朗報、先日かわいい狗を拾いました「どーも、メロピデです。修理に伺いましたー」
出張リペアサービス・メロピデ。二十四時間まごころをこめて迅速に対応致します!
どうやらそのうたい文句に偽りはないらしい。軽く響いたノックに「どうぞ」と応答してやると、執務室の扉が開き、黒いつなぎへ身を包み目深にキャップを被った男が入って来た。修理に使用する工具が収納されているのか、手には銀色のアタッシュケースを提げている。
「待っていた。遠路はるばるご苦労」
「ボイラーの故障でしたよね? さっそく拝見させて頂きますね」
「ああ、頼む」
「はい、お任せ下さい。この寒さですからねー、セントラルヒーティングがイカれちまうと困りますよね」
修理業者の男は執務室の壁へ設えられているボイラーへと向かい、その前へと屈み込む。床へ広げたアタッシュケースをガサゴソと漁り、修理に使うのであろう器具を取り出しボイラーのカバーを手際よく外していた。
「……あー、こいつは部品の交換が必要ですね」
「時間が掛かりそうか?」
「いや、この部品なら僕が新品を持ち歩いていますから。一時間ほどで終わりますよ」
「そうか、君は用意周到なのだな。感心する」
「ハハ、そりゃどうも。ヌヴィレット様みたいな雲の上のお方に褒められると、どうにも照れ臭いですね」
「…………」
見え透いた世辞には敢えて応じない主義だ。修理を依頼した男・ヌヴィレットは、真冬の海よりも冷ややかな表情で、デスクから修理業者の男をじっと凝視していた。
そうして四十分ほどの時間が経過した頃、ようやく修理を終えたのだろう。修理業者の男は小さく息を吐き、ヌヴィレットへと声を掛ける。
「お待たせしました。すみませんがご確認いただいても?」
「ああ、分かった」
書類を捲る手を止め、ヌヴィレットは求めに応じ部屋の隅にあるボイラーへと向かった。
「こことここ、二カ所の部品を交換しました」
「ほう? 丁寧な仕事ぶりだな。全体的に綺麗になっているようだが」
「サービスです。清掃もしておきました」
「ふむ……心遣いも行き届いているらしいな。今後とも贔屓にさせてもらおう」
「ええ、ぜひ。宜しくお願いしますよ」
修理も無事に完了し、男は広げていた修理道具をケースにしまい込んでいる。道具を全てしまい終えると再びアタッシュケースを手にし、ヌヴィレットの元へとやって来た。
「これで修理は全て完了です。ヌヴィレット様、こちらにサインを」
「承知した。支払いは確か、キャッシュオンリーだったな」
「はい。キャッシュと、」
──カチリ。
「または、あんたの命で」
銃のコッキング音と、額へ押し当てられる金属の冷たい感触。だが銃を押し当てられているヌヴィレットの表情は、金属よりもっと冷たい。
「…………」
ヌヴィレットは呆れたと言わんばかりの溜め息を零しつつ、華奢なチェーンが付いた眼鏡を外す。勝ち誇った様に自分を見下ろしている修理業者の男を軽く睨み付けると、パンッと何かが弾け飛ぶ音がし、黒いキャップが床の上と転がり落ちた。
「ッ、……」
「久しぶりだな、と挨拶すべきか?」
「……ハハ。おかしな術を使うってのは、マジな話なんだな」
「問いへ答えるべきなのは君だ、リオセスリ殿。どうした。先日はボーイで、今日は修理業者の真似事か?」
「はは! 正解だ。いつから気が付いていた?」
「最初から。君が電話に応じた時から違和感はあった」
「一度でもペニスをしゃぶらせた相手の事は忘れないって? 見た目によらず殊勝だな、あんた」
「…………」
それは、つい先日の話である。
経済界とフレンチコネクションの親睦会とやらで、ヌヴィレットは行きたくもないパーティーへと出席させられていたのだ。そのパーティが行われていたホテルのベルボーイが良く気が利く話し上手な男で、荷物を運んでもらっている時から印象に残っていた。
つまらないパーティーの真っ最中、壁の花となっていたヌヴィレットの元へ、件の気が利くベルボーイがやって来た。
──名水ソムリエのあなたへ、僕からのサービスです。
そう持参してくれた水はとても美味で、中には催淫剤が混入されていた。
「催淫剤を盛られているのは分かっていたが、せっかくのプレゼントを受け取らないのも野暮だろう」
「そうか。だからベルボーイの坊やをそのまま部屋へ連れ込んで、セックスに興じたって訳か」
「ああ。あの無意味な場を抜け出すには、最適な理由だったからな。君の熟した身体はなかなかに蠱惑的で、締まり具合も非常に良かった」
