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    なごみうた

    パスカラ小説のみ(響和メイン)
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    なごみうた

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    いつか形にしたい同棲きょうかず(響視点)
    ベースはhttps://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23657532
    どっちの視点も描きたい優柔不断オタク

    同棲本作りたい〜🥞和哉が大学三年生へと進級し、俺が大学を卒業後プロのグレーダーとして活動するようになってから、早一月。
    去年のクリスマスに来年俺が大学を卒業したら一緒に住もうか、と和哉を口説いていた俺だったが、その後存外積極的な和哉からのアプローチもあり、この春から同棲を開始した。
    一先ずは俺が住むマンションで生活を始め、近いうちに一緒に家を探す手筈になっていたが、予想以上に忙しない日々が続いていて、暫くはお互いとても腰を据えて話せるような状況ではなかった。
    年始の忙しなさが落ち着いたら少しは和哉とゆっくり話をする時間も作れるだろうか…と思いながらも、五月半ばまでスケジュール帳にびっしりと書き込まれた予定表を確認し、とてもそうは言っていられないな…と俺は諦観の境地に至り、溜め息をついた。

    やっと和哉と休みの日が被り、夕飯も共にできそうだ…という日ができ、俺が安堵しながら和哉へ連絡を入れ返ってきた『俺の方が、先に帰れると思うから!響の好きなもの、たくさん作って待ってる』という和哉からのメッセージに『楽しみにしてる』と返信し、仕事の都合で家に帰れない日や帰宅が遅くなり和哉の寝顔を見るだけになった日も、寝る前にはそのやり取りを見返しながら、その日がくるのを心待ちにしていた。

    五月の連休が明け諸々の仕事を片付けて、はやる心を抑えながら足早に帰宅し、部屋に灯る明かりを目にして何だか泣き出しそうな気持ちで胸がいっぱいになった俺は、エントランスを潜る前に一つ深呼吸をする。帰る家に和哉がいて、俺を出迎えてくれる。
    その事実が、たまらなく幸せだった。



    「おかえり、響!」

    玄関の扉を開けるとエプロン姿の和哉がキッチンから飛び出してきた。

    「ただいま」

    こうやってちゃんと面と向かって挨拶を交わすのも、久しぶりだな…とパタパタと俺の元へと駆けてくる和哉を待ち構える。

    「ん、鞄貸して。俺が持つよ」

    玄関先にいる俺の方へと歩み寄る和哉が伸ばした右手を掴み、その身体を引き寄せ抱き締める。ごくたまに、どうしようもなく和哉の温もりが恋しくて…先にベッドに入り深く眠っている和哉を起こさないように腕の中に抱きながら眠りにつくことはあったが、ちゃんと向き合って抱き締めあうのはいつぶりだろう、と少し感慨に浸りながらぎゅっと和哉を抱く腕に力を込めた。

    「きょ、きょう…」

    和哉は頬を染めながら俯きがちに俺の胸へと顔を寄せる。和哉が高校を卒業後大学に進学して付き合い始めてからもう三年は経つのに…いつまでも変わらないその初心な反応が可愛くもあり、いじらしくもあった。

    「わるい…最近あまり、こういうこともしてなかったから」
    「うん…」

    俺の胸に埋めていた顔を上げ、ほんのり赤く染まった目元を潤ませながら和哉は俺の瞳をじっと見つめ返した。目は口ほどに物を言うというが、和哉がキスをせがむ時の、少し欲を孕んだ瞳だった。
    ゆっくりと顔を近づけると、和哉はそっと目を閉じる。そのまま唇にしてしまっても良かったが、ふとまだ外から帰ってきたばかりであることが頭を過った。

    「え…そこ!?」

    予想をしていた場所とは違う俺が口付けた左頬へ片手を添え、和哉は不服そうな声をあげた。

    「…帰ってきたばかりだから」
    「響ってほんとに真面目だよなっ」

    膨れっ面になり、俺の鞄を手に取る和哉に背中を押され洗面台へと誘われながら、まぁ後で思う存分してやるけど…と俺はそっと心の中で独りごちた。


    「和哉」
    「何?手洗った?早くご飯食べようぜ。冷めちまうから。あ、そうだ…明日休みだからお酒も用意した!響の好きな銘柄の…んっ」

    キッチンでワイングラスを手に持ち、酒の準備をする和哉の背中に回り込み後ろから抱き締めると、今度こそちゃんと、和哉の望み通り唇へとキスをする。

    「さっきはごめん。久しぶりに休みが被ったんだから今日はゆっくり…いろいろ、したい」
    「い、いろいろ…」

    みるみる耳まで赤くなる和哉の反応に気をよくした俺はうなじへと軽くキスを落とし、ぎゅっと力強くその身体を抱き寄せた。





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    なごみうた

    TRAININGコミカライズ公開の日程&アーティストのお顔お披露目されたので嬉しくて書いちゃった(おやつとは関係ない話だけど)デート回(間違いではないよな…?)の時に和哉がめちゃくちゃ悩んでわりと可愛いパーカー着てたのが好きで…お気に入りなのかな?🤔付き合ってからもデートの時にたまに着てほしいな〜っていうオタクの願望(※デート前のシーンのみ)
    (同棲軸)和哉が響とのデートの服装で悩む話久しぶりに休みが被り、明日は二人揃って出かけられるな、などと昨日一緒にベッドに入った時に会話を交わし和哉より早く目覚めた響は、朝食の準備をし淹れたてのコーヒーを注いだカップを傾けながら、今日のデートプランについて改めて思いを馳せていた。

    和哉が気になっていると言っていた近所に最近できたオシャレなカフェでお茶をして、図書館や美術館に赴き今後の創作活動に必要な資料集めや創作の参考になりそうな作品を鑑賞したり…——そう物思いに耽る響の意識を突如として破ったのは和哉の「決まんね〜!!」という叫び声だった。



    「起きたのか?朝食、できてるから起きたのなら早く準備しろ」
    「あ、おはよう響…うん、もうちょい待ってくんねぇ…?今日着てく服が決まんなくてさ…」
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    なごみうた

    TRAINING(同棲軸)コミカライズ始動があまりにも待ち遠しい…ドーナツ半分この描写はあるかな…!
    和哉に嫉妬されて内心嬉しい響(攻めが受けの嫉妬に喜ぶ私の大好きシチュエーション)
    和哉はあんまりそういう感情見せると響に嫌われるかも…って気にして言葉や態度には出さないけど、響はそういう内面の感情読み取るの上手そうだな〜って。
    🎂💙🍫モテモテだな、なんて口にしてちょっと困ったように眉尻を下げ笑顔を向けてはいるものの、紙袋から溢れそうなチョコレートの山に向ける和哉の瞳にほんの少しだけ嫉妬の炎が灯っているような気もして。その可愛らしい「やきもち」を感じとり響は込み上げる愛おしさを抑えながら、和哉へと歩み寄った。

    「で、和哉は?」
    「へっ?」
    「和哉からは、くれないのか」

    本当はちゃんと、それこそ年明けあたりからソワソワと、響の誕生日のために和哉が純たちにこっそり相談していたことも知っていた。やっぱりチョコレートがいいよな、響、好きだし。でもバレンタインも近いし毎年山ほど誕生日のプレゼントと合わせて受け取ってるのも見てるし。…なんて自分のために一生懸命悩んでくれていたその時間が、気持ちが、何より嬉しかった。
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