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    owr_fis

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    owr_fis

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    今日は終わっちゃったけど

    無題嘘の日も真実の日も終わりいつも通りの日々に戻って来つつあるギルド内でフィステリアハーレはウンウンと唸りながら扉の前で行ったり来たりを繰り返していた。さながらその姿はRPGの話しかけないとイベントが始まらないNPCの様だったが生憎この場には彼一人しかいない。当然、時刻は夜の23時を過ぎた頃でとっくに自室に帰っているから居るはずがないのだ。
    彼はそんな真夜中で小言を呪詛の様に永遠と話しながら廊下を行ったり来たりをかれこれ一時間はしていた。そんな狂人のような素振りは突如としてピタ、と静止しよし…と言う声と共に治まった
    扉を数秒だけ見つめ意をけしてドアノブを握りゆっくりと回し引っ張る。
    一瞬の光に目が眩んだがそのまま彼は部屋の中にズカズカと入り込み目的の人物の元へ一直線に歩く
    「ジ、ジョニー…殿!ち、ち、ちょ、ちょっとだけ…い、いい?」
    「?ええ、かまわないわよ」
    「あ、のさ今から言うのは僕の独り言だから…でも、ちゃん、と、最後まで聞いて、ほしい」
    普段は目を合わせない。合わせてもすぐ逸らす彼が逸らす事をせず前を見据えていた。あまりにも真剣な表情だからこちらも身構えて話を聞く事にした

    「ジョニー殿、改めて生まれて来てくれてありがとう。僕はこんな奴だからさ、君の事を恨んだり憎んだり殺したくなったりもするけどさ、でも…でも!やっぱり誰よりも大好きで大切な唯一、人生で掛け替えない…そんな人だから……ぁ、その、君に出会えて本当によ、良かった………………です」
    言い終わると彼は真っ赤な林檎の様に顔を赤らめながら目を逸らしそのまま驚く様な速さで踵を返してしまった
    「……相変わらずよね」
    作業用の書類を置き扉を開け廊下を気持ち早足で歩いていく。仕方がないな、と思いつつも少しだけ心は温かくなった様な気がする
    そんな気持ちのまま彼女は今から何をしてやろうかなと考えながら彼を追い掛けるのだった


    end


    本編軸。f→jの小話
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