お互い浮気相手として遊びで始まった二人が本気になっていくむざこく「黒死牟、お前は付き合っている相手がいるのか?」
「え?」
突然の質問に持っていたスマホを落とした。
それを今、聞くか? と黒死牟は思った。それは三度目のセックスが終わった、ベッドの中で聞かれた。
「あの……」
「いや、いい。お前は好い男だからな、付き合っている女のひとりやふたり、いてもおかしくはないな」
煙草を吸いながら自己完結する鬼舞辻だが、どうして今更、そんなことを聞いてきたのか解らない。
「おりますが……」
数ヶ月前、付き合いで行った合コンで知り合った女性と交際していたが、結婚したいという向こうの熱量が酷すぎて、黒死牟の感情がついていかず疎遠になっていた。
「そういう先生もいらっしゃいますよね?」
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