🌟🎈←モブ「………僕と友達になってくれるかい…?」
恥ずかしそうに微笑みながら、俺の手を握る彼に胸が高鳴る。バクバクと心臓が煩いけど、そんなこと今はどうだっていい。
だって。これはチャンスだ。
類様をここから連れ出すための。
な感じの🌟🎈←モブのお話。
→
とあるお城で使用人として雇われたモブさん(♂で新人)。
新しい環境ということで、色んな部屋を紹介される中、厳重に鍵のかかった部屋(鎖、南京錠ぐるぐる)を見つける。
他の使用人に「あの部屋は何だ?」と尋ねると「あの部屋だけは絶対に入るな」「話題に出すな」「不用意に近づくな」と怒ったように言われる。
何かヤバいものがいる(ある)のではと恐れて、それ以降は話題に出すことはしなかった。
数日後。
夜中に誰かがその部屋に入って行くのをたまたま見てしまったモブさん。暗闇でよく見えなかったけど、慌てて走ってその部屋の前に辿り着く。
「あ……………」
扉が、あいている。
恐怖もあった。でも好奇心もあって、モブさんその扉を開けて中に入ってしまう。
何十段もの階段を真っ暗の中、壁伝いにゆっくり降りていく。
音を立てないように、ゆっくり、ゆっくりと。
すると少しずつ何かが聞こえる。
音と声?らしきもの。
でもはっきりとは聞き取れなくてさらに近づく。
それは徐々に鮮明になる。
「……ー…っ♡♡ん…っ……♡!…ーー…!ひ、ぅっ…♡……♡♡…っっ♡!!」
「!!!」
すぐに察するモブさん。
パンッパンッ♡♡と激しい音も響いてるからこれはそういう行為に間違いないと確信する。
誰かが地下で生活をしているらしく、声の主がどうしても気になる。
階段を全て降り、最奥にある扉を少しだけあけて覗き見る(ちなみにこの時点ですごい喘ぎ声と水音が響いてる)
金髪の男に組み敷かれてるもう一人の人物。何時間にも及ぶえち行為(ここはエッッなので別にあげますが読まなくても大丈夫です)
長時間のえちえちを見てしまったモブさんは、あまりの刺激に思考が停止してよろよろと来た道を戻る。
そして気付いたら朝。
モブさん自室に戻ってる。
あれは夢だったのでは?と廊下を歩きながら再びあの部屋の前に。音は全くしないし、鍵は元通りに施錠されてる。
何気なく扉に触れる。
「そこで何をしているんだ?」
「あ………!」
声の方へ振り向くと見覚えのある金髪の男。
モブさんやはり夢ではなく現実だったと焦る。
「……………ここの部屋、なぜ他の部屋よりも厳重に鍵がかかってるのかと思いまして」
他の使用人から言われたことを思い出し、相手の問いに慎重に答える。
金髪の男は無表情でじっとモブさんを見つめる。
「…………ああ、この部屋には、怪物がいるからな」
「か、怪物………?」
「そうだ。人を…ーー………」
「いました!司様!!」
他の使用人が男の名前を呼ぶ。司、と呼ばれた人物は実はこの城の王様。
モブさんどっと汗が吹き出る。
そんなモブさんに対して表情を変えないまま司くんは言う。
「では、オレは行くが…ー………」
「…………っ、」
「二度とその扉に触れるな」
冷たい瞳で立ち去る司くん。
モブさんはその場からしばらく動くことが出来なかった。
モブさんこの後、どうしてもあの部屋の人物が気になって、また扉の前に来てしまう。
司くんがいない時間を狙って(何週間も念入りに調べて)、ピッキングで扉の鍵をあけ、鎖も何とかして、例の部屋の前に辿り着く。
ゆっくり扉の隙間から覗き込むと、そこには紫髪の男の子がベッドの上で眠そうに本を読んでいた。
モブさんあまりの男の子の美しさに見惚れて、あっ、と声を出してしまう。
「……ん……?司くん…?」
「っ…………」
ぽやっとした表情で顔を上げた彼と目があう。
この時ビビビッ!とモブさんに電気が走る。
運命だ、的な。
「……違う…。誰…………?」
でも男の子は警戒してる。ここで王様を呼ばれたらクビになると咄嗟に嘘をつく。
「お、いや、私はこの城の新しい使用人です。実は司様にあなた様のお話し相手になってほしいと頼まれて来ました」
「えっ!司くんから…?」
「はい。ですので決して怪しい者ではありません」
「あ……そうなんだね。司くん以外に人が来るの何ヶ月ぶりだろう。嬉しいな」
男の子笑う。
