一つも変えずに最後に残ったエールを一気に仰ぎ飲む。トンっと飲み終えたエールの瓶をテーブルの上に置き、そのまま澄ました顔をして立ち上がった。

     その刹那だった。

     ガッシャーーーン!!!


    (揺れる画面と、複数人の声が入り混じる音声が響いた後。地面に這いつくばって呻き声をあげている男と、周りに2撃目を止められ、宥められている客の姿が流れ、それを最後に映像が終わる。)



    「わぁ、凄いね!ガッツリと天辺から一撃だ!」
    「そうなんすよ!いや、マジで凄かったわ。」
    「ちょっと!感心してる場合です?ねえキバナさん。これ、この後どうなったの?どこのニュースにも流れてこなかったけど…」
    「ヒント。このパブの場所はスパイクタウン」
    「それ、もう答えみたいなものだね!」
    「あっはっは!この人も、やらかした場所が悪かったんだな」
    「…頭痛くなってきたわ」

     画面に映っていた客、もといネズの映像が終わると、見ていた各々からの感想が飛び交う。夕方から始まった懇親会は少しずつ賑わいを増し。今は各々好きな場所での交流の時間となっている。その会場の一角で、キバナは一緒に飲んでいたジムリーダー達にこの映像を見せたのだ。

    「まあ、映像撮る前に相手が胸ぐら掴んできたりとか、ツバ吐いたり肩をぶっ叩いてきたりとかしてたしな。それも加味して正当防衛で処理!それより、ネズのやつ『落ち着いてください!』って止めに入った店員達に、なんて言ったと思う?」

     まだなにかやらかしたのか。と言う顔でルリナがキバナの方を見ると、その表情が面白かったのか子どもみたいにケラケラと笑っている。そして、手に持っていたグラスを傾けようとした時、そのグラスが横から掻っ攫われる。

    「おれは落ち着いてましたよ。そうじゃなきゃ、中身の入った瓶でやってました」

     良いの飲んでるじゃないですか。なんて言いながら、自分の発言をそのままリプレイしたネズを見て、ヤローがわぁっと声を上げる。
    「噂をすれば、本人登場じゃあ!」
    「キバナ、その映像まだ持ってたんですか」
    「いやぁ〜、あんまりにもお見事な一撃だったからさあ「ロトム、消しなさいね」あっちょっと!こら!」
    「撮影被写体本人からの要請により、デリートしたロトー!ロトム的にも、リスクを抱えるの反対だったから消えて安心ロト!」
    「後で、マリィにも見せてあげるって約束してたのに」
     キバナのその言葉に、ネズはじとりとキバナを睨みつけ、中指を立てながら席を離れていく。ちゃっかりと彼の片手にはキバナが飲むはずだったグラスを持って。


    「それにしてもネズ君最近、あまりそういうことしなくなったなって思ってたのに。随分と久しぶりだねぇ」
    「よっぽど腹が立つことでも言われたのかしら」
    「まあ、あいつがキレる理由なんて一つだけだろ。今日のこの懇親会だって、その為に来てるようなもんだろうし」

     キバナの一言で、全員の視線がまだ幼さの残るジムリーダーの方への注がれる。彼女は大人達の視線には気付くことなく、近くに居るチャンピオンやビート達と一緒に話に花を咲かせているようだった。年相応で可愛らしいことだ。

    「じゃあ、動画も消えたし、お酒には気を付けようって事で!この件は解散!!」
    「結局私達は何を見せられたのよ…」
    「まあまあルリナさん」
    「みんなも、お酒の席では気をつけるようにね!」
     なんて、どこか締まらない言葉と共にその話題は終わりとなったのだった。




