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    kabeuti_0815

    @kabeuchi0815

    期間限定かも。
    呪...🌻、🍭、👔推し。
    夢腐。書きたいのは🍭×🌻。

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    kabeuti_0815

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    🌻夢、本当に何でも許せる人向け。
    ※男性の疑似生理表現あります※

    この世に生理痛の呪霊があればなあ!!とヤケクソになって勢いで書いた小話

    この世の総ての女性の生理痛の恨み辛みから生まれた呪い
    【概要は以下の通り】
    ・呪いを受ける対象は15〜60歳までの男性限定。
    ・症状は生理痛そのもの。子宮の代わりに睾丸内部に痛みが発生する。その後の生殖機能に異常が残る事がないという事だけが救いである。
    ・実際の出血は無い。代わりに、女性の生理時の出血量と同等の浸出液が意図せず排出される。
    ・幻肢痛の症状のようなものなので反転術式での治療は不可。
    ・解呪は可能だが、1週間ほどで自然完治する”良性の呪い”というジャンルに分類されているため、余程の緊急性がない限りは解呪してもらえない。
    ・女性術師に対して紳士的、かつ丁寧な対応ができる男性術師は大体この呪いにかかった経験がある。そして二度と経験したくないと思っている。

    余談
    N氏「極力あの呪いは受けたくなかったのですが…受けてしまったからには甘んじて受け入れるべきです。あの経験ひとつで女性への見方が変わりますよ」

    G氏「硝子なんかゲラゲラ笑ってるし、反転効かねーし、若干の尊厳破壊?メンタルやられるよねアレ。あー、でも女の子には優しくしなきゃって益々思ったね。しかも月1でくるとか拷問じゃん」




    🌻
    何も知らないまま呪いを受け、高専に帰ってきてから呪いの詳細を聞いて事務室の机に突っ伏し、経験の無い痛みと不快感に無言で戦う日車さん。

    「……………」
    「日車さん、ソファでも良いので横になっててくださいね。痛み止めありますから、辛かったら飲んでください」
    「………すまない、気遣い痛み入る」

    レスポンスが遅いときは本当に具合が悪い時だ。言葉遣いは普段通りを保っているけれど、その額にはうっすらと脂汗が浮いていた。眉間にもぐっと皺が寄っていて、いつもよりだいぶ顔色が悪い気もする。

    「………明日の任務…」
    「無理ですよ、駄目です。絶対に行かせませんからね。どれだけ優秀な術師の方だって最低3日はまともに動けなくなってますから。病欠扱いにはなるので、休暇申請を出しておきます。穴埋めは私が他の方に頼んでおきますから」

    不服そうにしながらも、事務室に備え付けれられているソファに横になりながら、手渡された痛み止めを飲んで瞼を閉じる。鈍痛と戦いながら、ふう、と重苦しそうな息を吐き出して、じろりとこちらを見る彼は恐らく痛みに耐えているのか、ものすごく機嫌が悪そうに見える。

    「しかし女性はこの痛みでも仕事に行くだろう…」
    「痛みの度合いは人それぞれですし、女性の場合は慣れもあります。それに、本当に痛いときは無理せず休みますよ」
    「………はー…」

    これが通常通りの彼であったのなら、あと数回ほどは会話のキャッチボールが続くはずなのに。うまく頭も回らなくなったらしい日車さんは、仰向けになって片腕で目元を覆い、口を開くのを諦めていた。

    「反論する気力も無いなら重症じゃないですか…。痛み止めが効くまで少し休んで、それから帰りましょう」
    「………ン。帰る」

    とうとう丁寧な言葉遣いが外れた、と同時に、“帰る”というたった一言の破壊力に、一瞬呼吸が止まった。ついでに私の心臓、止まっていやしないだろうか。己の胸に手を当てて拍動を確認したが、心臓は止まるどころかばっくばくにビートを刻みまくっていた。怖。普段敬語を使っているいい男の雑な返答は心臓に悪過ぎる。

    「…………ゔ、」

    どんな重症を負っても決して上がることのない彼のうめき声を、初めて聞いた気がする。びし、と全身が強張っている彼だったが、今度は一体何が起きたのかと思わずこちらのほうが驚いて目を見開いてしまった。

    「ひ、日車さん?ひょっとして痛みが酷いですか…?もう少し強い痛み止め貰ってきます?」
    「あ、いや………うん、そうだな…できれば…」

    痛みは感じているはずだし、きっと辛いのも間違いはない。しかし、妙にしどろもどろなその受け答えに違和感を覚えていると、彼の足元がもぞ…と控えめに動く。そしてついつい私の目線は…いや、決して疚しい気持ちは無い。無いはず。大体これは不可抗力だと思うのだけれど。

