はやいず本編③ 誰にも許したことのない、二回目の逢瀬だった。
「ねぇ、泉。やっぱお前のこと好きになっちゃったんだけど……泉の気持ち、オレにくれない?」
ベッドの上、裸のまま背中から抱き締められた腕の中で、癒月泉はその告白を聞いた。しっとりと濡れた肌、厚く逞しい体、爽やかな中に落ち着いた香りのするオードトワレ。
つい、と彼、射守谷快惺を見上げると、真剣なサファイアの瞳が泉を見つめていた。
「……言ったでしょ、それなら、俺を本気にさせてみせてよ」
「ああ、もちろん」
最中の激しさとは打って変わった優しい口付けが降り注ぐ。嘘か本当かわからない。信じるのは怖い。でも、本当だったらいいのに、と、思わずにはいられなかった。
◇◆◇
2410