姫花「やっほー俺の事呼んだ?…ってなんか幹部が揃ってる」
紫音「やあ。待ってたよ。ふふ、今日はちょっとおもしろいことしようと思ってね?君を呼んだの」
姫花「…俺なんかやらかしました?」
紫音「心当たりがあるの?今言えば許すけど?」
姫花「なんもないっす…たぶん」
紫音「そう?懺悔ならいつでも受け付けてるからね」
姫花「…なんかやらかしたときは死ぬ覚悟ができたら言うわ」
梓白「それで?今日の本題は?」
雪音「何でも屋の噂の真偽を解明していく」
花依斗「…くだらねえな」
紫音「 花依斗くんの言う通り、そんな噂どこから出てきたんだ?というくだらないものから割と信憑性高いものまで沢山あるんだよ。ふふ、僕たちの影響力はそれだけすごいってことだよ」
雪音「数ある噂の中で比較的多くの者が噂しているものを今回は取り上げていく」
姫花「うーん。それはわかったけどなんで幹部プラス俺なの?」
紫音「明らかに君っぽいものがあったから。本人たちで検証した方が面白いでしょ?」
雪音「幹部が揃っているのは偶然だ。俺たちに関してわかりやすいことが書いてあった」
姫花「ふーん。じゃ、さっそくやっていきますかどれからいく?」
紫音「まずは全体に関することがいいんじゃない?」
姫花「うーん…全体の…あ」
雪音「何かいいものがあったか?」
姫花「ふふ…ふふふ…」
花依斗「笑っていないでさっさと読め」
姫花「んふふ…何でも屋、実はホストクラブ説」
梓白「はぁ、アホだねぇ。一応理由は聞いてあげようか」
姫花「んーと、毎回の噂で顔がいい〜とか高身長〜とか、屋敷が広くて部屋がいい匂いする〜とかで実はホストクラブなんじゃないか…だってさ」
花依斗「理由も十分アホだった」
姫花「でも前もチョロっと聞いた気がするけど全員顔がいいのはたまたまなんでしょ?」
雪音「ああ。そこは一切考慮していなかった」
紫音「ま、もし何でも屋で1人だけブサイクとかいたらその子がかわいそうだったけどね」
梓白「顔面偏差値上げてんの、君が原因じゃない?」
花依斗「ふん、それは否めないな」
雪音「お前や紫音、姫だって十分美しいぞ?」
紫音「何をおっしゃいますか。雪には勝てないよ」
姫花「ま、ここにいる全員顔がいいってことで」
梓白「あ、ホスト繋がりでもうひとつ。何でも屋、実の本業はアイドルなんじゃないか〜だってさ?」
紫音「うーん、アイドルまでくると余計に意味がわからないねぇ」
姫花「あ、あれじゃない?なんかたまに地域のイベントとかで何でも屋とは名乗らずに歌って踊ったりしてるじゃない?」
雪音「ああ、あとは世和が依頼でライブに飛び入りで参加したらしいな」
姫花「ああ〜!そう!あれめっちゃ盛り上がったらしいね!俺も見に行きたかったなぁ」
花依斗「はぁ…本業がアイドルなのだとしたらもっと顔が割れているだろ」
梓白「しかもアイドルの方が本業ですって。何でも屋は片手間でやってるとでも思ってんのかねぇ。だもしたら舐められたもんだよ」
紫音「それもそうなんだよね。ふふ、噂ってどこでどう広まるか分からないからおもしろいよね」
雪音「今のところ悪い噂はなさそうでよかった」
姫花「ん〜…あ、お次はなんか個人っぽい話でも…あ、俺のことってこれかぁ。『何でも屋には美少女がいる』ほんと、どうにかできないのかね。男だって言っても信じてもらえないこともあるんだけど」
梓白「そういうときどうするの?」
姫花「あまりにもしつこいやつはぶっ飛ばして黙らせる」
紫音「しっかりお花三兄弟の血が流れてるね」
花依斗「俺はこいつほど血の気多くない」
梓白「何を言っていらっしゃる。三兄弟の長男様?」
雪音「危険な目に遭ったことはないか?」
姫花「うん、大丈夫。胸とか触らせて女じゃないこと分からせてやるのが1番手っ取り早いんだけどさぁ…」
花依斗「…まさかやってねえだろうな?」
姫花「やってないって!さすがに誰にでも触らせてやるほど俺は安くないんだな〜」
雪音「力が必要なときはいつでも俺を呼んでくれ」
姫花「ありがと!雪が暴れたそうなとき呼ぶね」
梓白「はーい、じゃあ次ね…あ、これ絶対紫音だよ『何でも屋には死神がいる』」
紫音「ええ?どうして僕なの?君じゃない?」
梓白「俺?俺は正面からドカンとやるタイプだからさ」
雪音「ふむ、それだと死神とはイメージが違う気がする」
姫花「『大鎌を携えて不敵に笑い、暗闇からどことなく現れる。夜道の背後には気をつけろ』だって」
花依斗「お前しかいないだろ」
紫音「僕、巷で死神なんて呼ばれてたの?」
花依斗「巷じゃなくても普通に呼ばれてるけどな」
梓白「うちだと死神じゃなくて魔王だけどね」
紫音「ふふ、なあに?君たち何か言った?」
梓白「ふふ、もう1回…いや、君が満足するまで言ってあげようか?」
花依斗「ふん、死神様を無闇に煽ってやるなよ」
梓白「ふふ、それ、君だって十分煽ってるからね?」
紫音「こいつら絶対に首跳ねてやる…」
姫花「え、えーと…次ね?『何でも屋には天使が存在する。死神とは相反する存在であり、太刀を振るう姿は〝裁きの救済‘’と呼ばれ、どんな罪人でも天へと送り届ける』…だって」
紫音「あ!!これは雪。絶対雪だね!」
雪音「…俺なのか?随分と大袈裟に書かれているが…」
姫花「うちで太刀使ってるの雪しかいないじゃん」
梓白「天使ね…まあ見た目はそうか」
花依斗「こっちは随分といい解釈をされている」
梓白花依斗「こいつ暴れたいだけなのに」
姫花「雪は戦ってる姿が綺麗すぎて暴れてるように見えないもんね」
紫音「そうなの!君はよくわかってるねぇ」
雪音「うーん…天使…天使か…」
梓白「おや?何かご不満で?」
雪音「いや、どうしたらそう見えるのか不思議でな」
梓白紫音花依斗姫花「どう見てもそうだろ」
雪音「…そうか?」
紫音「てか暴れたいだけって君たちだって同じでしょ」
姫花「あ、これのことかな『現れるとたちまち組織を跡形もなく潰していく風神、雷神がいる。突如として風が強くなるのがその前兆。彼らが現れるとたちまち風は吹き荒れ雷が落ちる』」
梓白「…」
花依斗「…」
梓白花依斗「それはう…」
雪音「本当だ」
紫音「本当だよ。これに関しては僕たちも困ってるんだから。君たちが組むと予定してなかった組織とまでやり合って‘’邪魔だったから潰してきちゃった☆‘’とか言いやがるんだから」
梓白「えー、だってさぁ、ねえ花依斗?」
花依斗「存在する価値もない組織を消してやってるんだありがたく思え」
梓白「そうそう、むしろ感謝してほしいくらいだよねぇ?」
雪音「まぁ結果助かってはいるのだが…やり方がな…」
紫音「君たち雪にこんな風に言われるの相当だからね?」
梓白「ねぇねぇ、花依斗くん。なんか俺たち責められてるよ?」
花依斗「ふん、責められる筋合いがねえな」
姫花「…もう言い逃れるつもりもないじゃん」