    「で?本当はあの動画、マリィくんに見せる約束なんかしてなかったんだろう?」
     懇親会からの帰り道。タクシー乗り場まで行く道すがら、コソッとカブがキバナへと手招きしてくるので、少し屈んで話を聞いてみると、ニコニコと人好きのする笑顔で言われた言葉に目を見開く。
    「あれ?バレてる?」
    「やっぱりね」
    「あっ!カマかけた!」
    「じゃなきゃ、きみがあんな場所で動画を見せるわけないだろう」
     降参。というように両手を上げてから、キバナは種明かしをする。
    「ネズは、マリィに自分の暴力的な部分を見せるのが好きじゃないから」
    「うん、そうだね。だから、態と、マリィくんが見てしまうかもしれない場所で、流したのかい?」
    「うーん。マリィにはほんと見せる気は無かったし。タイミングもしっかり図ってたから」
     あの場で、そこまで気を回しながら態と大騒ぎをして動画を流していたと知り、カブは素直に感心した。器用な子だとは思っていたけれど、ここまでとは。若者の成長を嬉しく思いながら続きを促すと、物凄く言い難そうな顔をした後、本当に小さな声でキバナは呟いた。

    「なんていうか、嫌じゃないすか。家族や親しい人が自分の為に誰かを傷つけるって。だから、動画を使って…ちょっとだけ脅した」
    「……キバナくん。ほんと大人になったねぇ…!」
     酒の力もあって、嬉しさが抑えられず、カブは思わずキバナの後ろに素早く回って膝カックンをし、キバナが姿勢を崩したと同時に彼のセットされた髪の毛をぐしゃぐしゃとかき混ぜた。
    「うわぁ!カブさんっ!くすぐったいって!」
    「偉いねぇ!」
    「うっわ、力強い!」
     キバナが立ちあがろうとしても、カブの力は思いの外強く、ガッチリと抱え込まれたまま、暫くの間彼が満足するまで構い倒されるのだった。
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    肴飯のポイ箱

    DONEREVELЯY2411「COUNT DOWN vol.2」の書き手クイズ企画に提出した作品となります。
    お題「催眠 付き合ってないキダ」
    開催中はドキドキとしながら過ごしておりました!すごく楽しい企画でした☺️✨ありがとうございました!
    夜空、星二つ ガラルにしては気持ちの良い、からりとした青空が朝から広がっている日だった。ブラックナイトに関する諸問題で暫く奔走を余儀なくされていたキバナは、ようやく業務もひと段落し始めた。屋外での作業は晴れの少ないガラルでは何よりも優先したい事柄だ。そんなこともあって、キバナは温かな陽気の中、ナックルジムの中庭で膝と頬を土で汚しながらせっせと植物の剪定に明け暮れていた。元が城ということもあり、一般の人々が立ち入らない場所には未だに当時の面影を残す部分が多い場所だ。キバナが居る中庭もその一つで、ナックルのジムリーダーが代々手入れをしていくことがいつの頃から習わしとなっていると聞いていた。初めてその役割を聞いた時には正直乗り気では無かったキバナだったが、元々好奇心旺盛な方だと自覚していることもあって、やり始めてみればなんだかんだと楽しみを見つけ出し、気付けば少しずつこだわりも持つようにもなってきた。
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    肴飯のポイ箱

    DONE12月オンイベ展示作品その②(新しいお話)
    みんなが寝静まった夜。こっそりひっそり楽しく過ごす不思議な生き物のキバナとダンデのお話
    「🎄ホリデー編🌟」
    ※ポ世界のクリスマス概念が曖昧な為、あえてクリスマスから正月までをホリデーと設定してお話をかいています。細かく考えず緩くお楽しみください🌟👻👻🎄
    それは賑やかな すっかり夜の帳が下り、静まり返ったとある家のキッチン。小綺麗に整頓されたそんな場所を小さな林檎程の大きさの何かが二つ、白い布を頭から被ってチョロチョロと薄暗いキッチンの中を動き回っている。
    「キバナ、息が真っ白だ!寒いなぁ」
    「今日も月が大きいなぁ。でも、流石に今日はみんな寝てるだろ」
     月明かりに照らされたキッチンを、キバナと呼ばれた大きい方がそれよりも少し小さなダンデの手を引きながらずんずん進んでいく。
     少し前にお菓子を貰ったキッチンは、同じように整えられていた。水切り籠にはジュラルドンとリザードンが描かれたカップが逆さまになって雫を落としていた。今日は、それ以外にもカラフルなカップや皿がたくさん並んでおり、いつもは食器棚の一番上で偉そうにしている白地に金の模様が入った大きな皿も、ピカピカに洗われて月の光を反射している。
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    肴飯のポイ箱

