その10 石箱を探す3人翌朝、ポトツキがヨレンタに「手伝ってほしいことがある」と言った。
彼は小屋の外に出て、森の方を見ていた。
「コハンスキ君、馬の様子を見てきてくれ。」
コハンスキは無言で頷き、馬小屋に向かった。
「ヨレンタは私と一緒に来てくれ。」とポトツキは言った。
ヨレンタは黙って従った。
彼女は不安げに尋ねた。
「私は、何をすればいいんですか?」
ポトツキは、じっとヨレンタをじっと見つめた。
-----(5/11追記)
「ヨレンタ、君を異端者と見込んで、頼みたい事がある。
私の死んだ息子も異端者だった。養子だったが、本当に自慢の息子だった……。
今から10年前で、まだ12歳だった……。」
彼の肩まである長い髪と、口ヒゲは真っ白で、ポトツキの苦労を偲ばせた。
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