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    mitotte_kazu

    @mitotte_kazu

    自機ルガオスとエタバン相手のヴィエラとかよそよその話とかNPCよその話とか置いとく場所。
    リアクションとても嬉しいですありがとうございます

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    mitotte_kazu

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    とても短い🦍🐇

    獲得「だからタンクもヒラもしてないって!!」
     ボスを倒し開けた宝箱の中身、目当てのジョブ以外の装備品を宝箱に投げつけながらヴィエラが叫んだ。あーもう!と悔しそうに宝箱の中を再度覗き込み、もう一つ入っていたアクセサリを摘み上げる。
    「レンジの胴装備だったか?」
    溜息と共に戻された宝箱の中身をちゃっかり拝借しながらルガディンが目当ての品を尋ねるとそう、と彼女が肩を落とした。
    「せめてリーパーの服ならまだ許せたのに…」
     もう何度目だろうか。そろそろ館の主から出入り禁止が出されそうなぐらい周回を重ねたダンジョンを後にする。ちぇ〜、と残念そうに唇を尖らせた彼女がちらりと館を振り返った。もう一回行くか?と声をかけた彼にいい、と苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる。
    「今日はもうダメな気がするから……」
     また明日ね、と踵を返した彼女がまたお付き合いしてくれるんでしょ?と彼の顔を覗き込んだ。
    「都合が合えば、幾らでも」
     彼の返答にやったぁ!と跳ねて喜ぶ彼女にいい小遣い稼ぎにもなるしな、と続けると、そっちか!!と肩を小突かれる。もう少しこの時間を楽しみたいからそんなすぐには出なくてもいいんだが、と思ったがそれを口に出した時の彼女の反応が容易に思い浮かんだため心に留めておいた。
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    mitotte_kazu

    PASTバレンタインなのでチョコ渡す🐇さんとチョコ食べる🦍の短い話
    片割 この海の街にもイベントの余波が来ているようで、浮ついた雰囲気が漂っていた。幸せそうな人を見るのは嫌いではないが、この空気の中独り歩くルガディンはどこか居た堪れなさを感じていた。
    それでもイベントのおかげで普段ならあまり手を出さないようなチョコレートが並んでいる店頭を眺めるのは楽しいものだった。買ったところで勿体なくて食べられないのは目に見えているし、貧相な自身の舌はどれを食べても美味しく感じるのだろう。折角だからと思いつつ平凡な板チョコレートを手に取る。と、掌からチョコレートが消えた。目線を掌から上げるとルガディンから取り上げたチョコレートを興味深そうに眺めるヴィエラがいた。

    「買うの?」
     握ったチョコレートをひらひら翳しながらヴィエラが首を傾げた。まぁ、とルガディンが頷くとふぅんと数回頷いた彼女がそれを棚に戻す。買うと言ってるのに、と棚のチョコレートに伸ばされた彼の手をヴィエラの手が掴んだ。ルガディンが何なんだと困惑している間に人気の少ない通りまで引っ張り出される。されるがままだったルガディンの離された掌にちょこんと小箱が載せられた。どこか見覚えのあるデザインの小箱をしばらく眺めてから、目の前のヴィエラに視線を向ける。にんまりと意味深に笑った彼女が覚えてる?と首を傾げた。ルガディンが数回頷いて開けても良いか了承を得ると、勿論、と微笑まれた。
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