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    しはる

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    しはる

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    はるたが目のことについて言われてしまって、少し辛くなるお話です。ちゃんと最後はハッピーなのでご安心を、文章は下手です()

    大好きな彼「もう!!!はるた先生の目こわいよ!!なんでおめめ普通じゃないの!!!きもちわるいよ!!!」

    「喧嘩をしてしまった、相手が仲直りさせてくれない」そう泣かれて、相手の子を説得しに行った。その時に言われた言葉だった。癇癪なのだと思う、この時期の子にはよくあることだ、自分の意見が通らずむしゃくしゃしたのだろう。相手の子ばかり尊重してしまったのかもしれない、その子にとって傷つく言動や対応をしてしまったのかもしれない、でも、今回の件はこの子に非がある。何を言われても冷静に、慎重に、平等に対応を

    「…はるたせんせい?」

    大丈夫、今までだって言われてきた言葉だ、今は動揺している場合じゃない、余裕のない表情をこの子に見せてはいけない、よけい不安にさせてしまう

    「せんせいないてるの…?」
    「…ううん、大丈夫だよ。泣いてなんかいないよ、大丈夫」

    他にもっとかける言葉があるだろう、言葉を選ぶべきだろう。いまはこの子に集中してあげないと、僕のことなんて二の次でいい

    「せんせ、、ごめんね?おめめね、、そんなことおもってないよ、、、わたしね、よくわかんなくていっちゃてね、いいたくなくてね…」

    【言いたくないってことは、そう思ってる時があったのかな】
    そんな余計なことが頭によぎる、

    「うんうん、そうだよね。先生もちょっと怖く言い過ぎちゃったね、ごめんね。でも、先生よりも誰にごめんねしないといけないかな?」
    「…--ちゃん」
    「うんうん、じゃあいっしょにごめんねーってしにいこっか」
    「いっしょにいってくれるの、、、?」
    「もちろん!」
    「ありがとうせんせい…」
    「いえいえ、」

    バレなくてよかった、涙で視界が霞んでいたこと
    _____________________
    『はるたってさ、イケメンだし、やさしいしさ、良い奴なんだけど…目がやっぱり怖いよなぁ。あれ病気なんだっけ?』
    『私最初コンタクトかなんかなのかなぁって思ってたのよね。けどそうじゃないって聞いて、差別してる訳では無いんだけど…少し可哀想だなぁって思ったわ…さすがに…』
    『目も見えなくなるんだろ?最悪じゃんw』

    高校の頃、忘れ物を取りに教室に戻った時に聞いた話し声。今でも記憶に残っている、なんとなく教室に入りずらくて、ドアの前でもたもたしていたのも覚えている。…でも1番記憶に残ってるのは

    『ぶっちゃけるとさ、、、あの目"気持ち悪い"んだよね…今は慣れたけど、俺最初見た時________』

    "気持ち悪い"
    その言葉は鮮明に覚えているのに、嫌なほど記憶に残っているのに、先の言葉の記憶がカラッと消えている。その日、気づいた時には泣きながら家の前に立っていた。翌日休んだことも、覚えている

    「……わかってるんだよなぁ、ふつうじゃないこと」

    そんなことをボソボソ呟いて、ボーッと帰り道を歩きながら過去のことに身を耽けていた。そしたらいつの間にか家に着いてしまって、もしかしたらざんじくんが先に帰ってきてるかも、なんて期待をしながらドアノブを回す。…鍵がかかっていたのでまだ帰ってきていないのだろう。その事実にため息を吐いた

    「…ただいま」
    シーンと静まり返っているリビングに帰ってきたという挨拶をしても、何も返ってこない。…体が重くて仕方なくて、手も洗わずにそのままソファに沈み込む。

    「……ざんじくんはやく帰って来ないかなぁ」

    ご飯の準備しなくちゃ、…でもざんじくんならピザとかウーバーとかでも許してくれるよね、あの子ジャンクフードとか好きだし。
    …前にウーバーで頼みまくって食べきれなかったんだよね、だから今回は考えないと、でもパーティーみたいに沢山頼むのも楽しいんだよな。…あの子といるといつも特別に感じて楽しいんだよね。…いつまでもくよくよしてちゃだめだな

    「…そうだよね、よし!お風呂入って!ざんじくんのことまつか!さぁ、!さっさ…と…」

    意気込んで立ち上がった先に、リビングに置いてある鏡に目がいってしまった

    『俺最初見た時、』

    他の人とは違う、真っ黒な目

    『あっ、こいつ"普通じゃねぇんだな"とか思ったもん』

    普通じゃない、気持ち悪い、

    「………ぼく、ぼ、く」

    僕は鏡の前で縮こまって

    「……ふつうじゃないんだ、」

    動けなくなってしまった
    _____________________

    あったかい

    いい匂いがする

    落ち着くような、優しい匂い

    これは…


    「…ざんじ、くん?」
    「ん、、?起きちゃいましたか?はるたさん」
    「…あれ、ぼくいつのまに着替えてベットに…?」
    「鏡の前で縮こまって寝ちゃってたので、俺が運びました」

    泣き疲れて、いつの間にか寝てしまっていたらしい。…気持ちがすっきりしないまま起きてしまった、それがいやで、ざんじくんの胸に顔を埋める。
    …見透かしたように彼はこう言い放つ

    「…はるたさんこっち向いて」
    「……いまは、ちょっと」
    「お願い、こっちみてください、はるたさん」
    「……」

    僕はざんじくんのお願いという言葉に弱い。少し不安になりながら顔をあげる。

    【気持ち悪い目】

    もし、ざんじくんに、そんなこと、、、いわれたら、

    「…はるたさんの目は、やっぱりすごく綺麗ですね。出会った頃と全然変わらない」

    「…うそだよ、ぼくふつうじゃないもん」

    彼はいつも甘い言葉を吐く

    「普通の人なんかよりずっと綺麗です」

    彼はいつも僕を見てくれる

    「…きもちわるくないの」

    彼はいつも

    「出会った頃から今までそんなこと思いつきもしませんでした」

    僕を

    「…まっくろで、ふつうじゃないし、すごくきもちわるいに、きまってる」

    「……告白した時もいいましたが」

    僕のことを

    「あなたの目はとても綺麗で、宝石みたいに透き通っていて、魅力的で」

    包み込んで

    「だから俺の事をずっとみていてほしいって、あなただから、あなたの瞳だから言えました。」

    愛してくれる

    「きもちわるくなんかないですよ、とっても綺麗で特別で大好きなはるたさんの目です。…だからもう泣かないで」

    その日は辛くて、どうにもできなくて、悲しくて最悪な日から、
    嬉しくて、幸せで、大好きなざんじくんとの
    思い出の日になった。

    次に眠る時には、暖かい寝床に涙が落ちることはなかった
    _____________________

    翌日、保育園のあの子から、ごめんなさいの手紙と、だいすきなはるたせんせいへという手紙をくれた。その事が嬉しくて、また少し泣きそうになってしまったけれど、幸せな気持ちがそれを上回ってしまって、笑顔でありがとうと言えたのが嬉しかった


    「ざんじくんみてみて!あの子からね!お手紙もらっちゃった!だいすきだって、ふふ、かわいいなぁ」
    「ふふ、よかったですね、はるたさん」
    「うん!...ねぇざんじくん」
    「?はい」
    「だいすきだよ、これからもずっと」

    大好きな彼に、僕のことを綺麗だと語ってくれる彼に、言葉を紡ぐ

    「俺もですよ、ずっと愛してます」
    「えへへ」

    ぼくもずっと君のことを愛しているよ、ざんじくん

                   終わり
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