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    kimitsu_bll

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    kimitsu_bll

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    レオナギワンドロ4/27:「うさぎ」

    開催ありがとうございました!初参加でした。
    誤字脱字修正ほか、ちょっとだけ書き換えてます。

    #腐ルーロック
    rotatedLubeLock
    #玲凪
    reonagi

    うさぎ「え!? お前、その目どうした!?」
     昼休み、屋上に現れた凪は、目を真っ赤に充血させていた。
    「ゴーグル忘れたから」
    「ごめん、なんの話? 何して腫らしたって?」
     足を真っ直ぐにして座り直し、自分の太ももをポンポンと軽く叩く。
     すると凪はゆっくり近づいて来て、俺の足の上でゴロンと仰向けに寝転んだ。
    「本当は他人の目薬つかうの良くねぇけれど、俺の持ってるやつさすか」
    「レオは他人じゃないよ」
    「そういうのいいから。嬉しいけど」
     カバンを引き寄せ、ポーチから目薬取り出し、凪の目にさしてやる。
     パチパチしろ、と言ったら目を瞬かせた。ので、違う、そうじゃなくて手を叩け、と言ったら、困惑しながらゆっくり拍手してくれた。可愛い。
    「ていうか、お前、なんか髪の毛濡れてないか? ジメジメしてきたんだけど」
    「うん、午前中プール入ってたから」
    「は?! プール?? この時期に? なんで??」
    「たぶんイヤガラセ。俺、体育、真面目にやってないから。運動苦手なやつが出来ないのは仕方ないけど、出来る奴がやらないのは許さないって」

     凪の説明はあまり要領を得なかったが、事のあらましはこうだ。
     去年の夏、凪はプールの授業をサボりまくっていた。けれど、筆記試験や他の競技で単位は無事にゲット。しかし今年度に入ったある日、凪は体育教師の不興を買ってしまったらしい。去年、プールの授業でこなさなきゃいけない本数泳ぎ切っていないと言い出したそうだ。そいつは競泳部顧問。プールを自由に使うことができる。クリアしない限り、通常授業を受けさせない、と抜かしたとのことだ。
    「どんだけ泳がされたんだ?」
    「二五m、一〇本」
    「うわぁ。言ってやろうか? パワハラ野郎って。しかるべき場所に」
    「レオが口挟むと大事になっちゃうよ。首まで飛んじゃいそうだから、いいや」
     あの人の言いたいことも、わからんじゃないし。そう言って凪は俺の膝の上でゴロゴロと猫のように甘えた態度を取る。
    「お前がいいなら、いいか」
    「うん。いいよ」

     空を見上げるとゆっくりと雲が流れている。少し暑い。風邪をひくような天気じゃなくてよかったと思いながら、凪の頭を撫でる。
    「見ろ凪! あんな低いところ、飛行機飛んでる! 近いなー、乗ってる人、見えそう」
    「んんー?」
    「お前、なんでずっと目、瞑ってるんだ?」
    「やっぱ、目、いたいかも。眩しい、チクチクする」
    「目、水でちゃんと洗ったんだよな?」
    「あ」
    「困った子だなぁ!!」
     足を揺らして、凪が立ち上がるように促す。
    「ほら、水道行くぞ! 洗って、もう一度目薬さして様子見るぞ。あとさっさと昼食おう」
    「もうちょっと、このままがいいよ、疲れちゃった。ね、お願いレオ」
     おねがい。オネガイ。赤い目で、うっすら涙をためて、俺を見上げる、凪。やばい、なんか来る。来そう。
     グズる凪を無理矢理起こして、真正面に座らせる。目元を撫でると、凪はゆっくり目を開ける。
    「はは、ウサギさんみてぇ」
     幼い頃動物図鑑で見た、赤い目をした真っ赤な目の小動物を思い出す。顔を近付け、目の縁をベロっと舐めると、凪の体が大きくビクッと震えた。
    「や、やだレオ、なに」
     俺から距離を取ろうとするものだから、その肩を強く掴み、そのまま押し倒す。
    「俺が喰ってやるよ」
     目、閉じてろよ。抵抗する暇も与えてやらない。ミートパイにしてやる。
     凪は何が火をつけてしまったのかわからないと困惑していたが、やがて力を抜き、無抵抗になった。

     悪化しちゃったらどうするの。凪が口に出したのか、俺が心の中で思ったのか。心配はしている。でももう、目の前の獲物を逃してやれそうにはなかった。
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    Replies from the creator

    kimitsu_bll

    PROGRESSれおなぎオメガバシリーズの三話目です。
    四話、レオと子供が和解
    五話、プロポーズ(ハピエン)
    と続きます。
    ↓このシリーズです
    玲王そっくりな凪の子供はバスケに夢中らしい
    https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19833472

    支部にあげる際、いろいろ修正すると思います。
    玲王そっくりな凪の子供はバスケに夢中らしい(3)あの一件以来、レオは頻繁にうちに遊びに来るようになっていて、正直、困っている。
    「やだーーー!レオくんかえって!!!」
    「何を!?一応お前に血を分けた人間だぞ!お前の半分は俺で出来てるんだぞ!!」
    「きらいーーーせいちゃんもこないでっていってたもん!」
    「嘘つけ!!凪はそんなこと……そんなこと言わないよな、凪」
    俺はそれには答えず、エプロンで手を拭いて黙って夕食の支度を続ける。どうせ泣かされるのだからレイも構わなきゃいいのに、レオの正面まで駆けていって、イーダ!と歯を剥き出している。
     

     
    レオが初めて我が家を訪れたあの日、家を飛び出したもののすぐに追いつかれてしまった俺たちは、3人で駅前のファミレスに入った。人目があれば、お互い(主にレオが)感情的になったり暴走したりしないだろうという魂胆だった。レイがずっとしくしく泣いているものだから、周りの人がこっそり声をかけてくれたり、店員さんに「何かあれば合図してください。通報します」とメモを寄越してくれたりした。そのくらい、はたから見て異常な雰囲気だったんだと思う。
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