「三回も犯してくれたもんな、あんた。おかげで俺は翌日、ずっとアナルにモノが挿入っている感覚が消えなかったぞ」
ぐりぐりと、押し当てられた銃口が額を抉る。だが、それでもヌヴィレットの表情は変わらない。それどころかフッと楽しそうに口元を綻ばせ、小さく笑い出したのだ。
「フ……フ、ふふ……! ああ、失礼。君ともう一度セックスがしたくなってしまった」
「いいぜ。料金を支払ってくれるのならな」
「ああそうだった。支払いが残っていたな」
「ああ、あんたの命か……」
「君が欲しいのはこれだろう? ほら」
ほら、と。リオセスリへ手を伸ばしてつなぎのファスナーを下ろし、露わになった胸元へ一枚の書類と高額なチップを捻じ込んでやる。リオセスリは目を丸くし、銃は構えたまま、胸元へ捻じ込まれた書類へ目を向けた。
「……おいおい。太っ腹だねぇ、あんた」
それは、とある機密書類の一部。ホテルで激しいセックスに溺れヌヴィレットが眠りに就いた後、そっと起き出したリオセスリが盗んだ書類の欠けたページだった。
スッと、それまで余裕綽々であったリオセスリの瞳に剣呑な光が宿り、静かに細められる。
「…………いつから気が付いていた?」
「その質問は二度目だな。最初から、と答えただろう?」
「ベルボーイとのアナルセックスに興じながら?」
「あなたの部屋の担当です、と君がにこやかに挨拶をしてくれた時からだな。君は火薬と血の匂いが濃すぎる。私が洗い流してやろう」
「風呂なら、一緒に入ってやった筈だが?」
「うむ。身体を洗いながらフェラチオもしてもらったな」
修理業者の真似事をしてまでリオセスリが懐へ忍び込んだのは、この欠けたページが目的だった。
フレンチコネクションの重鎮、ヌヴィレット。彼は組織の中でも法的な部門を統括し、強大な権力を握っている。その流麗な容姿に関わらず片手で鉄骨を握りつぶせるだとか、百年前から姿が変わらないとか、ヒトの血肉を生で食らうとか。彼に関する噂は後を絶たない。
だが、その真実を誰も知らない。彼の仕事っぷりは一国の大臣よりも優秀であり、他人を寄せ付けぬ圧倒的なオーラを常に放ち続けているからだ。
そのヌヴィレットから機密書類を盗み出す今回の依頼は、まさしく命がけだった。エージェント達の安全を確保できないので一度は保留にされたくらいの案件だ。だがその分、報酬は見た事もない金額で、リオセスリは危険を承知でこの件を一人で請け負った。
任務完了。この書類が手に入りさえすれば、リオセスリの役目は終わりだ。後はほとぼりが醒めるまで南の島にでもバカンスに行けば良い。
「君と私の二人で入るには、あのバスタブは狭すぎた」
「ハハ、確かにな。膝が痛かったぞ」
「私の私室には大きなバスタブがある。二人で使用するのも可能だろう」
「そうか。じゃあ、後で一緒に入ろう。俺が部屋まで運んでやるから、さ」
サイレンサーに掻き消された発砲音と火薬の匂いが、執務室内へ急激に広がって行く。
「…………な……、っ……?」
だが、何も変わらない。引き金をたしかに引いた筈なのに、ヌヴィレットは静かにそこへ佇んでいるだけだ。すると、デスクの上へコロンと小さな金属が転がり落ちた。それは銃弾。リオセスリが発砲した銃弾はグチャグチャに押し潰されており、無残な姿をデスクの上で晒しているのだ。
リオセスリは一ミリも動けず、ただ呆然とトリガーへ指を掛けたまま固まっていた。
「……残念だが」
「…………」
「君に運んでもらうのは辞退しよう。ここの構造は少々複雑でね。君にはこれから覚えてもらわねばならない事が沢山ある」
「……ァ、……」
ヒュッと、小さく喉が鳴る。本能的な恐怖。恐怖なんて感覚を思い出したのは、久しぶりだ。だが間違いなく、この目の前に鎮座している圧倒的な存在感に恐怖を覚えている。それを悟られまいと何とか気を失わずに堪え切れているのは、リオセスリの並々ならぬ精神力のお陰でもあるのだが。
「リオセスリ殿」
「……なん、だ……」
「改めて申し込もう。私の右腕にならないか?」
「……あんたの?」
「ああ。私が時間を共にして心地良いと感じる相手は、数少ない。公私ともに私をサポートをしてほしい」
ヌヴィレットの経歴はその正体同様、謎に包まれている。遠い過去には右腕らしき者も存在していたらしいが、それも噂程度の話だ。今はほとんど他人との交流を持っていない。
「……罠じゃない、って保証は?」
