頂点眼を溢す外は夜から白い太陽を連れてきていて、どうしようもないまま思考も散り散りに。特に誰への配慮も無くしてオエッ、とえづく。喉元に胃酸が逆流する。ああ、また吐いてしまうのだろうなとオレは考えていた。
「好きだ」
そう言われたのは昨日の事だ。けれどきっとオレの考えている好きと村雨の言う好きは別の物で、アイツはそんな合わないピースを無理矢理はめ込もうとパズルを壊していったのだ。端的に言うならば唇を奪われた、それだけの事。勿論そんないびつな形を受け入れる事が出来ないオレは、アイツを拒絶する事で自分を守った。そう、守っただけなのだ、なのに、何故、こんなにも苦しい。逃げるオレに、それを許さない村雨。肩を掴まれて「あなたが必要だ」と迫られ再びキスをされた。いやだ、嫌だ、このままで居たい、痛い、と思うたびに吐き気が込み上げて来て、そしてそれは塞き止める事も出来ずに地に落ちる。
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