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    syako_kmt

    むざこく30本ノック用です。
    成人向けが多いと思うので、20歳未満の方はご遠慮下さい。

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    むざこく30本ノック
    1日目

    #むざこく30本ノック
    random30Knocks
    #むざこく
    unscrupulousCountry

    バックハグ 360度、どこから見ても鬼舞辻議員は美しい。
     正面から見ると黄金比の整った顔立ちをしており、側貌もEラインで美しい。全体的に色白で肌理も細かい。艶やかな黒髪を前髪は少し長めのゆるいスパイラルパーマで仕上げ、ツーブロックにすることで全体的なボリュームを抑え、もっさりとした印象を与えない。
     179センチの長身に、すらりと長い手足。小さな顔。一見細身に見えるが、日々のトレーニングを欠かさず、徹底的に鍛え上げ、体脂肪10%を維持している。
     生まれ持った美貌に甘えることなく、美しくある為に日々の努力と多少の人工的な手入れも欠かさない。その精神も美しい。
     誰の目にも明らかな部分以外、そう、脱がなければ手入れされていると気付かない部分もあり、それは自分しか知らないと黒死牟の中で妙な優越感があった。体の部位だけでなく、乱れた息遣い、自分に囁きかける甘い声、人前では見せない男としての表情は自分だけが知るベッドの中での鬼舞辻の姿なのだ。
     今も書類に目を通す伏し目がちな表情が美しい。書類棚の前でちらりと横目で見るつもりだったが、ついつい見惚れてしまった。
     あの美しい人に今夜もどのように可愛がっていただけるのかと、ひとりでニヤついていたが、書類棚に視線を戻し、去年の会計帳簿を取り出していると、背後からぎゅっと抱き着かれた。
    「ど……どうなさいましたか!?」
     突然のことで激しく動揺してしまう。腰回りに回された腕、甘い香水の匂い、背中から伝わる体温、心臓が破裂しそうなほど高鳴っている。帳簿を落としそうになるが必死に耐え、大きく深呼吸する。
    「先生、ここではいけません」
    「何かいやらしいことを考えていただろう」
    「そのようなことは!」
     声が裏返る。確かに職場でありながら、上司をチラ見して邪なことを考えていたのは事実だが、このように実行に移されては困る。注意しようと振り返るが、じとっとした上目遣いでこちらを睨んでいる表情が可愛くて、今日も先生はお美しい! と心の中の全黒死牟がスタンディングオベーションしている。
    「仕事中にニヤニヤと……セクハラで訴えるぞ」
    「え!? そんな顔、していましたか!?」
    「さぁ?」
     からかわれた……と情けなく思っていたが、腰に回された腕の力が緩められ、手がそっと下腹部を撫でる。
    「まぁ、お前の期待には応えてやるつもりでいるがな」
     ふっと耳に息を吹きかけ、喉の奥でくつくつと笑う。細い指先が服の上を傍若無人に動き回り、その手を止めようとしても体に力が入らない。
     膝からがくんと力が抜けそうになると抱きかかえられる。
    「随分と情けない姿だな、こんなことで私の秘書が務まるのか?」
     狙っていた獲物を捕獲した獣のように舌なめずりをしてニヤリと笑う。その姿も野性的で美しい。多分、どんな姿でも惚れてしまうくらい、自分はこの人が好きなのだと再確認してしまう。
    「善処致します」
    「そうしてくれ。毎度、こんな反応をされたら、こちらの身も持たぬ」
     ぱっと体を解放され、黒死牟は高鳴る心臓を落ち着ける。鬼舞辻は涼しい顔で机に戻るが、黒死牟は先程の台詞を思い出す。
     こちらの身が持たぬ。
     それではまるで……そう考えると、落ち着ける筈の心臓が更に高鳴ってしまい、持っていた会計帳簿で顔を隠した。
     抱き着かれた時に移った、鬼舞辻の甘い香水の匂いが仄かに香る。まるで背後から抱き締められているような気分になり、暫くは頭がまともに働きそうもなかった。
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    syako_kmt