    「あ。」

    そういえばこの呪いを受けているときの男性は、血液の代わりに浸出液が無意識に排出されてしまう筈だ。つい先程、資料室の中と家入さんの話で得たばかりの知識が頭の中によぎる。
    慌てて日車さんの下半身から目を逸すと、腕で目元を隠したままの日車さんの耳は羞恥に染まっていた。

    「……………」
    「あ、〜あー………痛み止めが効くまで30分くらいですね!?近くのコンビニで飲み物でも買ってくるので!!日車さんは何か必要なものありますか!?」
    「………特に」
    「わかりました!あ、そうだ!腰周り冷やすと辛いので!巻いていきますね!!」
    「!?、こら、待て…辞めなさい……!」

    羽織っていたジャケットを勢い良く脱ぎ、日車さんの下半身が隠れるよう腰周りに巻きつけた。
    気休め程度にしかならないだろうが、袖部分を彼のお尻の位置にぐいぐいと押し込めたあと、ちょっと失礼しますね、と言いながらベルトを緩めて下着の状態を確認する。
    断言しますがこれは医療行為のようなものなので!言い訳じゃないんです、ちょこっとだけ日車さんの日車さんに触れてしまったけど。決して!決して疚しい気持ちはないです!!頭の中で般若心経を唱えながら、下着をするりと撫でて確認すると、やはり陰茎の尖端部分がじんわりと濡れていた。

    「〜〜ッ、やめ…」
    「やっぱりナプキンが必要になりますね…まだ下着だけで良かった」
    「何も良くない。それにだ、俺達の他に誰も居ないとしても、公共の場で軽々しくこういう事をするんじゃない」
    「ウッ…それは、ハイ。すみません。…気持ち悪いと思いますけど、もう少しだけ我慢しててくださいね」

    スーツのスラックスにまで染みないよう、先程ポケットから取り出していた厚手のハンカチをそこに宛てて応急処置をする。残念ながら今日は手元にナプキンが無かったが、とにかく、何も無いよりはマシだと思う。
    慣れない痛みで思うように体が動かせないのか、それとも動くとまた浸出液が漏れてしまうから動けないのか。言葉では強く抗議するものの、彼はほぼ無抵抗にも等しい状態で私の応急処置を受けた。

    「……………本当に申し訳ない」

    申し訳なく思っているのはたぶん本当だろう。しかし、ソファの上でぐでんと脱力し、もうどうにでもしてくれとでも言いたげな姿を晒している日車さん。
    可哀想ではあるのだけれど、同時に、どうしようもなくかわいくて愛おしいと感じてしまう私は相当に酷い女なのかもしれない。
    でも好きな人のこんな姿を見れるだなんて、正直役得だと思う。この状態のこのひとを甘やかしていい特権があるのなら、誰しもが役得だと思うんじゃないだろうか。

    「私のジャケットなんて吊るしの安いものですからお気になさらず。洗濯すれば大丈夫です」
    「いや、洗濯とかそういう問題ではなく」
    「それじゃあコンビニ行ってきますね、マッハで戻ってくるので!」

    難しそうな顔をしながら何か言いたげにしている日車さんだったが、とにかく今は時間勝負だ。お説教ならあとで受けることにしよう。
    マッハとまではいかなかったものの、過去最高記録を叩き出して高専に戻った私は、コンビニで入手した替えのボクサーパンツと、多い昼でも安心用の羽つきナプキンを密売人のような手つきで彼にそっと手渡した。
    パンツを手渡した瞬間、一瞬だけ彼の大きな目が見開かれて安堵の息が漏れる。
    買ってきてほしいとは口には出さなかったものの、下着に体液が付着したときの気分の悪さが耐え難いものであるのは百も承知だ。
    完璧なまでの以心伝心、とは言わないけれど、こうして少しずつ彼の思っている事に寄り添っていけたら、それだけで私は幸せだと思う。
    そうしてしばらくしたあと、痛み止めが効いて、渡したものをトイレでしっかりと装備し、ようやくまともに歩けるようになった日車さんと私はのんびり帰路につくのだった。

    余談だが、日車さんは私のジャケットとハンカチを処分したらしく(一応、処分しても問題ないかは聞かれた)呪いが解けた後日、こっそりと二人で買い物に出かけたのは言うまでもない。
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