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    加古のゴミ集積場

    @DgZimp

    廃材置き場

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    普段はドリフターの湾岸ランナー、鷹野フーガが本物のチューンドに分からされる駄文

    幻の35R湾岸を飛ばしていると様々なものに出会う
    楽しそうに走るライトウェイトスポーツ。残業だろうか一般車にしてはすっ飛ばす営業車。
    300クラスでかっ飛ばしていると自分と同じようなチューンドも見慣れるもので、少しくらい速くても驚くことはなかった。

    しかしある日、驚異的な速さを見せつけ去っていったマシンに遭遇した事があった。

    いつも通り湾岸を流し、トンネルを抜け快調に飛ばしていた。
    心做しかRCFも調子が良く、限りなくベストに近いコンディションだった。

    後ろから迫ってくる1台のマシン。

    対抗してこちらもアクセルを踏み込んだ。まだ足りない。

    ベタ踏みしようがどんどんと距離が縮んでゆく

    ドアミラーを畳んで空気抵抗を減らす。まだ足りない。

    距離が縮み、ヘッドライトが激しく車内を照らす

    ナイトロシステムを起動する。まだ足りない。

    いつの間にか横に並ばれていた

    320km/hでも、まだ足りねぇって言うのか

    そのシルバーのマシンは、あっという間にオレを抜き去り、4灯のテールランプを揺らめかせながらアスファルトの奥へ消えていった。

    オレはすっかり意気消沈して、アクセルを抜いていた。
    車は万全、ウデもまだまだ練習中にしちゃ悪かねェ。

    ありえない速さだ。オレは幻覚でも見たんじゃないか?

    速度差は30km/hはあっただろう。
    オレが320は出ていたからアイツは350km/hは出ていた上、速度はまだまだ伸びていた。
    恐らく、400も狙えるような異次元のマシンなのだろう。

    幻覚にしては重くのしかかる敗北感と、背中を伝う冷や汗が現実であったことを嫌でも伝えてくる。

    あの領域は危険だ。
    エンジンに徹底的にチューンを施し、ギア・コンロッドも全て、本当に全てを改造した上でセッティングを煮詰め、自分のマシンに最大の信頼を持って踏み込む。
    そんな事ができる人間が、この湾岸に居るのか?

    お嬢のスーパーカーやチヨの34とも違う、別のナニカ

    あのドライバーは何者で、どんな改造が施されているのだろうか

    生涯忘れることは無い。

    覚えていろよ、35R。
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