PA星の海をこねこねしてるやつ 静かな宇宙艦の中から望める広大な濃紺の内で、星たちが宝石のように光り輝いている。
空の向こうの、星の世界。つい先日その存在を知ったばかりの場所に立っている事実に、アスター四号星のある者は驚嘆し、ある者は目を輝かせ、ある者は決意を新たにしていた。
アベラルドもそのひとりで、方角の道標とされるほど永久に存在すると考えられてきた星々が目の前で死に絶え、そして新たに生まれる瞬間の光に、つい先ほどまで魅入っていた。
再び部屋にひとりとなった今は、反省の真っただ中にいる。
いつの間にか後ろにいたレティシアに驚きこそすれ、アベラルドが姫を邪魔になんて思ったことなど、刹那のかけらもない。姫の気配に気づかないほど星に夢中になっていたことも、その姿を見られた気恥ずかしさに負けてまともな返事ができなかったことも。そして、
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