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    キユ(空気な草)

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    POIPOI 17

    先日ツイートした体液が不味い🍓のその後のお話。
    【1飯/🍓🍚】
    べつにえちはことはしていない。

    #1飯
    Gamma 1/Gohan
    #腐向け
    Rot

    APPLE×BLOOD「んぁ……ふっ……!んん!」
     二人の接触によりいやらしい水音が部屋に響く。普段仕事部屋として使用しているその部屋は今だけ二人の空間となっている。
    「どうした?もっと口を開けろ」
    「し……つこい……!」
     手袋を外し素肌を晒した指で閉じかけた口を無理やり開かせた。そのまま指が歯茎に、舌に触れ、口内を暴れ回り再び水音がお互いの耳を犯していく。かつて闘った際に自分がされた事を今相手にやり返している。そんな状況に1号は身体中の熱が高まっていくのを感じていた。
    「美味かっただろう?」
     1号は相手の、悟飯の口に入れていた自身の指を引き抜いた。指にべっとりとついた悟飯の唾液が蛍光灯に照らされまるで宝石の様に輝いている。それを、うっとりとした表情で、まるで目の前にいる悟飯に見せつけるようにゆっくりと丁寧に舐め取っていく。
    「そんなもの舐めないでください……!」
    「そんなものと言うな。俺にとってはご馳走だ」
     頬を染めながら睨んでいても恐ろしさなど感じることなくむしろ1号が興奮する材料となることを悟飯は気づいていない。そんな悟飯の姿を瞳に搭載されているカメラで撮影されていることを悟飯は知らない。
    (あとでバックアップをとらなくては。こんな機会は滅多にない)
     普段の悟飯であれば1号にここまでされたら拳の一発や二発は確実に繰り出している。なぜか彼は1号には遠慮がないのだ。
    (ピッコロ相手なら、拒否などしないのだろうな)
     そんなことを考えていると胸の中にもやっとした何かが生まれたが、軽く頭を振ることでそれを霧散させてゆく。醜い嫉妬心で滅多にない機会を無駄にするわけにはいかなかった。
     
     数日前、1号は悟飯に自身の血液を吸われた。そうしなければならない事情があったからなのだがそれは割愛する。
     1号は最初全力で拒否した。人造人間である自分の血液にはあらゆる成分が含まれている。その中には人体に混入すると良くないものもあったのだ。己の血液で悟飯の身体に何かあったら……だから止めたのだ。それなのに彼は「さっさと終わらせたい」と一蹴し首筋に噛み付いてきた。
     自分の身体に特別な感情を抱いている相手の歯が食い込んでいく感覚は今でも鮮明に思い出すことができる。痛みと同時に主張してくる快感は1号にとって人生初の経験だった。
     そんな状態でぶちりと肌を裂かれ、ゴクリと一口血液を飲まれた1号は悟飯からの「まっっっっずい!」という言葉を浴びた。ちょっと、いやかなり泣きたくなった。その時はずきずきと痛む心に気づかないふりをして悟飯に「だからやめろと言ったんだ」と呆れたような振る舞いを演じることができたが、帰宅途中に何度か鼻をすすってしまう位には1号は傷ついた。ちなみに人体に影響がある筈の成分は少量だったからか、サイヤ人のハーフだからかは不明だが悟飯には効かなかった。そこだけは心底良かったと思う1号だった。
     この出来事を知れば傷ついた心を抱えて研究所に帰還した1号がヘド博士に「私の血液を林檎味にしてください」と土下座する勢いで懇願したことも皆納得してくれるだろう。少なくとも瞳のカメラを通して状況を知っていたヘド博士、2号、そしてピッコロはそんな1号を憐れんでくれた。
     ヘド博士は1号の頼みを何もツッコむことなく叶えてくれた、2号は肩をぽんっと優しく叩いて慰めてくれた。ピッコロは普段なら悟飯との必要以上の接触を何が何でも阻止してくるのに、今回は流石に1号を可哀想に思い今日二人きりでいることを許してくれた。
     そんなピッコロは今二人がこんな状況になっていることは知らないだろう。本来なら今この時間は悟飯がその時の事を謝る為に用意した時間なのだ。
     林檎味の血液を搭載し新たな進化を遂げた1号に悟飯から「この前のこと謝りたいから家に来てほしい」と言われた時、1号は自分の血液を一口飲んでもらおうと決意した。不味いと言われて傷ついた心は、美味しいと言われて癒すしかない。
     だから家に到着した1号に「お詫びに1個だけ何でも言う事聞きます」と申し訳無さそうに告げてきた悟飯に1号は即座に言ったのだ。

    「オレが満足するまで、オレの血液を飲め」

    「お前から言ってきたんだ、『何でもする』と」
    「言いましたけど…!こんなこととは思わないでしょう!」
     ここに来るまでは一口で許してやろうと思った。だが悟飯からの気持ちは無碍に扱うことは出来ない。己が満足するまで、沢山飲ませてやろう。傷ついた心を存分に癒やしてもらおう。そうして1号は先程から自分の身体に少し傷をつけては悟飯の口に手ずから飲ませていたのだ。
    「お前の好きな林檎味にしてもらったんだ。成分的にも人体に影響のあるものは除外してもらった」
     指についた唾液を舐め終わり、先程つけた傷の状態を確認する。そこはもう自己修復が進んでしまい血液を流すことは出来そうにない。
     手首に噛みつき新たな傷を作る。血がじわじわと傷口から流れて床に少しずつ落ちてゆく。
    「まだオレは満足していない」
     手首を悟飯の口に触れるぎりぎりの所まで持っていく。今度は悟飯自ら舐め取ってほしいという気持ちは悟飯の先程よりも更に赤く染まっていく頬を見れば十分に伝わっているだろう。

    「さぁ、召し上がれ?」



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