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    mitotte_kazu

    @mitotte_kazu

    自機ルガオスとエタバン相手のヴィエラとかよそよその話とかNPCよその話とか置いとく場所。
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    mitotte_kazu

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    とても短い🦍🐇

    ##ディンエラ

    背凭 ベッドに腰を下ろし、真剣にトームストーンに向き合うヴィエラの横顔を眺めていた。特にすることもしなければならないこともない、のんびりとした時間だった。床に腰掛けてアイテム整理をしていたルガディンがのそりと立ち上がる。一度彼を見て、彼女は再度液晶に視線を落とした。少しの間を置いて、スプリングが軋む音に合わせて後ろに倒れそうになる。うわ、と小さく声を漏らした彼女を、背後に居た彼が受け止めた。ありがとう、と反射的に返し姿勢を整えた彼女が彼に向き直り、首を傾げる。
    「何?」
    「しんどくないかと思って」
     いや、と前置きして彼が答えた。しんどいとは、と更に首を傾げた彼女に彼があー、と呻いた。
    「背もたれにでもなろうかと……」
     気まずそうに後頭部を掻いた彼に、彼女は一度目を瞬かせる。やっぱりなんでもない、とベッドから降りようとする彼を制し、その脚の間に収まった。
    「うん、悪くない」
     ぼふり、と勢いよく胸元にもたれてきた彼女がふふ、と微笑んだのを見て、彼も笑った。
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    ☺👏👏☺☺
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    mitotte_kazu

    PASTバレンタインなのでチョコ渡す🐇さんとチョコ食べる🦍の短い話
    片割 この海の街にもイベントの余波が来ているようで、浮ついた雰囲気が漂っていた。幸せそうな人を見るのは嫌いではないが、この空気の中独り歩くルガディンはどこか居た堪れなさを感じていた。
    それでもイベントのおかげで普段ならあまり手を出さないようなチョコレートが並んでいる店頭を眺めるのは楽しいものだった。買ったところで勿体なくて食べられないのは目に見えているし、貧相な自身の舌はどれを食べても美味しく感じるのだろう。折角だからと思いつつ平凡な板チョコレートを手に取る。と、掌からチョコレートが消えた。目線を掌から上げるとルガディンから取り上げたチョコレートを興味深そうに眺めるヴィエラがいた。

    「買うの?」
     握ったチョコレートをひらひら翳しながらヴィエラが首を傾げた。まぁ、とルガディンが頷くとふぅんと数回頷いた彼女がそれを棚に戻す。買うと言ってるのに、と棚のチョコレートに伸ばされた彼の手をヴィエラの手が掴んだ。ルガディンが何なんだと困惑している間に人気の少ない通りまで引っ張り出される。されるがままだったルガディンの離された掌にちょこんと小箱が載せられた。どこか見覚えのあるデザインの小箱をしばらく眺めてから、目の前のヴィエラに視線を向ける。にんまりと意味深に笑った彼女が覚えてる?と首を傾げた。ルガディンが数回頷いて開けても良いか了承を得ると、勿論、と微笑まれた。
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