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    気まぐれだけど優しくして

    @325pic

    版権雑多、男女CP置き場

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    気まぐれだけど優しくして

    MEMO『恋愛的感情』
    虎釘にハマって勢いで書いたSSです
    キャラのセリフも掴めてないのでグダグダだけどこんな虎釘があってもいいじゃん〜虎釘好き!って気持ちと勢いで書いた
    後半駆け足だしオチは締まってない…
    「釘崎って、もしかして俺のこと好きなの?」
    「…………は?」

    それは突然のことだった。
    今日は一年生全員が別々の任務を与えられていた。それぞれが無事任務を終え、釘崎と虎杖がたまたま同じタイミングで帰宅したので、しばらく二人でだらだらと会話をしていた時だった。
    直前の会話は「寒くなってきたから冬服を買いに行きたいわね」「釘崎ってしょっちゅう買い物行ってるよな」「あんた暇でしょ? 荷物持ちに付き合いなさいよ」などと軽口を交わしていただけだったはずだ。


    「そもそも、その好きってどんな意味よ」
    「えー? 恋愛的な意味じゃね?」
    「なんであんたが疑問形なのよ」
    「いや先に質問したの俺だけど?」

    『好き』という言葉にはいろいろな意味があるだろう。
    そう思いまずは確認をと釘崎はその意味を確かめたが、どうやら恋愛感情だろうとあやふやに返された。
    意味を取り違え、勘違いでこちらだけ勝手に照れて、そんなんじゃねーよと言われるのは恥ずかしい。虎杖がそのあたりを馬鹿にするタイプではないのは分かっているが、そうやって人の好意的な感情を茶化して笑いものにする田舎の男共を嫌という程見てきたのだ。
    思わず身構 2001

    気まぐれだけど優しくして

    MEMO『二人の夏』
    梅雨の時期に書いたさねずSS

    もうすぐ、最後の夏がくる
    「それにしても、久しく青い空なんてのを見てねぇなァ」

    風柱邸の広縁に並ぶ二つの座布団。家主の好物で小腹を満たした昼下がり。
    片方の座布団を覆い隠すように胡座をかいて、ザーザーと音がする外を眺めていた男が口を開いた。

    「さすがに鬱陶しくなってきたぜェ」

    少しばかり怒りの色を滲ませた声を聞き、隣に並ぶ座布団にちょこんと座っていた禰豆子はくつくつと笑いながら応えた。

    「実弥さん、夏がまだ来ないならそれもいいって言ってたじゃないですか」
    「ここまで続くなんざ思ってねぇだろォ」
    「日差しで暑いよりは雨を見てる方が涼しくていい、のでしょう?」
    「……ああそうだったなァ。雨の方が涼しくていいに決まってんだろォ」

    ばつが悪そうに顔をしかめると、実弥は足を投げ出してごろりと床に転がった。
    禰豆子が放ったそれは、梅雨の季節だというのにしばらく日照りが続き、ようやく雨が降り始めて幾日か経った朝に彼が放った言葉だった。
    雨が続くと洗濯が、買い出しがと気を揉んでいた禰豆子をよそに、余裕綽綽な様子で雨を喜んでいた男の姿はもうそこにはない。

    「まだ暫くは、この雨続くみたいですよ。涼しくて何よりですね」
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