Mせいじゃ様×Sせい様 指先で引っかけられるほどの小さな鍵を手に性のカリスマは花びらと舞うように浮遊しながら、自身の領域を犯してきた正邪のカリスマを見下ろした。
ほんのりと上気した頬に震える指先。期待に満ちた表情でこちらを見てくる白と黒の混じり合う男に思わず舌打ちをする。
「それで? どうした? 己が指定した日にちはまだ来ておらんぞ、正邪の」
「禁欲は難しい。特に貴様を前にすると無理だ」
はぁ、と大きくため息を吐きながら性のカリスマは小さな鍵を摘んだまま正邪の元にふわりと降り立った。
「ハハッ、それを我慢するのが醍醐味であろう? 貴様が我を、そういうプレイに付き合わせているという自覚を持ってもらわねば」
トンッと正邪の胸元を指先で小突く、されるがまま倒れ込んだ正邪の背中は花びらのクッションが受け止め、芳しい甘い花の香りがぶわりと広がった。
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