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    suno_kabeuchi

    twst夢とi7の作品投下垢

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    suno_kabeuchi

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    i7/SS100本ノック 13本目
    モン天とバナナ

    ##i7_SS

    みんなだいすきとりぷとふぁん どうにも気分がすぐれない。それは気圧の影響なのか溜まりがちだった疲労の影響なのか、あるいは別の何かなのか。思いつく原因はいくつかあるけれど、栓なきことだと天はかぶりを振った。重い体を叱咤して身を起こす。ベッドに素足をつける。ぺたぺたと肌が跳ねる音をさせながらカーテンを開け放った。ついでに窓を開ければ湿気を帯びた風がのそりと部屋に入り込んだ。頰を撫でるそれに天は少しばかり顔を顰めた。
     さりとて天候に文句をつけても意味がない。溜息ひとつで不満を散らすとおもむろに寝巻きに手を掛けた。
    「……あれ、モン天がいない」
     着替え終わったところで枕元へ視線を投げればヘソ天している筈のモン天がいない。着替えている間にリビングに向かったのだろうか。
     珍しい、と思いつつ脱いだばかりの寝巻きを手に取って部屋を後にする。
     そうして脱衣籠に寝巻きを入れてキッチンに向かえば、ワークトップの上に見慣れた小さないきものがいることに気づく。先にキッチンに降りてきていたらしい。
    「おはよう、モン天」
     挨拶すれば、ぴん! と耳と尻尾を伸ばしてモン天が勢いよく振り返る。その手、もとい腕にはバナナが一本。お腹が空いていたのだろうか。
    「モン天、お腹空いたの? 剥いてあげるから貸して?」
     提案すればぷるぷると首を振った。これは果たして何に対してのノーなのだろうか。
     ふむ、と天が考え込む仕草を見せると、モン天はバナナを差し出してきた。空腹ではあるが自分で剥くのは無理だと判断したのだろうか。
     バナナを受け取り、小ぶりな皿を用意する。皮を剥いて調理用鋏を片手に一口サイズにカットしていく。ちょきん。ちょきん。やがて一本まるまる一口サイズにし終えると小ぶりな皿の上にバナナがこんもりと鎮座していた。ちょっとお皿のサイズを間違えたかな、と反省しつつ爪楊枝を一本挿してやる。
    「どうぞ、召し上がれ」
     大人しくワークトップの上で待っていたモン天に差し出せば、爪楊枝を手に取った。先端についたバナナを見て瞳を輝かせている。こういう素直な反応が可愛くて天は調理用鋏とバナナの皮を処理しながら頰を緩ませた。
     調理用鋏を水切り籠に掛けたところでモン天がまだバナナを食べていないことに気づく。食いしん坊なモン天は大体バキュームかブラックホールよろしく平らげているのに、と天が目を丸くすると、その視線に気づいたモン天がニコニコしながら爪楊枝を天に向けてきた。正確にはその先についたバナナを。
    「ボクに分けてくれるの?」
     こくこくと頷くモン天に天は目を瞬かせた。なんなら全身で小ぶりな皿をぐいぐいと押してくる。もしや。
    「このバナナ、キミが食べたいんじゃなくてボクに食べさせたかったの?」
     百点満点の笑顔が返ってきた。そういうことらしい。
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    suno_kabeuchi

    TRAININGtwst夢/イデア・シュラウド
    集中している間に髪と戯れられてるはなし
    待てができるいいこなので ゆらゆらとゆらめくサファイアブルーを見つめること数十分。幸いにしてプログラム生成に集中しているイデア先輩に気取られることもなく、私はじっくりとっくり拝ませてもらっている。
     ほう、と何度目かもわからない感嘆の息が漏れる。昼だろうが夜だろうが、常に薄暗いイデア先輩の部屋ではそのサファイアブルーが陽の下のそれよりも鮮やかに映る。彩度の高いそれは驚くほど瞼に焼き付いては目を伏せてもその名残で閉じた視界に青が散る。
     足首まである長いそれはいざ座ると殆どが背凭れと痩躯の間に隠れてしまうけれど、一筋二筋と零れ落ちるそれもある。カーペットに座っていたけれど、そろりそろりと近づいて音もなくそれに手を伸ばす。燃えているだけあって毛先こそ掴めはしないが、もう少し上の方であれば実体がある。指に絡ませてみれば鮮やかな青に照らされて私の肌が青褪めたように光を受ける。視線だけイデア先輩に向ける。足元にいる私に気づいた様子もなくブツブツと早口で何か捲し立てながらキーボードを叩いている。それに小さく笑みを零して指に絡ませたそれに唇を添える。殆ど何も感じないけれど、ほんのりと温かい気がした。
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