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    かほる(輝海)

    @kahoru1010

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    シティーハンター(獠香)
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    シティーハンター
    冴羽獠✕槇村香
    原作以上の関係

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    #シティーハンター
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    #冴羽獠
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    ##CH

    寒い朝には 冷めたコーヒーは、不味い。今、俺の目の前にはコーヒーの入ったマグカップが置かれていた。冷めきって嵩が減ったことを示すように、水面から少し上の壁面には茶色の輪が残っている。それは、このマグカップに熱々のコーヒーが注がれてから、かなりの時間が経過していたことを物語っていた。今朝は、今季最高に冷え込むって言ってたもんな。とは言え、熱いシャワーを浴びたばかりの俺には、この寒さが心地よく感じられた。俺はTシャツとトランクスだけを身につけて、椅子へ座った。
     キッチンにある白木のテーブルで遅めの朝食を取ろうとしていた俺は、目の前にあったコーヒーを一口だけ含んだ。室温と同じになったコーヒーは、まるでアイスコーヒーのように冷たくなっていた。だが、その風味はアイスコーヒーと呼ぶには程遠く、冷めたせいで味も風味も薄く感じられた。それでも舌の上に残るガツンとパンチの効いた苦味で、中身は俺好みの深煎りローストのコーヒーだったとわかった。きっと、淹れたてだったら美味かっただろう。
     このコーヒーを淹れてくれた主――香は、俺の部屋のベッドで惰眠を貪っている。時計の針は、もう十時半を過ぎようとしているのに、まだ起きてくる気配はない。……寝たのは、ついさっきだもんな。当分起きては来ねぇだろう。俺は再びコーヒーを、口へ流し込んだ。
     そう。何を隠そう、香は一度起きて、このコーヒーを淹れてくれてたんだ。俺を目を覚まさせるための、あっつあつのコーヒーをな。コーヒーを煎れてから俺を起こしに来た香は、何を思ったか、俺に目覚めのキスをくれた。いつもどおり、俺を蹴り起こせばよかったものの、『起きて、獠……』なんて優しい声を掛けられたら、万事休す。大人しく子羊ちゃんを逃してやるつもりだったが、喰う気マンマンになっていた愛棒とともに、香をベッドへ引きずり込んだ。
     起きてから、シャワーを済ませていたのだろう。香からは清潔な石鹸の薫りが漂っていた。そんな香は、猥雑に汚したくなる。香も最初は離せだの喚いていた。だが、手と口と声で散々に蕩かせてやれば、身体を重ねる頃にはすっかり大人しくなっていた。俺は欲望のままに香を抱いた。
     俺の熱が鎮まったころには、香は眠りに落ちていた。いや、気絶して落ちたと言った方が正しかったかもしれない。俺ももう一度、香とともに眠ろうと思ったが、目覚めの運動よろしく一汗を掻いちまった後だと、一向に眠気は来なかった。このまま情交の跡が色濃く残るベッドで一緒にいると、またムラムラしちまいそうだった。だから俺は、香だけを残しベッドから起き抜けた。

     不味くて飲めねぇと思ったのなら、捨てて新しく淹れりゃいい。沸騰して十秒経った熱湯で淹れたインスタントコーヒーでも、新しく豆から挽き直したコーヒーでも。だが、何故かそんな気分にはなれなかった。あいつが俺のために淹れてくれた、このコーヒーを粗末にするなんてできない。捨てちまったら、あいつの気持ちまでも捨てることになりそうで――。
     俺はマグカップに残っていたコーヒーを、一気に呷った。冷えたコーヒーが喉元を過ぎていく。熱冷めやらない火照った身体には、この温度ぐらいがちょうどいい。
    「……まっず」
     俺は空になったマグカップを、静かにテーブルへ戻した。いくら不味くても、一度(ひとたび)腹の中にいれちまえば、俺の血となり肉となる。そこに込められた思いも、俺と一つになるはずだ。
    「ん〜……」
     両手を高く上げて伸びをすると、身体の隅々にまでエネルギーが満ちていくような気がする。今日は、どんな一日になるのだろう。願わくば、面倒な仕事も、望まない客の襲来も、何もなければいい。とりあえず、香はまだ起きてきそうにねぇから、伝言板の確認にでも行ってくるか。それから、今度は俺が香のために、眠気覚ましのコーヒーを淹れてやろう。とびっきりの、苦いやつをな。

       了
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    「もっこりヒップのお姉さぁん! ボキちゃんとデートしよぉ!」
    「えっ? 獠っ⁉」
     女が振り向いた瞬間、俺の顔が引き攣った。もっこりヒップの持ち主は、香だった。
    「げっ……!」
     俺が空中で身体を反転させるよりも早く、香が使い慣れた相棒を召喚した。
    「ついに見境がなくなったか! このもっこり変態がぁぁ!」
     振り下ろされたハンマーは、きれいに俺の後頭部を捉え、俺は轟音とともに地面へめり込まされた。うーん。香の尻に飛びつくなんて……。俺、もう我慢の限界かも……。

       了 474

    あるぱ

    DONE三題噺で一本/創作BL/新入生と先輩の初恋と宇宙(偏愛とは???) 恋は彗星のように

     光の白色、シリウス、ヘイロー、定常宇宙論。

     四月だと言うのに、妙に暑い日だった。ぼくは心臓が激しく脈打つことを意識しないように、好きな言葉で頭の隙間を埋める。
     ボイジャー、シドニア・メンサエ、ダークフロー、重力レンズ。
     言葉はぼくの血管に乗って身体中に回る。不思議と少しずつ脈拍は落ち着きを見せ、胸に何か詰まるような感覚は消える。後ろから、真新しい制服の人たちがぼくを追い越して、高い声で笑った。もつれ合う三人はそれでもまっすぐ進んでいて、ぼくはなんとなく、子猫がじゃれ合う様を思い浮かべる。また心臓が急ごうとするので、ぼくは立ち止まって深呼吸した。
     目を閉じると、ふ、と視点が浮かぶような感覚になる。見えるのはぼくの後頭部、道行くぴかぴかの生徒たち、さらにぐぐっと視点が浮上して、学校の校舎が見え、自宅が見え、遥か向こうの街並みの際が、緩やかに歪曲している地平線まで見える。上昇していくと、晴れ晴れとしていたのにそこには実は薄雲が張っているのだと分かる。対流圏を越え、成層圏に及ぶと次第に空の青色は群青へ、さらには夜のような黒色へうつり変わっていく。これが宇宙の色 2162