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    ParAI_t

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    ParAI_t

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    ※オトメ勇者最新話(第56話 聖地クリスタニア①)のネタバレを含みます
    ドロライ参加作品、お題は「指切り」。
    今週の推しの解像度を上げるために書いてみたところが大きいので、あんますっきりとはしない話です。箸休め回をくれ(吐血)
    色々未確定なので来週には色んな嫌な想像ひっくり返っているといいなという願いを込めてあります。
    しかし来週、推しはどんなになっているのかしらん。今からまじでとても楽しみ…!

    ##クロアス
    ##ドロライ

    それは夢の中にいるようで / クロアス--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------






















     天から降り注ぐ陽の光は、白々と豪奢な聖堂を照らしている。両手を広げ柔らかな笑顔で人々を慈しんでいるはずの女神像を一瞥し、クロービスは扉の中へと入っていった。グレンデルで魔族をかばって以来、拘束されたアステルは真意を確認する事もできないまま、護送という名目で隔離されている。まだ疑いの段階だというのにこのように扱う時点で、この厄介な土地がどのような審判を下そうとしているか、一向に明るい想像はできそうになかった。
     直前にアステルの師であるマティアスからかけられた言葉が耳から離れない。普段の飄々とした態度からは想像しがたいほどに、真剣に頭を下げる姿は痛々しいほどで。けれど、『免罪を着せられないように守ってやる』というそんな当たり前の事柄ですら今は保証ができなかった。この歴史の浅く異様で不可解な国が、聖地を自称し曲がりなりにも権力を持っているのは、相当のやり手が治めているいうことでもある。
     加えて、この土地で邪道とされる黒魔道を修めているということはそれだけで不利に働いていた。幼い頃に出自を呪った時以来の苦々しさは、眠れぬ身体へとよく沁みる。人の為にと極めた魔道は、一番大切にしたい者を救いたい肝心な時に行使することは許されないのだろう。

     杖を握る手を柄に食い込まんばかりに固く握りしめたクロービスは、一緒に聖堂に入ったサシャ達と別れ、傍聴席の隅の方へと腰掛けた。



     木槌が鳴り、女神の神意を得た神明裁判が幕を開ける。
     久しぶりに顔を見たアステルは、最前列に腰掛ける仲間に一瞬安堵したようだったが、何かに気が付くとすぐに気まずそうに両腕を下げた。手首の周りから放たれる冷たい光に、手錠がかけられているのだと理解して、クロービスの背筋が凍る。かつてアステルに「普通の女性として過ごせるよう力を尽くす」と約束したのではなかったか。年相応にはにかむ少女へと誓った未来は、今まさに消え失せようとしている。予想以上に思わしくない状況に、上がりそうになる抗議の声を無理矢理押さえつければ、クロービスの口の中に鉄の味が広がった。
     粛々と、決められたスケジュールに沿うように、裁判が進んでいく。表面的には穏やかに正論を繰り広げてはいるが、考え込む様子がほぼないことからすれば、そもそも受け答えがなんであろうと意に介していないのだろう。事務的に質問を続ける教皇エルドアに対して、アステルは人々の希望として演説をしたときと同じく真直ぐに、自分の意見を述べていた。魔族と知っていてかばったこと、それが自らの意思であるということは、伏せていた方が心象はいいことぐらいはわかっているだろうに、それでも素直に真摯に偽りのない心が紡がれていく。それはその行動が一時期の気の迷いではなく、今はまだ形を持たない理想に根付いたものであると、確かに示していた。ただそれは、神の声に聞く耳を持たぬ者には到底届くはずもなく。
     都合のよい発言を誘導し勢いづいたエルドアは、正義の名のもとに一気に結論をまくしたてる。

    「私、教皇エルドアはここに勇者アステルの"処刑"を言い渡します。」

     一層大きくなった聴衆のざわめきは、クロービスへと遠く遠く響いている。悪夢のような現実が、目の前で告げられていた。
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    ParAI_t

