ワーヒー 三蔵→窮奇「三蔵!」
ノックも無しにドアを開き無遠慮にズカズカと他人の部屋へと踏み入る男、窮奇ストライクフリーダム。
「クソっなんでアイツ重要なデータは全部謄写してんだよ、探し出すの面倒くさいじゃいか」
整頓されたデスクをお構い無しにひっくり返すように漁る。
「一体何処にあるんだ……ん?なんだアレ」
一通りデスクを探し紙の束が辺り一面に散乱した所で部屋を見回すと布に覆われていても分かるほど一際大きく存在感のあるモノが目に止まった。
布を引っ張るとそこに鎮座していたのは自分の背丈よりも幾分か高く全身くまなく映る鏡だった。随分と古い年季の入った代物のようで凝った装飾が施されているのを見るに元々は金の枠組みだったのだろうが見る影も無い鈍く光っている。
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