午前6時を伝える目覚まし音で沈んでいた意識が起き上がり目が覚める。
あまりのうるさに乱暴気味に停止ボタンを押すと、目覚まし時計はそれ以上鳴らすことはなかった。
「……」
まだNERVスタッフもまばらにいるこの時間帯。本来ならもうとっくに起きてジャージに着替えて自主トレしてるはずなのにあたしの体は動かない。
さっさと顔でも洗って眠気を覚ましたいのに隣にいるミサトが力強く抱き枕みたいに抱きしめてくるもんだからあったかくて気持ちよくて二度寝をしてしまいそうになっていた。
(…ちょっと痛い)
寒いから二人で寝たいとお願いするミサトを断りきれず、今に至るのにあたしの気持ちには後悔の言葉はなかった。ただただ幸せで心地良い。
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