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    ❄️とうふ❄️

    @tou70532849
    ロシャオヘイ戦記(風息✖️虚淮)のログ中心でした。
    年齢制限以外も載せてます。

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    ❄️とうふ❄️

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    でもそうはならなかった!
    週刊龍游で連載されているラブコメ「りとう暮らし!」(風虚♀学パロ)、流石に第一話はあった方が良いだろ、と思ってつらつら書いてましたが面倒になって途中でボツになった幻の第一話「ヒロイン全員幼馴染属性!」です。長男なので我慢したけどが本当はふし以外全員♀化させたい。

    風虚♀学パロ導入になる予定だったもの(風虎風描写あり) 春は再生の季節だ。俺は高校一年生の春を、かつて生まれ育った故郷で迎えようとしていた。
     この地に戻ってくるのは実に十年ぶりだ。幼い頃から引越しばかりの人生に嫌気がさして、半ば強引にこちらでの高校入学を決めた。
     俺が通う事になった学校は中高一貫、所謂エスカレーター式の由緒正しい学校で、高校からの編入生は珍しい事らしい。
     俺は妖精専用の寮で暮らす事になっていた。集団生活なんて窮屈な気もするけれど、その分家賃も食費も安く済むから暫くは仕方がない。学校としても、曲者揃いの妖精たちを学ばせるには目が行き届く場所で暮らしてもらった方が有難いらしい。


    「ここが寮……」
     学校から届いた地図を頼りに駅から歩いていくと、古いけれど立派な、洋館風の建物が見えてくる。重たい扉を開くと軋んだ音をたてた。
    「风息!」
     その瞬間、建物全体を震わす程の咆哮が響く。思わず呆気にとられていると、吹き抜けのエントランス中央にある階段から、逆光を背にとてつもなく大きな黒い影が、今まさにこちらに飛びかかってくるところだった。咄嗟によけようとしたが、何故かそうはしなかった。受け止めなければ、と思った。
     胸の前で大きく両腕を広げる。黒い影は思ったよりも真っ直ぐに、勢いよく胸に飛び込んできた。衝撃に支えきれずにそのまま尻餅をつく。
    「あいたた……」
     むに、と掌に柔らかな感触。たちまち虜になってしまう極上毛艶の下に乗った脂肪は薄く、それよりもがっしりとした逞しい筋肉の存在を強く感じる。夕食の準備中だったのか、ごま油や香辛料が混じった匂いがした。その奥に潜むのは癖になってしまう獣臭さ。二メートル以上はありそうな、巨大な虎の妖精が俺の上に覆いかぶさっていた。虎が再び吠える。
    「风息!」
    「天虎! お前、天虎なのか!?」
     子供の頃によく遊んだ幼馴染の名前を叫ぶ。天虎は仲間の中でも一番小さくて末っ子だった。シャイで口下手だけど優しくて、だれも彼も皆天虎の事が大好きだった。小さい頃は虎柄の鞠みたいだったのに、今では首が痛くなるまで見上げないと視線があわない。俺が呼びかけると、天虎は喜色満面の笑みを浮かべた。ニカっと大きな口が割れて立派な牙がのぞく。
    「おかえり风息、会いたかった!」
    「ああ、俺もだよ天虎! お前、随分大きくなったなあ!」
    「风息! 久しぶり〜!」
     もふもふと再会の抱擁を繰り返していると、突然ドーン☆、なんて効果音が聞こえてきそうな衝撃が背中に走った。背中に勢いよく何かがぶつかったらしい。その衝撃に、エアバックよろしく再び天虎の豊満な胸に顔を埋める事になった。
    「ごめん天虎……」
    「洛竹、大胆」 
     天虎の声に、慌てて顔を上げる。勢い良く振り向くと、優しい木の実色をした髪と瞳をもつ少年が、悪戯っぽく笑っている。
    「洛竹なのか!?」
    「うん、おかえり风息!」
     洛竹がニカっと歯を見せて笑う。未だ少年らしい幼さと青年の精悍さが混在した、誰もが好感を抱くであろう人懐っこい笑顔だ。洛竹と天虎、风息にとって大切な弟分二人だ。
     十年ぶりの再会に三人共高揚したままわいわい喋っていると、不意に背中にさっと冷気が走った。軽やかな、しかし妙に存在感のある足音が周囲に響く。
    「騒がしいな」
    「虚淮……」
     階段の上に、小さな人影が立っていた。窓から差しこんだ白い日が、腰まである髪越しに透けて見える。
    「久しぶりだな、风息」
     氷の双眼が俺を見下ろす。虚淮は、幼い頃の記憶と寸分も変わらぬ姿でそこに立っていた。
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    ❄️とうふ❄️

