Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    asoso9353

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 36

    asoso9353

    ☆quiet follow

    最終回視聴後
    本編終了後のイサルイ
    円盤特典で後日談がおまけにつくっぽいですが、それを楽しみにしつつ本編後にこんなことになってるといいなあという小話。CP要素はほぼゼロ
    最終回最高でしたね! これからもイサルイ推して参ります! ブレはディド(スパロボDD)方式で何かのきっかけで可変できると思っています

    分かっていないのはおまえの方 自分はブレイバーンと共に消えるものだと思っていた。
     それなのに気づいたら大地に降り立ち、目の前には世界を救ったばかりのイサミとルルが項垂れている姿が見えて、思わず声を掛けたらちゃんと声も出て。
     俺は、この世界に戻ってくることが出来たのだとようやく理解した。

    ***

     クーヌスとの戦いの後に自分はKIAつまり戦死扱いとなっていたようで、それは当然なんだが、戻ってきたら戻ってきたでまずは身体検査を呆れるほど受けさせられた(ルルを保護した時の比ではなかった)。結果は、身体は99.9%人間であることは間違いないとのことだが、身体機能はことごとく弱っていると診断された。しばらくは安静にしていなさい、とのドクからのお墨付きをいただいたことで、今はATFの中の病棟で落ち着いて過ごせている。
     落ち着いて? いや、そうでもない。
     あれからイサミとルルが俺から決して離れようとしない。軍の上層部も俺たちを無理やり引き離すことはせず、病棟の広い個室で3人で一緒にいさせてもらっている。自分で言うのもなんだが、死んでロボットになって、今また人間に戻ったという得体のしれない俺などと、世界を救ったイサミとルルを一緒にしておくのは危険じゃないか? そう2人に言ったら、ものすごい剣幕で2人に怒られた。
    「おまえだって世界を救ったヒーローだろうが!」
    「そうだよスミス! どうしてそんなこというの?」
    「わ、分かった分かった、もう言わないよ。すまない2人とも」
     その怒りの理由が理解できないが、決して2人を怒らせたいわけじゃないので、頷いておく。
     事実、世界をデスドライヴズの脅威から救ったのはイサミとルルの2人なのだ。自分はブレイバーン誕生のきっかけとはなったが、そもそもブレイバーン単独では戦う力も弱く、イサミがいなければ敵を倒すこともままならなかった。自分なりに頑張ったつもりではあるが、やはり2人のようなヒーローに、俺はどうあってもなれなかったんだな、とは思った。
     どんな理由で戻ってこられたのかは分からない。だが、今こうしてまだ生きられるのなら、イサミとルルとと一緒に生きていけられたら、と思う。でも、それも、独り善がりの気持ちに過ぎない。ヒーローになった彼らに、自分ができることなんて、もう何もないのかもしれない。
     それに──。
     鏡を見た時にふと気づいたことがある。いつもと同じ自分の顔だが、何か違和感を覚え、よくよく見て気づいた。
    「瞳の色が、変わってる?」
     ブルーアイズから、グリーンアイズに。
     なんだこれ、どうなっているんだ?
     目の機能は何も問題ない。視界は良好だ。ただ色だけが変わっている。
     しかもこの色は見覚えがある色だ。
    「ブレイバーンの眼の色?」
     間違いない。彼の色だ。
    「これは、何か意味があるのか?」
     もしかして、消えてしまった彼のチカラだったり意思だったりそんなものがまだ自分に残っているのだろうか。
    「……」
     集中してみるが、何も感じない。もっと深く、奥の方へと意識を深く沈めてみると、遠くの方に何かが「ある」ことをほのかに感じる。だがそれが何なのかがはっきりしない。手を伸ばせばもしかしたら届くのか──。
    「スミス!」
     何かを掴めそうに思った瞬間、イサミに名を呼ばれ意識が戻る。目を開けるとイサミが血相変えた表情で自分の後ろにいるのが鏡越しに見えた。
    「大丈夫か!? 気分でも悪いのか!?」
     目を伏せていたので調子が悪いと思ったのだろう。振り返り、安心させるように答える。
    「大丈夫だ。何でもない」
     しかしイサミから不安な気配は薄まらなかった。
    「お前の『大丈夫』は当てにならねぇんだよ。本当に何でもないんだな?」
     イサミは右手で俺の身体に触れる。戻って来てから、彼のスキンシップは目に見えて増えている。まるで俺の存在を確認するかのように、何度も、何度も触れるのだ。こんなにも彼に心配をかけてしまって申し訳ないと思うが、どうしたらいいのか分からない俺は、曖昧な笑顔を彼に返すしかない。
    「本当に大丈夫だ。心配をかけてすまない」
    「謝るな」
    「あ……そうだな。感謝してる。気に留めてくれて」
    「……」
     俺が返事をすると、イサミは不機嫌そうな表情になってしまった。違う、そんな表情をさせたいわけじゃないのに。
    「おまえ、俺やルルが上に言われたからおまえの側にいると思ってんのか?」
    「あ、いや、そうは思ってないよ。むしろ上層部はキミたちと俺を離したいんじゃないかとは思っている」
    「どうして」
    「どうしてって、そりゃ、俺みたいな不審な人間を、地球を救った英雄に近づけようとは思わな──」
     その瞬間、俺はイサミに思い切り強く抱きしめられた。どうしたんだ、と問おうとしたが、イサミが震えているのが伝わってきた。
    「イサミ……?」
    「不審な人間なんかじゃねえだろ……おまえはずっと、俺たちと一緒に戦ってたじゃないか。ここにいるみんなそれを知っているのに、おまえはそれを覚えてないのか!?」
     イサミの声は聞いたことがないほど悲痛な叫びで、俺はどう答えれば彼を傷つけないか考えたが、何を言ってもダメそうだとしか分からなかった。
    「もちろん覚えているが、それはそれとして、人間がロボットになって、また戻るなんてどう考えても──」
    「それが何なんだよ! 普通じゃないなんてことはみんな分かってんだよ! それでもおまえは、ブレイバーンは地球を守るために戦ってた、俺たちの仲間だった、いや、今でも仲間だと思ってる」
    「イサミ……」
    「いつかおまえ俺に言ったよな、『人間のことを分かってない』って。分かってないのはおまえの方だろ! 俺たちのことを舐めてんじゃねえよ!」
     ついに彼は縋るように顔を自分に押し付け、声を殺して泣いている。泣かれると弱い自分は、何とか泣き止んでもらおうと彼を宥めるしかない。
    「イ、イサミ……」
     すると俺が何か言う前に、イサミが地の底を這うような低い声で俺に言った。
    「……おまえは本当に分かってない。俺たちがどれだけおまえのことを大切に思っているか……」
     イサミはそう言ってさらに腕に力を込める。いい加減痛いんだが、でもきっと、彼の心の痛みは、これよりももっと痛かったのだろう。それが想像できてしまって、文句を言うことも出来ず、ただただ、彼にされるがままに抱きしめられるしかなかった。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    🙏💖💖😭👏👏👏😭😭😭😭😭🙏🙏🙏👏💖💖💖👍👍👍👍👍👍👍👍👍👍💖💖💖💖💖💖💖💖💖🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏❤❤❤🙏🙏😭😭😭💞💘💘😭💞💞
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    asoso9353

