おかえりなさい。「門限は17時なので、それより早くは帰ってこないで下さいね!」
扉が閉まる直前に向けられたのは、正に満面の笑み。
いつでも部屋に来いとは言ったものの、昼過ぎに突然やってきた親友はあれよあれよという間にオレを自室から追い出したのであった。
「……門限って、その時間までに帰ってこないといけないちゃんじゃねぇのか?」
親友と彼女のポケモン達に背中を押さるがまま、廊下へと押し出されたオレとマフィティフ。呆然とオレが呟けば、マフィティフも同意の声を上げてくれるが。
「ペパー!」
低いマフィティフの鳴き声をかき消すかの如くの勢いで開かれた閉ざされたばかりの扉。勿論、そこに居るのはオレの親友だ。
「キッチン、ちゃんと綺麗に掃除するから借りても良いかな?」
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