悪戯心「甘やかしてください」
「青天の霹靂だな。いいだろう、存分に可愛がってやる」
「うー……えーと……側にいてくれるだけでいいんです……」
「つまり何もするな、と」
「別に普段の甘やかし方が嫌って訳じゃないんです。ただ、今日はただ側にいて欲しい気分というか……」
「珍しい我がマスターからの要望だ。顧客のニーズには答えよう」
「…………で、何でオレの身体をあちこち観察してるんだ」
「だって普段はじっくり見られないんだもん」
「時間は十分にやってるし全部曝け出してるだろ」
「私に観察する余裕あると思ってます?」
「生殺しとは酷な事をする」
「たまにはいいじゃないですか」
「これほど触れられて、手を出すなとはね」
「……ふふ」
「……おい」
「手を出しちゃ駄目ですよ?」
「……っ、そりゃあ教え込んだのはオレだがね。ああまったく、とんでもねえ女だな」