    TRAININGほう…これは週刊龍游で連載されているハーレム系ラブコメ「りとう暮らし!」の第35話、「ドキドキハプニングデート!」の導入でござるな。読者にはお料理上手な末妹の天虎ちゃんが一番人気ですが、一見クールな長女のクソデカ感情が判明してからの追い上げは凄まじいと話題ですな。拙者の推しは小悪魔系後輩のアクウちゃんでござる〜、みたいな話です。まあファイさん以外にはふしは受けなんですけど…。
    风虚♀小ネタ ありふれた週末だった筈だ。ついさっきまでは。
     折角の連休なのに、虚淮ったら連日部屋に引きこもって「レトロゲームを全クリするまで寝ません」とか「用水路でザリガニを捕まえたので全部捌きます」みたいな動画ばかりをみているから、見かねて外に連れ出した。今思えば玄関を出る際、虚淮にしては妙に歯切れが悪い物言いをしていた気がするけれど、そんなのは後の祭りだ。
     近所を散歩して、駅前のパン屋に寄ったら丁度デニッシュが焼き立てで、天気が良いから外の公園で食べようか、なんて話をしながらパンを選ぶ。ありふれた、でも心地の良い週末だった。
     公園のベンチ、湯気のたつカフェラテを飲みながら、さらりと虚淮が言った。そういえば慌てて出掛けたから、下着をつけてくるのを忘れた。上も下も。
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    ❄️とうふ❄️

    MOURNINGでもそうはならなかった!
    週刊龍游で連載されているラブコメ「りとう暮らし!」(風虚♀学パロ)、流石に第一話はあった方が良いだろ、と思ってつらつら書いてましたが面倒になって途中でボツになった幻の第一話「ヒロイン全員幼馴染属性!」です。長男なので我慢したけどが本当はふし以外全員♀化させたい。
    風虚♀学パロ導入になる予定だったもの(風虎風描写あり) 春は再生の季節だ。俺は高校一年生の春を、かつて生まれ育った故郷で迎えようとしていた。
     この地に戻ってくるのは実に十年ぶりだ。幼い頃から引越しばかりの人生に嫌気がさして、半ば強引にこちらでの高校入学を決めた。
     俺が通う事になった学校は中高一貫、所謂エスカレーター式の由緒正しい学校で、高校からの編入生は珍しい事らしい。
     俺は妖精専用の寮で暮らす事になっていた。集団生活なんて窮屈な気もするけれど、その分家賃も食費も安く済むから暫くは仕方がない。学校としても、曲者揃いの妖精たちを学ばせるには目が行き届く場所で暮らしてもらった方が有難いらしい。


    「ここが寮……」
     学校から届いた地図を頼りに駅から歩いていくと、古いけれど立派な、洋館風の建物が見えてくる。重たい扉を開くと軋んだ音をたてた。
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    ❄️とうふ❄️

    MEMOふしファイの捏造しかないやつ!!
    かつてのロンヨウ(合ってる?)の森で暮らしていた頃の話。人間があまりに弱かったから、色々手を貸してやったり友好的に付き合っていた頃のフーシー妄想注意。人間達から惚れた腫れたとか沢山聞き齧って耳年増になる姫(攻)可愛いじゃないですか…。全部捏造なんですよね…。ふし→ファイです。
    『可愛い子』
    https://poipiku.com/752081/6017598.html
     いくら夏とはいえ、その日は格段に暑かった。森で暮らす動物たちも、木陰や岩陰にじっと身を潜めて動かず、日没を待つばかりだ。風息達とて例外ではない。さっきから口を開けば暑い暑いとぼやいてばかりだった洛竹は、知らぬ間に限界を迎えたらしく、突然虚淮に抱きついてきたかと思えば、だらしなく冷たい氷の体に枝垂れかかったまま離れなくなった。
    「あ〜夏はやっぱり虚淮で涼むに限るな〜」
    「そうか」
     ぺたぺた、生温い温度が首筋や胸元に伸びてくる。人懐っこい洛竹の、スキンシップの過剰さなど今更だ。あんまりに暑苦しかったらこの手を氷漬けにしてやろうと思いながらも、虚淮は先程から蛇の如く腰に巻きついて離れないこの奇妙ないきものを受け入れた。そんな二人の様子をみて、天虎が混じりたそうにソワソワとしていたが、自分のふっさふっさな体毛と、虚淮よりも何倍も大きな体に気がつくと、悲しそうな顔をして、ポテポテと近くの岩場に大きな体を収めた。優しくて健気な弟分に、そっと冷気を送ってやる。
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