☆チェがバブ!少女漫画!
「……モクマさん」
「んー?」
「あの、さっきのはなんだったんですか…?」
「え? なにが? おじさんなにか変なこと言ってた…!?」
「……」
ヴィンウェイでの騒動が終わって、満身創痍のチェズレイの療養のため、モクマの母親の住む南の島へ飛んで。
ゆっくり傷を癒したあと、ついに数十年ぶりの再会を果たした母親に、モクマは頭を下げて感謝と共に語ったのだった。「幸福と出会えたのは、この命あってのこと」と――。
で、その帰り道。詐欺師は頭を悩ませていた。
モクマはどうやら――幸福と出会った、らしい。
幸福。というのは、まさか……、
(……いや、彼はひととの繋がりを大事にする人だから、そういう絆が宝物とか幸せとか、きっとそういうことなのだろう。ほら、いかにもボスなら言いそうですし、この人もなんだかんだ光属性ですし……それらのかけがえのない絆に出会えたことは産んでもらったからこそ……と)
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