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    巨人族の🎏と普通の人間(ちいさめ)の🌙のはなし。

    #鯉月
    Koito/Tsukishima

    普通の人間と、普通の人間よりも大層体の大きな人間、その二種類がいる。双方に体の仕組みに差は無いが、身体能力の高い者は大きな方に多かった。とにかくただただ違うのは大きさだけだった。軍には大きな人間が多い。表向きは優れた身体能力云々といっているが、大きければ無能でも普通の人間の盾にはなれるから。そんな軍の世界でしか生きれぬ自分に、大きな貴方はその指で摘むにはさぞ大変であったろう小さな野の花を指先で掴んで俺に渡して、綺麗だろうと笑った。見上げた首が痛くなるほどの体格差。名も知らぬ野花を俺の腕ほどの太さのある指先から受け取って、そうですねと応えた。それ以外に言葉が浮かばなかったから。物置部屋を漁って花瓶を探し出すと、そこに活けて執務室の窓辺にそっと置いた。自分の執務机の何倍もある大きな机でせっせと書類仕事をこなす大きな少尉の真剣な顔をちらりと見、そして自分も仕事に戻る。

    翌日、両手で抱えきれないほどの美しい花々が包まれた花束を貰った。渡してきたのは勿論大きな少尉殿で、お前に受け取って欲しくて、花屋で長い時間悩んでしまったとはにかむように笑っていた。自分には両手いっぱいの花束だったが、彼にとっては一握りだ。きっと物足りない事だろう。
    ありがとうございます、と言う。
    うん、と返される。
    お返しをしたいのですが、と見上げる。
    うん?と見下ろされる。

    後日、二人で小さな小さな苗木を植えた。いずれ大きな桜の樹になるそれは、自分から貴方への一輪の花の贈り物となるのだ。
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    DOODLE鯉月。
    すけべなワードを使わずにスケベを書く回
    ギッと硬く閉じた目蓋が熱い何かを感じて震えた。なんだろう、と枕を握りしめていた片手で目を擦ればその熱い滴は乾いた指先に吸い込むようにして消えた。荒い息を短くハッハッと吐き出しながら両眼を開けると、そこには己に覆い被さる褐色の肉体が西洋の彫刻か何かみたいに美しくそこにあって自分の目蓋に落ちてきたのはその体から落ちてきたのは汗の一雫だったらしい。部屋の隅に放られた二人分の浴衣が視界の端でくしゃくしゃになっているのが見える。もう二人、長いこと一矢纏わぬ姿で体を重ねている。枕を握っていた手はもう力が入らず、見上げた雄が動くのと同時に口からはあられもない声がひっきりなしにこぼれ落ちる。堪えるのはもう、とうの昔に諦めた。胎奥を抉る動きに息を飲む。ぽた、ぽた、と落ちる彼の汗の刺激にも感じてしまう。持ち上げられた両足はぷらぷらと、持ち主の意思などまるで知らぬとでも言うかのように空を力なく切るばかり。若い雄は獣のように。荒い呼吸、滴る汗、体温で水蒸気が上がっているようにも見える。ふぅふぅと呼吸をして欲に忠実に腰を動かす彼に、おずおずと両の手を差し出してみた。枕以外に、すがるものが欲しかった。こちらの意図に気付いたのか、見上げた獣は口元だけで微笑んで体を近づけてくれた。その背に、腕を回す。掴まれるものにホッとする。手が汗で滑らないように爪を立ててしがみつくと、それを喜ぶように彼は律動を再開した。上がる嬌声は己のものとは思いたくない、耳を塞ぎたくなるような甘ったれたいやらしいものであったが、耳を塞ぐよりもその背にすがりついていたい気持ちが勝り、結局は事後に後悔するほどその背に傷をつけてしまうのだった。謝罪を繰り返す自分に、広い背中を晒して彼は「箔がついたというものだろう」と誇らしげに言うので、その背の肉をえぐった指先をじっとみつめては顔に集まってくる熱を散らす術をもたず、様々な体液でどろどろの布団に包まって逃げることしか出来ないのであった。
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