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    22g9s4v

    推しに劣情と幻覚を抱く4歳児。拳ミカがアツい。

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    ふぉろわさんとの話で滾ってしまったので、落書き?下書き?
    次兄組が神様に魅入られて憑かれちゃう話。
    いつかちゃんと書き起こしたいな〜誰か漫画にしてくれ〜〜

    神様に魅入られる「…ロナルドくん、君さぁ」
    「あ?なんだよ」

    無自覚で恐ろしい。この若造にはほとほと呆れてしまう。
    その背後にある異形に気付けないとは、人間はなんて愚かで可哀そうなのだろうか。
    ただでさえ苦労の滲む私の顔が更にやつれていく。ああ、私の可愛い顔が。髭の次はロナルドくんに責任を取ってもらわないと。
    …なんて冗談を言っている場合ではない。半田くんなど比じゃないほどの厄介者に目を付けられおって。

    「君、どこかで小銭でも盗んできた?それかお供え物を食べちゃったとか」
    「んなことするわけねーだろ!喧嘩売ってんのか!?」

    暴言と同時に繰り出される拳にあっという間に砂にされる。うん、今のは私が良くなかったな。あまりにも緊張感がない。
    再生と共にまともな顔をしてスマホを取り出す。未だ警戒したゴリラのような表情を置いて、お父様へ電話を掛けた。



    「これはまた…」
    「お父様でも無理です?」

    頭を抱えて唸るお父様に、しかたないかと溜息を吐く。
    私に促されるまま人気のない僻地へ運ばれたロナルドくんは、事情を知らないためイライラが募っているようだ。
    面倒なことになるのは目に見えていたので黙っていたが、いい加減に自覚させた方がいいのかもしれない。
    ジョンの頭を撫でながら視線を向けてやれば、珍しく怯んだように真面目な顔つきになる。

    「君ね、神様に魅入られてるよ」
    「…は?」



    「おそらく、神の類だろうね。信仰を失って堕ちたか、随分と醜い姿になってしまっているけど」

    ロナルドくんにべったりとくっついて離れない其れは、黒く歪み元の形など残していなかった。こうなってしまっては神というより怨霊に近いかもしれない。
    私が、御祖父様に言ってさっさとどうにかしてもらおうと提案すれば、隣にいたお父様も頷いてみせる。
    しかし、当のロナルドくんだけが首を振った。

    「神様なんだろ?無理にどうにかするとか…ダメなんじゃねぇの」
    「ハァ~~!!?何を腑抜けたこと言ってんだ間抜けルドくんが!!神って言ったって、そんな姿になって人間に憑いてる時点で碌でもないんだよ!それに、…っ」

    それに、そのまま魅入られてしまえば君は連れていかれてしまう。
    と、言いかけて口を噤む。

    「それに、なんだよ?」

    先を促すようにまっすぐと視線を向けて首を傾げる姿にさらに言葉に迷ってしまう。
    伝えるのは簡単だ。しかし、バカで間抜けでお人好しのこの人間が、それを聞いて何をしてしまうか予測できないことが恐ろしい。大丈夫、なんて言葉を残して馬鹿正直に連れていかれてもおかしくないのだ。
    少し迷った私の意図を察したお父様は、一歩前へ出て私の代わりに口を開く。

    「君のような人間に憑く神は厄介なのはわかるだろう。知性が足りていないのだ」
    「ぁ!?」
    「大人しくドラルクの言うことを聞くんだな」

    怒りに震える握りこぶしを見せつけるロナルドくんにとお父様がわざとらしく鼻を鳴らす。
    御祖父様が来れば何とかなるだろう、とようやく安堵の息を小さく漏らせば、ふと何かを思い出したようにロナルドくんの顔色が変わる。
    冷や汗をかく、とはこの事だろう。ロナルドくん特有の人の好さが滲む心配の色。

    「…もしかしたら、ビキニの野郎もヤバいかも」



    「ミカ兄、こっち来ないで」
    「なっ…、あ…、と、トオル…?」
    「いや、来ないでって言うか…ソレを返してきて。あっちゃんが怖がってるから」

    あからさまな醜悪さを纏った何かを背負うミカ兄は、俺からの拒絶を受けて瞳を濡らす。
    誤解を招くような言い方は悪かったけど、何で其れを乗せてて無自覚なのかが理解できない。
    其れと目を合わせないよう視線を逸らせば、さらにミカ兄がすすり泣く声が聞こえる。
    ごめん、でも俺にはどうしようもできないから。
    慌てて取り出したスマホでケン兄を呼び出そうとコールを鳴らす。なかなか電話に出ないところをみると、野球拳か飲んだくれてるか…。
    困った俺は一度電話を切ってミカ兄へ向き直る。
    あからさまに肩を落としてべそべそと涙を溢すミカ兄。

    「…ここ来る前、誰かとどこかいってた?」
    「……?いや、特別なことは…強いて言うなら、未開拓の地まで啓蒙活動の範囲を広げていて」
    「うん、また迷子になってたんだ」
    「人気はなかったから帰ろうとしたんだが」
    「ずいぶん奥まで迷ったね」
    「どうにも元の道に戻れなくなってな…」
    「いい加減しろよ」
    「そこに真祖の孫のところの退治人が現れて」
    「なるほど、バカが増えた」
    「道に迷ったと言っていたから、私が案内したんだが…途中で二人揃って気を失ってしまって」
    「は?」
    「気が付いたら駅前にいたので、退治人とは別れてここに来た」
    「バカしかいねーのかこの街にはよォ!!!!」
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