優しくしないで今まで他人から優しくされたことは無かった。
一番いいスコアを出してもみんな白い目であたしを見るだけだった。
誰にも見て貰えない認めてもくれないそんな人生を送ると思ってたのに今あたしな目の前にいる恋人にこんなに優しくされてる。
「アスカ、おいで」
そう言われて前を見るとミサトがうでを広げてあたしを待っていてあたしは最初どうすればいいのかわからなかった。
何をすればいいのかわからなくて戸惑うあたしにミサトはぎゅっとあたしを抱きしめて頭を撫でる。
「アスカ大好きよ…愛してるわ」
嘘も何も無いそんな言葉があたしの胸を締めつける。嬉しいのに何故か目からは涙が出る。
泣いているあたしに気づいたミサトがあたふたとあたしを慰める。
「えっ、どうしたの?なにかしちゃった?ごめんね」
「っ…」
そんなに優しくしないでよ。
あたしをそんな目で見ないでよ。
そんな言葉をかけられると
どうしようもなく涙が出るから
あたしを見てくれるあんたの目があまりに優しくてあたしを弱くさせてしまうから。
「ご、ごめんねアスカ…」
「別に、謝んなくてもいいわよ…」
不思議と悪い気がしない雰囲気の中あたしは泣きべそをかきながらミサトの胸の中でミサトの暖かさに初めて触れるのだった。