    DONEオンイベ開催、アンド素敵企画ありがとうございます!
    この作品は、12.3歳ごろの2人がナックルシティの片隅にあるとある喫茶店を舞台にわちゃわちゃとしていくお話となっています。
    ※両片想いほのぼのです。
    ※ガラル市民がたっくさん出ます。
    ※視点がコロコロ変わるお話です。
    少しでも楽しんでいただければと思います☺️
    とあるナックルの片隅で◆ライラック色の髪をした少年の回想

    「あ、チャンピオンだ!」
    「チャンピオン!」
    「何かイベントでもあったっけ?」
     困った。
    俺は、大きな街の真ん中で冷や汗を掻きながら、どうしてこんなことになったのかをひたすらに考えていた。
     今日は午前中にシュートでのチャリティイベントに参加した。午後はスポンサーの会社が行うガーデンパーティへの参加が予定されていたが、そちらが主催者側の事情でのキャンセルとなったので、突発的に午後は丸々オフとなった。予定されていた休みより、こういうイレギュラーな休みって得な感じがして俺は好きだ。せっかくだから前々から欲しいと思っていた物を買おうと意気込み、勢いのままユニフォームで飛び出した。自分なりに人目が少ない道を探しながら、地図アプリと睨めっこ。しかし、俺の努力も虚しくうっかり路地から大きな通りへと出てしまった。途端に集まるキラキラとした眼差しの人、人、人。応援してくれる人達の期待の眼差しを裏切ることはできず、突発的に始まってしまったファンサービス。握手に写真、サイン。もみくちゃにこそされないけれど、このままだと行きたい場所に行けないまま休みが終わってしまう。顔には出せないが内心焦りつつも人混みは消えるどころが増えていく。どうしたものかと困っていると、人混みの奥から良く通る声が聞こえて来た。
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    あまとう

    PAST2019年に、いい夫婦の日にちなんで書いたミクスレ話(エンディング後)。
    ポイピクにテキスト投稿機能があるって知ったので、お試しで…
    【Sharing one’s lot with another】

    遺跡を巡る旅の途中。
    街の教会の前を通りかかった時、ふと立ち止まったスレイは何かを凝視しながら不思議そうにたずねた。

    「ミクリオ?あれ何?」

    そう問われ視線の先を見やると、そこには純白のドレスとタキシードをまとった若い夫婦。多くの参列者達に祝福され、花びらのシャワーの中を笑顔で歩く二人は幸せそのものだ。

    「あぁ…あれは結婚式だよ。」
    「へえ!今の結婚式はあんなに華やかなんだな。まるで戴冠式みたいだ。」
    「そうか。君が知ってる災厄の時代の頃は、もっと質素だったね。」

    スレイが驚くのも無理はない。
    彼が眠っていたこの数百年の間に、文明のレベルはずいぶんと上がっていた。
    それに伴って、人間と天族の生活スタイルも大きく変わり、こういう行事ごとも時代と共に多様化していたのだ。

    そこだけ別世界のような華やかな雰囲気に、好奇心たっぷりのキラキラした目で魅入るスレイ。
    そんな彼を微笑ましく横目に見ながら、ミクリオは冗談めかしにこんなことを口にした。

    「そういえば、スレイは……結婚したいとは思わないのか?」
    「え?なに?急に 1170

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