その後俺たちはゲームセンターを訪れた。
普段こういうところにはあんまり来ないので、ちょっとテンションが上がる。
適当にぶらつきながら、俺は堅作の様子を観察する。
すると堅作は一点をじっと見つめながら何かを思案しているようだ。
そして、何かを思いついたようで、こちらに向き直ると俺に言った。
「乱人、俺と勝負しねぇ?」
「は?勝負?」
いきなり何を言い出すんだ、こいつ。
俺が怪しげに眉を顰めると、堅作は得意げに笑う。
何か企んでる顔だ。一体何をするつもりだ?
「三本勝負だ。三つのゲームで対戦して、先に二本取った方が勝ち。どうだ?」
「ほぉ……おもしれェじゃん。で、勝ったらどーなるんだ?」
堅作の提案に興味を惹かれた俺は、すぐに承諾する。
1686