全て眠りに任せて隆俊さん……僕と結婚してください!!
若者がもつ特別な、いや違う。
この子だけが持つ磨き抜かれた宝石のような輝きが隆俊の厚い胸を打った。
「まだ、結婚はできないよ」
少しどきどきしながら隆俊は司に言った。
パーティーゲームの途中だったが、画面に集中できなくなってくる。
ひとつ深呼吸してようやく、画面と向かい合った。
「結婚マスです!他のプレイヤーと結婚しますか?」
くっきりと大きく表示されたその文字に、隆俊は目の前が一瞬暗くなった。
「ほら、もう結婚できるでしょ。結婚しよ!」
嬉しそうな司の表情に鼓動が速くなる。
「あー。そうだね。結婚しようか」
わざと素っ気ない声で言った自分が隆俊は恥ずかしかった。
自省して自分の中に入っていると、いつの間にかなにやら柔らかい感触が手に触っている。
2140