「付き合ってください」「門倉さん……付き合ってください」
→「はい」
→「わかりました」
→「イエス!」
→「かしこまりました」
「梶様……この門倉、喜んでお付き合いさせていただきます」
「え」
「え?」
「ホントに?」
「はい、勿論。つきましては、今からでございますか?どちらへ?」
「は」
「はい?」
「あー」
「どうされました」
「いや、あはは」
「梶様」
「あははは、いや、ベタだな〜と!」
「と、申しますと?」
「門倉さんもベタなことするんだな〜と思って、ちょっと、いやかなり、面白いというか」
「梶様……申し訳ないのですが言っている意味が分かりかねます」
「あ!すみません。一人で笑っちゃって。失礼ですよね。えーと、はい、んんっ、僕は門倉さんのことが好きなので、お付き合いしてくださいっていうお申し込み、でした。すみません、いや、恥ずかしいな……へへ。」
「……っ!!!!!」
「勿論返事は今じゃなくっても全然……って、あの、門倉さん?」
「……申し訳ございません、この門倉雄大、一生の不覚。恥ずべき勘違いをしてしまいました……。梶様、あなたに、お許しいただけるのであれば……少々お時間をいただいても?」
「え、それは大丈夫ですけど、どうしたんですか……って、櫛?ワックス!?おわ、トサカ!?」
「梶様!!この門倉、謹んで、その申し出受けさせて致します」
「ひぇ、か、門倉さん膝つかないでください!いや、バッチリキメてくださるのは嬉しいんですけど、こ、こここはあんまりにも人の目が、えと、僕も何でこんなとこで告白してんだって話なんですけど!今度あったら絶対告おうって決めてて、それで、廊下でばったり会うなんて予想外過ぎてパニクッちゃって、門倉さん……とりあえず立って!」
「梶様……」
「僕しか見えてないのかこのひと!」
「好きです」
「ぅあ、はいっ、いや、そうなんですか!?」
「はい、お慕いしております」
「ありがとうございます……」
「晴れて恋人同士ということで」
「そ、ですね」
「嬉しい限りでございます。天にも昇る心地とはまさにこのこと」
「え、そ、そうなんですか……」
「それでは梶様、こちらへ」
「ん、どこに行くんですか」
「南方へ報告に」
「南方?南方の方向に何かありましたか?」
「梶様、立会人の南方でございます」
「え!?どういう!?それいま必要ですか?!握手固い!門倉さん!握力つよ!」
「実は私、南方へは恋愛相談をしておりまして……想いを遂げた暁には是非報告して欲しい、と、言われております」
「いやいやいや絶対思ってないですよ!そんな、いや思ってないって言うのも失礼ですけど!そんな、二人揃って報告に行かなくても門倉さんが言ったらいいじゃないですかぁ!恥ずかしいです、やーだー」
「梶様、どうかこの門倉のお願いを聞いてください」
「お願いの可愛さじゃない圧!引き摺られる!」
→そのまま進む
→右に曲がる
→左に曲がる
→来た道を戻る
「なーにーをーほーうーこーくーにーいーくーのー?かーどーくーらーたーちーあーいーにーんー」
→「お」
→「屋」
→「形」
→「様」