    TRAININGむざこく30本ノック④
    26日目
    もう何度もキスしている仲なのに、「そっちからキスしてよ」と言われて固まる黒死牟
    もう何度もキスしている仲なのに、「そっちからキスしてよ」と言われて固まる黒死牟 明日は早いから今夜は駄目です。黒死牟がそう言っているにも関わらず、無惨は黒死牟のパジャマを脱がせようと、しつこく絡んでくる。
    「駄目ですって」
    「一回だけだから」
     そんな可愛い表情で迫られたら「仕方ないですね、一回だけですよ」と言いたくなる黒死牟だが、一回で済まないことは解っているし、一回で終わらせたくないし、でも明日は本当に朝から忙しくて……と頭の中でぐるぐると考えを巡らせていると、手の力が抜け、ついつい無惨のリードを許してしまう。
     手首を掴まれ抵抗出来ない状態にされ唇を奪われた。足の間に割り入るように膝を捩じ込まれ、窒息しそうなくらい長いキスに頭がぼんやりしてきた。
     唇が離れた瞬間、息継ぎをするように乱れた呼吸を整える。膝でぐりぐりと股間を刺激されているせいで、切ない声が黒死牟から漏れると、無惨は嬉しそうに笑って再び唇を奪う。今度は僅かに開いた口に舌を押し入れ、尖らせた舌先でくすぐるように黒死牟の舌を刺激してくる。混ざり合う唾液が黒死牟の口の端から垂れ、正になし崩しになりそうだったが、珍しく黒死牟が拒絶の意思を示した。
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    TRAININGむざこく30本ノック③
    17日目
    黒死牟が髪をバッサリ切った時の無惨様のリアクション
    黒死牟が髪をバッサリ切った時の無惨様のリアクション 何か理由があって髪を伸ばしているわけではない。
     長い髪って手入れが大変ですよね、と言われるが、実はそうでもない。短い髪の時は月に一度は散髪に行かないといけなかったが、長い髪は自分で毛先を揃えるくらいでも何とでもなる。女性と違って髪が傷むだの、枝毛がどうだのと気にしたことがないので、手入れもせず、濡れた髪を自然乾燥させることにも抵抗がない。それに短い髪と違って、括っておけば邪魔にならないので意外と便利だし、括っている方が夏場は涼しいのだ。
     つまり、ずぼらの集大成がこの髪型だった。
     特殊部隊に入った時、長髪であることにネチネチと嫌味を言われたこともある。諜報活動をする時に男性のロングヘアは目立ち易く、相手に特徴を覚えられやすいから不向きだと言われ、尤もだなと思ったが、上官の物言いが気に入らなかったので、小規模な隠密班を編成する際の長に選ばれた時、全員、自分と背格好が近く、長髪のメンバーだけで編成し、危なげもなくミッションを成功させたことがある。だが、自分の長髪にそこまでこだわりがあったわけではなく、単なる反発心だけである。
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    syako_kmt

    TRAININGむざこく30本ノック③
    13日目
    零余子、上司共へのストレス発散にBL同人誌にしてしまう
    零余子、上司共へのストレス発散にBL同人誌にしてしまう 今日もやっと1日が終わった。
     朝から晩まで、あの鬼上司2人に扱き使われたのだ。
    「おい、零余子!」
    「はい!」
    「零余子!」
    「はいー!!!!」
     多分、この数年で確実に親より名前を呼ばれている。これまで割と要領良く生きてきたので、こんなに怒鳴り散らされることはなかった。
     初めは鬼舞辻事務所に就職が決まり大喜びした。
     今をときめくイケメン政治家、鬼舞辻無惨の下で働けるなんて……その上、彼は独身。もしかして、もしかする、未来のファーストレディになれるようなルートが待っているかもしれない!? と馬鹿な期待をして入職したのだが、それは夢どころか大きな間違いだった。
     毎日怒鳴り散らされ、何を言っても否定され、無惨だけでも心がバキバキに折れそうなのに、これまたイケメンの秘書、黒死牟が更にエグイ。まず行動原理が「無惨様のため」なので、無惨の怒りを買った時点で、どんな言い訳をしても通用しない。こちらに非が無くても、無惨に怒鳴られ、黒死牟にネチネチと嫌味を言われ、最悪のコンボが待っている。
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    syako_kmt

    TRAININGむざこく30本ノック③
    15日目
    陽光のもとに並んで立てるようになった二人が、それぞれ何を思って何を語らうのか
    「ほら見たか!これで恐れるものなぞ何もないわ!」とかつてないほど昂るのか、「案外大したことないわ、つまらんな」と吐き捨てるのか、「太陽の方がやはりお好きで?」「白昼にも月は出ておるわ馬鹿者」みたいな気楽な会話になるのか
    陽光のもとに並んで立てるようになった二人が、それぞれ何を思って何を語らうのか  それは初恋の憧れに似ていた。
     手の届かない遠い存在という意味か、遠い昔の燦爛とした断片的な記憶のせいか、その強い「憧れ」が根底にあるから黒死牟とは意気投合したのかもしれない。
     自分たちにとって太陽とは最も忌むべき存在であり、その反面、強く憧れ、恋い焦がれた存在であった。
     今でも朝日を見ると、今際の際を思い出し身構える。しかし、その光を浴びても肌が焼け落ちることはなく、朝が来た、と当たり前の出来事だと思い出すのだ。

    「今日も雲ひとつない晴天ですね」
     黒死牟が車のドアを開けると、その隙間から日の光が一気に差し込む。こんな時、黒死牟のサングラスが羨ましいと思うのだが、まさかサングラスをしたまま街頭に立ち、演説をするわけにはいかないので日焼け止めクリームを丹念に塗り込む程度の抵抗しか出来ない。
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