好きな人見る夏空彼と付き合って初めて迎える夏。
ようやく手を繋ぐことができるようになっただけでも自分にとっては大きな一歩だ。
そんな彼とどんな夏を過ごそうかと考えると胸が高鳴っていた。
「どうすっかなあ、流石に海とプールは厳しいよなあ…。でも、馬淵とならどこ行っても楽しいよな、きっと…。」
照りつける太陽を窓越しに見上げながら、これから来る夏に胸を踊らせる。
スマホで夏の催し物について調べると、どうやら週末に浜北公園で花火大会があることが分かった。
「こ、これだ!!花火!!よし!誘うぞ!!!」
「コケーっ!!」
「わ!!す、すまねぇ!コケコっ子!」
テーブルのところでうたた寝をしていたコケコっ子が何事かと羽根をばたつかせる。
それを落ち着かせるためにコケコっ子の身体を優しく撫でながら、明日彼に花火大会の話をしようと決意を固めた。
3146