毎日SS 友達の誕生日プレゼントが買いたいから、それに付き合って欲しい。
朝食の時に、一日の予定を聞いたらそう言われた。モリヒトとケイゴは趣味が合う。休日になんとなく一緒に出掛けるとはよくあるが、目的を持って誘われることは殆どない。
「別にいいが、お前……友達いたのか?」
「しっ、失礼な!いるよ、少しは……」
最初は否定したものの、段々と声が小さくなる。ここで、それは誰か?と聞かれたら、恐らく言葉に詰まるのだろう。
「とりあえず、準備出来たら出掛けよ」
「ああ」
友達って誰だ?と思いながら、曖昧に返事をした。何故こんなにも、もやもやするのか判らない。
「付き合わせちゃってごめんね」
「別にいい」
出掛けるから昼は好きに食べてくれ、と留守番のニコたちに言い残し、モリヒトはケイゴと駅ビルに来ていた。ケイゴが迷いなく、色々なテナントが入ったファッションビルのシューズショップに入る。
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