    MOURNING11月のカレンダー没案です。
    クリスタニア編でリーン様が不穏なこと言ってた印象が濃い辺りの頃に書いたので、今思うと「とにかく無事に終われ!?」みたいなノリをひしひしと感じる←
    アプリ版だと第一部のラクリモッサでしばらく三柱でお茶会してないみたいな話があったので、こんな風な日常に戻ってたらいいよねぇみたいな願いを込めてます。
    いやぁ、今週のクリスタニア編も楽しみですね☺️
    11月カレンダー没案(サシャ・リーンハルト) ほう、とついた息が白く漂う。もうそんな
    季節になったんですねー、としみじみとして
    サシャは陶器の音をテーブルに響かせた。
     本日の茶会は鮮やかに色付いた秋を
    鑑賞しようと屋外で行うことになっている。
    外気での冷却も計算に入れてあるから、
    ティーポットの中身はそろそろ飲みごろに
    なるはずだ。あとは二人を待つだけですね、
    と視線を上げれば、はらりと赤や黄が高い
    空に散っていた。かつての戦いと同じ季節が
    これほどまでに穏やかに過ごせているのだ、
    とサシャはゆるりと目を細める。
    「おや、あいつはまだ書類と格闘中かな」
    「年の変わり目も近いですからねー。魔道
    交信ではもうすぐ来ると言ってましたがー」
     そうしてさらりと金の髪を揺らす赤い鎧も、
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    ParAI_t

    DONEドロライ参加作品です。お題は「いい夫婦の日」。
    モブ秘書がクロアス夫婦+子供を観察してる謎の話になります。需要は私にある(澄んだ瞳)
    キャラスト3話で父さん母さん呼びしてたのに、なんか今は父上母上呼びしてるから、つまり結婚後はこんなんじゃない?みたいなノリで書きました。
    いずれ職場で「パパは〜」とか言っちゃう話も書きたい。結婚後でなくても天惺獣関係ならスレイヤー全員やらかせる余地はあるしな…!←
    困惑メラビアン−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−































     どうも直属の上司は厳しい人柄、らしい。風の噂でそんな評判を聞きつけて、グランロット王国宮廷魔道士長、クロービス・ノア付となった新任秘書は、緊張に身を固くして部屋の扉を叩いていた。出迎えた予想と違わぬ鋭い眼光に気圧されつつも、準備をしていた甲斐もあり用件は滞りなく進んでいく。
     魔王との長きにわたる戦いを終えたグランスレイヤーともなればこの威厳も当然か。多方面に渡る業務内容を迅速かつ正確無比にこなしていく姿に、秘書は自分なりに答えを得て、一礼し退出しようとする。そうして顔を上げた刹那、廊下からかすかに幼子の声が聞こえてきた。
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    ParAI_t

    DONE※いつも以上に原作の行間にクロアスをねじ込んでいます
    ※※特に本筋ではないのですが、若干ガレル・パレル編のネタバレを含みます

    オトメ勇者初恋Webアンソロジー寄稿作品になります
    ほぼほぼ謎の青年C(AとBがないのが作為的とか言わない)が活躍しているクロアス(?)な雰囲気ですが、お楽しみいただければ幸いです
    今週のクリスタニア編と矛盾しないといいなあ…(直し入るとめんどいなという顔)
    キャンディタフトは甘やかに揺れる / クロアス----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
















     その名の通りに飴で出来ているかのように、小さな白い花は甘く香っていた。

    「クロービスさん。頼まれてたもの持ってきましたけど、どこに置いておきますか?」
    「ああ、机に空きがあるだろう。そこに頼む」
    「はーい」

     年代物の深緑の図鑑から目を上げ指示を出したクロービスは、すぐに意識を机に戻すとリストへチェックを入れる。本日この時間のクロービスの業務は、実験室での魔法薬の調合だった。王城に併設された植物園から運んできた花の色と香りに、何かを思い出したアステルはなんの気なしに口にする。
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    ParAI_t

    DONE※オトメ勇者最新話(第57話)ネタバレ
    お題は「神無月」です
    今週もまたすごい展開でしたねえ
    推しの心情深掘り第2弾ということで、今週の展開を踏まえた今回もまるで先行きが明るくはないお話です
    毎週のお題に合わせて可能な限り続けていきたいけど、多分そのうち矛盾すると思う(確信)
    書いてて思ったけど、メインストがトゥルー爆走してるなあと思うと同時に箸休め回をくれ…!
    イチャコラさせる暇がないんだよなあ
    裁きの光は虚ろにて / クロアス----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------



















     勇者は、死んだ。エルドアの淡々とした発言を聞いたクロービスは、しばし呆然と立ち尽くしていた。六天魔という異常事態を片付けねばならない、と理性が警告を発しているものの、目の前の光景はとうに現実味を感じられなくなっている。
     いつかの悪夢のように魔物に命を狙われたとしても、守ってやれるはずだった。それがこの現状はどうだろう。女神の声を聴く者は、これほどに呆気なく希望の光を握りつぶし平然としている。傷つき悩み、憂い惑い、それでも譲れないもののために何度でも立ち上がって剣を振るっていた少女を切り捨てる事が、この聖なる地の正義だった。
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