i7「祝賀の寄席/日々之好日」の感想めちゃくちゃ面白かったです。
冒頭から端的な感想になりました。でもそれが全てなんですよね。ふしぎだね。
とにかくマネージャーや社長がアイドルのことを大好きなように、アイドルも自分ちの裏方さんがハチャメチャ大好きなのがわかってとてもよかったです。
ZOOLくんはまだこの時が初対面なのでほんのり壁があってそこがよかったです。警戒心強いのにちょろい、わかる。
本編でいうところの5部直前あたりなのかな。ぽいな。
アイナナちゃんの新年会に出てくれる?に対して「トウマが行くなら……」「悠とトウマが行くなら……」「みなさんが行くなら……」するの、めちゃくちゃ狗丸さん任せで面白かったです。ブリーダーみたいですね、リーダー狗丸。さすがギャルゲー主人公の異名を持つ男。
これ、裏方が「自分ちのアイドル大好き!」「アイドル全員最高!」という文脈もありますが、それよりも「アイドルも裏方も互いに信頼と絆で繋がっている」という相思相愛の文脈を感じました。すごくよかった。
裏方がサプライズを仕掛けようとしている一方、IDOLiSH7もTRIGGERもRe:Valeもアイドルが裏方の好物を内緒で作ろうとしてるのすごくよかったです。
コソ練して体がバキバキになってる裏方勢のぎこちない態度を怪しむんじゃなくて「疲れてるのかな……」って心配するの、すごく裏方勢への信頼の厚さを感じて打ち震えちゃったな……
これの何がいいかって、下手に詮索するんじゃなくて「疲れてるんだったら好きなもの食べて元気になってもらおう!」と全員が当然のように行動するところですね。あまりにも裏方勢のこと大好きすぎて五体投地待ったなし。ベリーベストオブトラスト大賞受賞。
自分たちのために粉骨砕身駆け回ってくれている大切で大好きな裏方勢のために労わってあげようってなるの、素直に愛と言わずに何と言えと。ハ~~~愛と絆の物語を浴びちゃったな~~~最高か?
メタいこというと尺の都合だろうな、というのはありますが野暮ですからね。ええ。
それはそれとしてTRIGGERがこっちの5000兆倍は姉鷺さんのこと大好きで笑ってしまったな。
天「姉鷺さん、六弥ナギのこと推してない?」
の時にBGMが止まって天くんが半眼になったの面白すぎてダメ。
それまで餅エピソードでのんびりしてたのに、突然嫉妬深い恋人みたいなこと言い出したの面白すぎる。
まあ、姉鷺さんはTRIGGERにとって頼れる敏腕マネージャーであると共に大好きなお姉ちゃんでもあるっぽいですからね。お姉ちゃん取られたら面白くないよね、わかるわかる。ヤキモチ焼いちゃうTRIGGER可愛いかよ…………ちょうど焼餅の話してたから余計にね……面白いよね……
それにしても八乙女楽はともかく、天くんが素直に「ボクたちのマネージャーなのに」って気持ちをお出しするのは新鮮な感覚。それだけ姉鷺さんのことを大事に思ってるんだなと思うと微笑ましい気持ちになりますね。
龍之介はすごく龍之介でビビってしまった。「広義的に言えばみんな俺のものだし俺はみんなのものだから(意訳)」が出てくるのはあまりにも器がでかい。これはリュウ兄貴。
それにしたって八乙女楽も天くんも姉鷺さんに自分たちだけに夢中にさせてやると宣言するの最高すぎるな。一生仲良くしててほしい。
小鳥遊パパのトンチキ提案から始まった与太ストーリーかと思いきやきちんと愛の話だったの、すごくアイドリッシュセブンというコンテンツ。
露悪的に「スベっておしまい」というギャグ処理で済まさず、本職のアイドルたちが誰一人笑うことなく素直な気持ちで応援してくれるのが印象的でした。
技量だけでいえば自分たちと比べて、当然比較にならないくらい不格好でお粗末な"一発芸"。
きっと何も知らない人からすれば「え、本職の前で何やってんの。恥ずかしくないの?」と指を差されて笑われるような絵面。
でもアイドルたちは誰一人として笑わなかった。一緒に盛り上がってくれた。応援してくれた。みんなで心から楽しんでくれた。
それは斜に構えているアイドルだろうと同じで、精一杯自分たちのために頑張ってくれているのがわかるから、ステージの上に立つ気持ちが誰よりもわかるから、素直に応援してくれたのでしょうね。
コソ練中の裏方トークもめちゃくちゃよかった。芸能界に入った理由。
姉鷺さんの美人な二人のお姉さんの影響とか、宇津木さんのピュアな理由とか、おかりんの社長の理念の理由を知りたいからとか。
おかりんがメタいこと言ってきた時は声出して笑いましたけど。すみませんすみませんメディアミックスまだ見てないんです……折を見て読みます……
この辺のマネージャートークを通じて、すごくグループカラーを感じられたのもよかったです。
きらきらしたものを応援したいという童心を軸に置いている宇津木さん。
裏方になって輝く誰かを支えたいというおかりん。
何があろうと守ることを誓っている姉鷺さん。
傷つかないように守っていきたい万理さん。
大好きなアイドルを応援したい紡ちゃん。
それぞれの方向性があって、その志向が各グループのカラーに寄り添っているのがストーリーとしてもキャラクターとしても上手いな~と思いました。構築力が高すぎてそっと仰ぐしか出来ないんですよね。
世界がどうした自分たちを見ろと叫ぶZOOL。
大好きな人を輝かせたいRe:Vale。
何よりも堅固な意志で前だけを見るTRIGGER。
目の前にいる人たちに寄り添うIDOLiSH7。
そんなアイドルグループのマネージャーが彼ら/彼女らでよかったなと心から思います。
そういえば紡ちゃんのモノローグで「顔が赤くなったり」とあったのも個人的に好きでした。
いざ本番が始まったら「恥ずかしい」とは絶対に描写されないんですよね。本職の前で、ということでその気持ちはどうしても浮かんでしまうけど、顔は赤くなるけど、それでも恥ずべきものではないのだと。だってこのサプライズは、目の前にいる大切なアイドルを尊敬しているからこそ、彼らを喜ばすためにやっているから。
ステージの上に立ったらプロでいる。それはアイドルに要求していることで、だからこそサプライズとは言えステージの上に立った裏方たちもまたそのように全身全霊全力で一生懸命踊ってファンサしたんだろうなと。
絶対に茶化したり、馬鹿にしたり、笑ったりしない。
真剣に自分たちに向き合ってくれる彼ら/彼女らに、真剣に向き合うことこそが絆の証明。
いや~~~いい話だったな~~~!
こういう話があと10個以上あるんですけど正気か?
なんなら現在公開されてる劇中劇イベスト分を踏まえたら情緒がどえらいことになりそうなんですけど。誰か助けてください。