「私を欺こうとした君がそれを問うのかね? 保証は無いな」
「は、ハハッ……! そりゃそーだ……あのな、」
「うむ」
「俺はこう見えてけっこう身持ちが堅くてね。一度付けられた首輪を自分で外す事は、あまりしないんだ」
「ほう? それはますます好ましい要素だ」
「そりゃどーも。要するに、」
「うむ」
「ナンパはお断りってこと。さ」
ガッとリオセスリが机に乗り上げると、バサバサと書類の束が宙へ舞い散った。手近にあった本棚が倒れる激しい音が響き、リオセスリは何とか一矢を報おうと、相変わらず涼しげなヌヴィレットへ掴みかかった。ようやく腰を上げたヌヴィレットは空を切る重い拳を華麗な仕草で躱し、デスクに立て掛けられていたステッキで応戦している。リオセスリの猛攻を上手くいなしつつ、それでもなお飄々とした口調でヌヴィレットが口説いてきた。
「リオセスリ殿」
「……チッ……! まーだお喋りする余裕があるのかよ!」
「これだけは聞いてほしい」
「なんだ」
「先ほどの発言はナンパなどではない。私は真剣に交際を申し込んでいるつもりだ」
「うる、さい……ッ」
ヴォンと空気を揺らし、リオセスリは長い脚を力強く振り上げる。その飄々とした横っ面へ一発お見舞いしてやろうと、全ての力を注ぎ込んだ。
──だが。
「ッ……、! う゛……」
あと一ミリでヌヴィレットの顔へ直撃する。そんなギリギリの所で蹴りが止められてしまい、リオセスリは目を見開いた。また謎の力が働いたのかと思ったのだが、違う。怒りを露わにしたヌヴィレットが、リオセスリの足首をがっちりと握り締めているのだ。
信じられない。戦闘術はほぼ自己流で覚えてきたとは言えど、リオセスリはプロの傭兵だ。一対一の肉弾戦には特に自信があり、傭兵仲間のうちでもこの分野でリオセスリと肩を並べる者は少ないだろう。
それなのに、いくら巨大マフィアの重鎮とは言えスーツとタイプライターが良く似合う様な男に易々と足を取られてしまうとは。あまりにも情けない。
「……ヌヴィレットさん、あんた……」
とても人間とは思えない。あんたはいったい、何者だ?
だが次の瞬間。リオセスリの気が僅かに緩んだ隙を見逃さず、足首を掴むヌヴィレットの手に力が籠もり引き摺られそうになった。なんとか逃れようとリオセスリは慌ててわざと体勢を崩し、背後にあった本棚へと手を付く。そこを起点にし、何とかもう片方の脚で蹴りを入れてやろうと身体を限界まで捻る。
「クッ、ソ……ぉ」
無理やり身体を捩った衝撃で、掴まれていた足首がボキリと折れ激痛が走る。完全に折れてしまった足首はぶらんと力なくぶら下がっており、それに気が付いたヌヴィレトが初めて動揺を見せていた。
いまだ。
絶体絶命、背水の陣。ここで一撃食らわせて逃げ出さなければ、もうリオセスリに為す術は無い。
「じゃあな! あんたとのセックスは嫌いじゃなかったよ」
ヴン、と全身全霊の力を籠めて片足を振り上げる。遠心力を味方にし、ヌヴィレットの頭めがけて容赦のない蹴りを食らわせてやった。力の加減なんてできない。歯の一本や二本ぶっ飛んでしまいそうだが、少々男前度合いが上がるだけだ。勘弁してほしい。
だが、現実は非情だ。世界は常に弱肉強食であり、生命体の序列は生まれたときから常に決められている。
「…………」
リオセスリの渾身の蹴りは、ヌヴィレットの小さくて形の良い頭へ確かにクリーンヒットをした。だがヌヴィレットは、痛がる素振りどころか、身じろぎひとつしていないのだ。蹴りを食らった時に自分の犬歯で噛んでしまったのだろう。唇の端が少し切れて血が滲んでいるが、リオセスリが負わせられた傷はそれだけだった。
ヌヴィレットはムッと眉を顰め、呆然としているリオセスリを見て深い溜め息を零す。
「……話を聞け、と私は忠告した筈だが?」
「……はは……そう、だな……」
絶体絶命、背水の陣。
勝負は決まった。負けたのだ、この訳の分からない正体不明の男に。やはり簡単にハニートラップなんて仕掛けるものじゃない。自分には向いていなかったのだ。
そんな自己嫌悪がぐるぐると脳内を渦巻くなか、リオセスリの意識は徐々に漆黒へと飲み込まれて行った。
初めての完敗。
意識を失っている最中、海で出逢った巨大な龍に頭から丸ごと飲み込まれる悪夢にリオセスリは魘されていた。
◆
意識を取り戻したリオセスリの視界へ最初に飛び込んできたのは、これならばまだ悪夢の方が万倍マシであったと思えてしまう、非情な現実だった。