かわいいな、と思うモブさん。
ここでお互い自己紹介をして仲良くなる。
その後は司くんがいない時間を狙って類くんのもとに訪れるモブさん。ちなみに類くんには、司くんには自分と話した内容とかは言わないで欲しいと口止めしている。
だから夜の行為の時にモブさんの話題が出ることはない。
でもモブさんは度々覗きに来てる。類くんが涙を流しながら啼くので、司くんに無理強いされてるのではないかと思うようになる。
しかも類くんの声や痴態で興奮して、覗き見しながら自慰をするという(とんだ変態や……←)
司くんに色んなプレイをされてるから夜が眠れてない類くん。だから日中がすごく眠い。常に眠そうにしてる。モブさん心配になる。
ちなみに夜寝かせないのは司くんの策略。わざと昼夜逆転にしてる。自分がいない時間帯にはあまり起きていてほしくないから。王としての仕事が忙しくて中々会いに行けない。日中会いに行ける時もあるけど、その間もずっとヤッてる。類くんは日付とか時間の感覚がもう分かってない。モブさんが来るまでは毎日ぼんやり過ごしてた。
モブさんはある時類くんに尋ねる。
「どうして地下にいるんですか?ここから逃げ出したいとは思わないのですか?」
「…………あ、そ、それは…」
その質問に対し、困ったように眉を下げて、言い淀む類くん。
きっと弱みを握られてるに違いない、俺が救わなければと思うようになる。
「類様が心配なのです。私の大切な方ですから」
「………………!!」
その言葉に類くんは驚き、何かを考え、そして
「………僕と友達になってくれるかい…?」
ここで冒頭に戻る。
ここまで考えてる。
本当は類くん司くんとのえっち嫌じゃない。むしろ好き。類くんは司くんのこと大好きだし、司くんも類くんのこと大好き。
モブさんが勝手に勘違いしてる。
類くんはモブさんが来るまでは、というか一人の時はだいたい寝てるか、本を読んでるかのどちらか。
箱入り娘状態に近いので、自分が大変な目にあってるとは思ってない。むしろこれが普通だよね?ってなってる。
司くんが類くんを怪物と言ったのは、人を魅了するという意味で使った。実は今までモブさんと同じ道を辿ってる使用人が何人もいる。類くんは気付いてない。
ちなみに扉があいてたのは司くんの仕業。ああやって新人を試して、信用できるかを見定めている。だから最初の時点ですでにモブさんがいるのは分かってたし、その後の行動も予測はしてた。
少し泳がせてたけど、類くんを連れ出そうとしてるのを察知して司くんは大変お怒り。類くんは何も分かってない。外に出してあげるってモブさんに言われて「お出かけ…!」って目を輝かせてた。
その後は色々計画を進めて、本格的に連れ出そうとするモブさん。そして類くんの部屋を訪れると、中には司くんと類くんがいた。司くんがいない時間を狙ってきたのにと驚くモブさん。
司くんの腕の中で気持ちよさそうに眠る類くん。司くんはモブさんに「何か言い残すことは?」って言う。司くんの凄まじい殺気に膝が折れ、その場に崩れ落ちる。動こうにも足が鉛のように重くて動かない。
司くんにこっと笑って「最後にいいものを見せてやろうか?」と、すやすや寝てる類くんとえっちを始める。
もちろんモブさんの前で。
モブさん変態なので勃起しちゃいます。
類くん起きちゃうけど、眠気でぼんやりとしてて、司くんに「これは夢だから、好きなだけ啼いていいぞ」って言われてモブさんがいても気にせずに啼く。夢だからいいよね♡ってなってる。
ちなみに寝てても身体は反応しちゃうから問題なし。むしろ司くんがそう躾けた。睡眠中、司くんに「えらいな♡いい子だな♡」って囁かれると身体が嬉しそうにビクビクッッ♡♡反応する。
そして、モブさん最後にいいのが見れたね、ってなる。その後は……………察してください。
類くんはモブさんが来なくなって悲しむけど「オレがいるから大丈夫だ」って司くんに言われて「うん」って安心したように頷く。やっぱりあの人も今までの人と同じだったのかな?って思うけど司くんがいるから寂しくないよねって。
今までの人も、もちろん司くんが……。
ちなみになぜ類くんが地下で司くんに幽閉されてるのか、気になる方がいれば…えへへ(まともに考えてない←)
読みてぇ…🫠