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    小月 輝

    @ODUKI547

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    小月 輝

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    マレイデ結婚式妄想。モブ要素が少しあります。

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    小月 輝

    DONEインク屋小話④ジャミル
    モブランド4開催中に間に合ったー!
    ジャミル、インクを買い行く。
    柘榴の涙ジャミルのインク瓶は特別製だ。
    画一的な四角いガラス瓶とは違う、ころんと丸い形もさることながら、陽光に様々に煌めく色ガラスの鮮やかさが一際目を惹く。
    特に鮮やかな赤色の模様が気に入っているが、何よりも素晴らしいと思うのはその機能性だった。一見そうとは見えないように刻まされた魔法陣はジャミルのマジカルペンと呼応し、自動的にマジカルペン内にインクを補充してくれる。
    マジカルペンを介して魔法を使うため、マジカルペンへのインク補充は必然的に手作業になりがちな魔法士には嬉しい機能だった。ジャミルはカリムの元で、いくらでも美しく貴重なガラス細工を見た事があったけれど、この自分のインク瓶が一等美しいと思っていた。賢者の島内部であれば、どこにいてもインクを補充出来る売り文句に誤りはなく、おかげでジャミルはインク壺を持ち歩く事から解放された。自室のランプ下に置いてあるインク瓶の輝きが強い事に気づいて、ジャミルは予習の手を止めた。買って以来机の上から動かしていないガラス瓶は、インクの残量によって光の反射率が変わる。キュポッと蓋を外せば、思った通り底に僅かにインクが残るのみだった。
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    recommended works

    はるもん🌸

    MOURNING「今、誰かが私を呼ぶ声がした。魏嬰、君か?」
    月夜を見上げ、藍忘機は遠い昔に見たかわいらしい笑顔を思い出していた。そんな独り言をつぶやいたことがあった。魏無羨がいなかった時間があまりにも長すぎた。
    そのせいか、今ある幸せが、まるで嘘のように感じる瞬間があるのだ――――――――。
    あなたがここにいる『魏嬰、なぜ君が死ななければいけなかったのだ…』

    背中の痛みよりも、胸の痛みがこたえた。冷泉でどれだけつかろうとも、癒える事はない。
    兄が「時がたてば忘れ行くだろう」と言いに来てくれた事がある。

    されど、その日は来なかった。

    師弟が大きくなっていく様を感じ取るたび、時間の経過を感じる。
    かつて子供だった彼がはしゃいでいた姑蘇の山道を歩いては魏無羨の笑い声を思い出す。なぜ一緒に遊びに出かけなかったのだろうと後悔しても、もう遅い。

    彼はあんなにも自分を気にかけてくれていたのに。愛しさは増すばかりだった。会いたくて、愛しくて、つらかった。



    「――――――ッ」

    藍忘機は息を少しみだしつつ目を開けた。
    体にずしりとした重みを感じる。魏無羨だ。むにゃむにゃと自分の髪の毛を口に入れて何か言っている。力加減を忘れてつい、強く抱きしめてしまった。
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