「……あのさ」
「何だね」
「拘束を解いてくれとは言わないが、せめてコレは外してくれないか?」
コレ、とリオセスリが示したのは口元へ装着されたマズルだ。狗のように鎖に繋がれたリオセスリの前へヌヴィレットは優雅に腰を下ろし、従順なその姿を満足そうに眺めている。黒い革製のマズルを長い指先でそっと撫で、ふむ、と少しだけ考える仕草を見せた。
「確かに。とりあえずある物で繋いでしまったが、君にはもっと意匠を凝らした口輪の方が似合いそうだ。考えておこう」
「……そう言うことじゃあないんだがなぁ……」
はぁ、と諦めの息を零し、リオセスリはギプスで固定された足を放り出した。モルヒネがまだ効いているお陰か、痛みは殆どない。むしろ手錠が擦れる手首の方がいまは痛いくらいだ。リオセスリが意識を失っているうちにヌヴィレットが医者を呼んでくれたらしい。
「まだ手術を終えたばかりだ。しばらくはゆっくり休みたまえ」
「ご親切にどうも。あまり物は置かれていないが、暗くて静かでカビ臭くて落ち着くところだな」
「気に入ってくれてなによりだ。ここは執務室の地下にある、特別反省室だ。私も君の看病に集中できる」
「ハハ。調教、の間違いじゃないのかい?」
「それは君の心がけ次第だな」
ヌヴィレットは椅子へ腰掛けたまま、愛用のステッキでリオセスリの顎をツ、と掬う。そのまま顔を寄せ、モルヒネのせいでまだぼんやりと蕩けた目をじっと覗き込んできた。
「リオセスリ殿、君は何処の生まれだ?」
「……──知らん。一応はフォンテーヌになっている」
「成る程。では、家族構成を教えてもらおう」
「いない、俺は天涯孤独の身だ。恋人もいない」
「そうらしいな。ああ、君の交友関係は既に全て洗い出してある。ただの確認だ」
マズルの影でリオセスリは小さく舌打ちを零す。リオセスリの身の上は全て調査済みなのだろう。ただリオセスリが嘘を吐いていないか、従順になるかを確認をする為に、わざと質問をしただけだ。意地が悪いにも程がある。
リオセスリはフッと自虐的な笑いを浮かべ、顎の下をスリスリと撫でるステッキをマズルの鼻先で弾き飛ばした。
「じゃあ俺は用済みだろう? さっさと殺せ」
「殺す? 誰をだ」
「……殺す前に薬漬けにでもされてサンドバッグにされたのち、輪姦されるとか?」
「話がよく分からないが……君の身辺調査をしていて、どうしても分からなかった事がある。それだけは正直に教えてほしい」
「俺のかい?」
「うむ。リオセスリ、と言うのは君のコードネームらしいな?」
「ああ、そうだ」
「君の本当の名を教えてほしい。私は真実の君を知りたい」
それは遠いとおい昔。血の海で一度死んだ少年が捨てた、最初の名前。
「…………リオセスリだ」
「……そうか、分かった」
ヌヴィレットはそれ以上何も言わず、静かに席を立った。
「また夜になったらここへ戻る。傷に響く。抜けだそうとなど無益な考えは持たぬように」
「はは、三食昼寝付きの好条件だ。しばらくは世話になるさ」
「ああ、私が心を籠めて世話をしてやろう」
「シモの世話もかい?」
「君が望めば対応可能だ」
「しばらくケツは貸せないぞ? 足腰が立たない」
「口での奉仕は可能だろう? その時はマズルを外してやっても良い」
「ハハッ! 俺のフェラがそんなに気に入ったのかい、光栄だ」
「こちらこそ。ちょうど愛玩用のペットを求めていた所だ」
私は運が良かった。
ヌヴィレットはそう零しつつ、執務室へと戻った。その背中へ心の中でファックポーズを決めつつ、リオセスリはようやく身体の力を抜く事ができた。身体が弛緩するとどっと疲労が襲いかかってきたので、とりあえず今は寝ておくかとゴロリと石畳の上へ身体を横たえる。
「……はーぁ……せめてレイプされる時は、ふかふかベッドの上でお願いしたいところだな……」
確かに、運が良かったのかもしれない。
捕虜になれば何をされても文句は言えない。和姦されて無残な姿に引き裂かれ川へ投げ捨てられた同業者達を、たくさん見てきた。それに比べれば今のリオセスリが置かれている状況など、ぬるま湯にも等しい。ヌヴィレットの正体も性癖も何もかもが謎だらけだが、リオセスリが耐えられる程度の性的嗜好であるのを祈るばかりだ。
「ワン、って鳴く練習でもしておくか」
朗報、先日かわいい狗を拾いました。
謎の多いヌヴィレットと、その飼い犬にさせられてしまったリオセスリの物語は、まだまだ始まったばかりだ。
【了】