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    bbbop123

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    ルロー。8月の無配だっだのです。

    ##ルロー

    恋と呼ぶにはまだ拙いサウザンド・サニー号内、図書室とも呼ばれる場所でローはチョッパーの所有している医学書を読んでいた。
    元ドラム王国から持ち込んだという医学書は、世に出回って居ないものもあり貴重なものであるためこうして偶然航路が重なった時に借りて読ませてもらっているのだ。
    チョッパーは、もう読んだからあげる、なんて言っているが本当に大変貴重な代物なのでおいそれと貰う訳にはいかない、これは海賊としてでは無く一人の医者としての判断である。
    そう、だから同盟を解散し、ローが次に会ったら敵だと言い切った麦わら海賊団の船に乗り込むのは一度や二度ではないのだ。まぁ、同盟解散後はお互い色々と大変だったし、世界も大きく動いたし、話の分からない相手ではない者たちとことを構えて色んなものを浪費するのは得策では無いので、ロー達ハートの海賊団は、そちらが手を出さないならばこちらも出さない、という体でいるのだ。決して絆された訳では無い。決して。
    「……、……」
    「……」
    「……ふふ」
    現在、図書室には三人いる。
    本を読みに来たローと、元々ここにいたロビン。そして後からやって来てローの隣に座り込みただローのことをじっと見ているルフィだ。
    そう、じっと見ている、声をかけることも無く邪魔するでもなく。隣に座り大人しくローを見ているのだ。あのルフィが。
    「〜〜ッ、さっきからなんなんだ!穴が空く!」
    「なにぃ!トラ男穴あくのか!どこにだ!チョッパー呼ぶか!」
    「呼ぶな!ものの例えだ!」
    「うふふ…」
    とうとう我慢しきれなくなったローがもの申せばルフィは嬉々としてローが持って読んでいた本とローの間にぬっと入り込む。
    「邪魔だ麦わら屋!」
    それをいち早くぺいと放り投げローは不機嫌そうに眉を寄せた。そんな二人のやり取りに、ロビンはただ面白そうに笑うのだ。
    「トラ男!本ばかり読んでないで釣りしよう!」
    「おれは本を読みに来たんだが?」
    「後でも読めるだろ!行こうぜトラ男」
    「うるせぇ……、……シャンブルズ」
    一瞬にしてうるさい猿はコーヒーへと姿を変える。
    ローが能力によりサンジが飲んでいたであろうコーヒーと入れ替えたのだ。
    中身はまだ湯気を立てているのでいれたばかりなのだろう。コーヒーの善い香りが図書室を包む。
    人の飲みかけを飲む趣味はないので口をつけないが、過去を離れる前に一杯入れてもらおうか、等と考えていると、どたばたどったん、と、けたたましい音が近づいてきて、勢いよく扉が開いた。
    「トラ男!サンジのコーヒー飲んだのか!」
    「あ?飲むかよ、人の飲みかけなんて」
    「そうだ!飲むな!それはサンジのだ!」
    「はぁ?」
    何故か怒りを含んだルフィの言葉にローは首を傾げるしかない。仲間のものを取られたからこんなに怒っているのだろうか。本当に訳の分からないやつだと、ローは肩を竦め、もうゆっくり本が読めないならここにいる意味もないと。静かに青いサークルを出現させふっ、とその場から消え去った。逃げた、と言った方が正しいのかもしれない。
    「トラ男のやつまたどっか行っちまった…」
    「ねぇ、ルフィ」
    ムッとしているルフィへ、ロビンはほほ笑みを浮かべたまま問いかける。
    「ん?」
    「そのコーヒー、私は飲んでも良いのかしら?」
    「おう、でもロビンのならサンジがまた新しいの用意してくれてると思うぞ?」
    「ふふ、そうね。……ルフィ。どうして私は良くて、トラ男くんはだめなの?」
    「サンジの飲みかけだからだ!」
    「じゃあ私の飲みかけならトラ男くんにあげても構わない?」
    「だめだッ!」
    「そうよね、だめよね。それは、…どうしてなのかしらね、ルフィ」
    ロビンの言葉に、ルフィは考えるようにきゅっと口を閉ざす。
    どうしてなのか、そんなの分からない。
    ただ、嫌なのだ。誰かが飲んだものをローがまた飲むという行動が。ロビンに聞いたらわかるのだろうか、口ぶりからすると何か知っているようである。
    でも、でもルフィは、このことに関して自分で答えを見つけたいと思った。
    ローがこっちを見ないとつまらないのも、ローを見ているだけなのに時間があっという間に過ぎてしまう理由も、ローが誰かの飲みかけを飲むのが嫌なわけも。ルフィ自身が納得できる答えを探したいのだ。

    しかし今はそれよりローに会いたくてそばにいたくて、ルフィはまだサニー号のどこかにいるであろうローを探しに、図書室から飛び出した。
    そんなルフィの様子を、全てを知っているふうなロビンだけがただ、微笑んでみていたのだった。




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