とてつもない寒さで眠気が覚めゆっくりと体を起こす。隣ではミサトがぐーすか呑気に眠っている。ネオンジェネシスで日本に元々あった四季が戻ったのはいいけどこんなに寒いなんて思ってなかった。冬はユーロで体験してたけど日本の秋ってこんなに寒いなんて聞いてない。
ほんとはまだ布団から出たくないけど出なくちゃだめだ…
今日はケンケンの手伝いをする約束があるからどうしても外出しなくてはならない。
あぁ早く長袖が欲しい。
いつもの私服に着替え終わり、顔を洗う。
眠かったのが一気に覚めて頭がスッキリする。
ミサトもたしか今日はリツコのところに行くって言ってたからついでに起こしておこ。
寝室に戻るとまだミサトは寝ている。
後でミサトになんで起こしてくれなかったのなんて言われたくない…
「ミサト、起きて」
体を揺さぶりながら起こすがまだ眠いのかミサトは寝返りをうって起きようとしない。
「ミサト、今日リツコに会うんじゃないの?後で文句言われるのあたし知らないわよ」
「む〜……」
これだけ声をかけてもまだ起きない。
だからあれだけ酒飲むなって言ったのに…
「ミサト!そろそろ起きて!!!」
そう言いながら体を揺さぶっていたとき、いきなり腕を掴まれ一気に布団の中に引きずり込まれる。冷たかった体が温かくなって眠くなってくる。
「ミサトっ…ちょ…」
なんとかしてミサトを起こそうとするけどミサトはそれ以上の力で抱きしめてくる。
「アスカの体つめたぁい…」
「当たり前でしょ…」
ミサトは寝ぼけ眼で時計を見るとふぁ…とあくびをしてあたしの肩に顔を埋める。
「まだ時間あるじゃない…もうちょっとだけ寝てましょう…?」
「だからもう起きないとだめなの!遅刻したら怒られるの嫌でしょ…って尻触るな!!」
「アスカのお尻柔らかいんだもん…」
ミサトはあたしの制止を振り切ってお尻を揉んでくる。このまま抱かれるのかと覚悟していたけどすぐに背中に回された。
「いい加減にしなさいよもう…
ほら、そろそろ起きて」
「やだあ…眠い…」
「叱られるわよ?」
「いいも〜ん、怒られ慣れてるしぃ…」
「…」
あぁだめだこれ…。ミサト絶対起きないやつだ。こうなるとあたしにはどうしようもない。
しょうがない、5分だけならいいでしょ。
「仕方ないわね…5分だけよ?」
「えへへ…やったぁ」
ミサトはふにゃりと笑うと抱きしめていた腕の力を強くしてもう一度眠りについた。
すぐに近くからミサトの寝息が聞こえてくる。
なんだかあたしも眠くなってきた…
5分だけ…5分だけならいいでしょ…
ミサトの背中に腕を回すと顔を擦り寄らせる。
そのときほんの少しだけミサトの体がピクリと動いた気がした。
「おやすみ…ミサト」
その後のことは言うまでもない。