黒白百合死ネタ呪いの口づけ
【オレとルイ】
最初の頃、ルイとオレは、黒百合の国と白百合の国の交流のために、友好関係を築くための交換留学をしていた。その頃から、オレが黒百合の国へと赴いていた。黒百合には基本的に、『国外へと出られない呪い』があるらしい。一度ルイにもオレの家の庭園を見に来て欲しくて、誘った時に聞いた。
「本当は、僕も国外に出て、様々なものを見て回りたいんだけどね」と語るルイは、悲しそうだった。
元々ルイは、この体質が発覚するまでは、外国を巡る旅をしたかったらしい。
ルイは花が好きなようで、自宅の庭園の花は全て、彼が世話をしているそうだ。花はどれも手入れが行き届いていて、彼の愛情を感じられた。気候か土壌か、何が原因なのかは不明だが、白百合の国でよく自生している、白百合の花は、黒百合の国では育たないらしい。一度、ルイがオレの手渡した白百合を植えてみたが、数日もしないうちに枯れてしまったそうだ。
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