    MOURNING3人で一緒に(イサルイルル家族)

    最終回視聴後
    本編終了後のイサルイ(イサスミ)というよりはイサルイルル家族小話
    別の話の導入として書いてたんですが、なかなかエッな展開に持って行けず断念したので供養
    「3人と見守る周りの人」っていうシチュは大好物なので何度だって書きたい

    スミは軍人思考+自己肯定低い系 ブレバンが使ってたハック機能やらクー様が使ってた空間転移も使える設定(ほぼ使わない
    3人で一緒に(イサルイルル家族)「だいぶ身体の調子も戻ってきたようだし、そろそろ通常食にしても大丈夫でしょう」
     ニーナ・コワルスキー中尉がカルテを眺めながらルイス・スミス中尉に本日の診断結果を話す。スミスの体調の経過はすこぶる良好だ。スミス本人はもちろんだが、一緒に聞いていてたイサミ・アオ3尉もルルも喜びを隠せない。3人で喜び合うその様子はどう見ても家族だ。ニーナは微笑ましい気持ちで3人に話しを続ける。
    「もうちょっとしたら、今の特別病棟から出られると思うわ」
    「あの、それでしたら1つ相談があるのですが」
     手を挙げたのはスミス本人ではなく、イサミだった。イサミは真面目な表情でニーナに質問した。
    「もう少し広い病室はありませんか?」
     診察結果ではなく、病室の広さについて質問されるとは予想外の出来事で、ニーナはイサミに問い返した。
    4478

    asoso9353

    DONE叶うなら、ずっと一緒に(イサルイ)

    最終回視聴後
    本編終了後のイサルイ(イサスミ)で、8話前からすでに出来上がって経験済みな設定(謎時空)
    離れようとするルイとそれを止めるイサとルル
    みんなで幸せになってほしい(願望)
    できればイサとルイとルルは本編後も一緒にいてほしいですが果たして
    追い込まれたら変な風に振り切れるのはイサの方だと思っています
    叶うなら、ずっと一緒に(イサルイ) デスドライヴズとの戦いが終わった後、奇跡的に生還を果たしたスミスとの再会を喜ぶイサミとルルだったが、それからすぐにスミスはATFの上層部の手によって連れて行かれてしまった。状況から考えて、メティカルチェックを受けさせられているのだろうということは想像に難くなかった(ルルがスミスに助けられた時もそうだった)。
     しかしほどなくルルがスミスに会いたいと涙ながらに訴えて来て、イサミはひとまず直属の上司に質問に行った。実際、イサミ自身も我慢の限界だった。いくらメディカルチェックをしているとは言え、全く面会が出来ないというのが納得できない。
     不機嫌さを全く隠さずにイサミがサタケに質問をするが、上司も全く状況が分からないという。
    6354

    asoso9353

    DONEあなたに感謝の言葉を(CPなし)
    最終回視聴後
    本編終了後
    特にCPはありませんが、イサルイ工場の作品なので風味はあります
    戦い終わったあと、生還したルイって普通に考えると不審じゃないかい?と思い前半はちょっとだけ不穏。でもあの世界の倫理観はそんなにおかしくないので、このくらいはやってほしいなという気持ちを込めて
    ルイはクー様の能力全部引き継いでたらいいなぁと思ってます(緑目だからあるよね)
    あなたに感謝の言葉を(CPなし) デスドライヴズとの戦場に駆け付けたATFの面々は、TSに乗っていた者が真っ先にその場に到着した。イサミ・ルルに加えて戦死したはずのスミスまでその場にいて、驚きと喜びで迎えられた。3人は大きめなタオルをもらい、とりあえずはそれを身に着けた。
     イサミもルルもスミスの側を離れなかったが、ATFのハイデマリー少将達が近づいてきたのが見えると、スミスはルルの手を自分の身体から離した。途端にルルが不安げな顔になる。
    「スミス? どうしたの?」
    「ルル。キミはイサミと一緒に戻るんだ。イサミ、ルルのことをよろしく頼む」
     子供のことを頼むような口調で、スミスはイサミにルルのことを託す。ルルは本能的にスミスが自分から離れることを察し、恐怖した。
    3647

    recommended works