真夏の夜は 初めに夜のプールと聞いた時は、なんだかうす暗くて静かな場所を想像していた。たぶん、学校のプールのイメージが強すぎたのだと思う。直線でふちどられたプール、水色のペンキ。殺風景で、ひっそりとしていて。だけど今回招待してもらった有楽町のナイトプールは、もちろんそれとは全然違っていた。
ゴージャスで、カラフル。まさにそんな感じだった。暮れかけた空の下、そこらじゅうが輝かしくライトアップされている。楽しむべき時はこれからだと言わんばかりだった。
プールサイドに立ち並ぶ建物は南の異世界の情緒に溢れていて、黄金色に塗り染められている。そこにライトが当たってますます眩しい。水の中にライトが仕込まれているらしく、プールの中さえも光っている。いっぱいの水が光を反射して目がくらみそうだった。
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