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    kinakoron_prsk

    @kinakoron_prsk

    可哀想な推しが好き

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    kinakoron_prsk

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    途中でなげて諦めたビッチ🌟くんのはなし
    お金もらって抱かれてるタイプの🌟
    モブ🌟になる予定だった…

    金さえあれば愛なんて、「なあ、知ってるか?2年の天馬ってさ…」

     神山高校にはある噂があった。自由な校風を売りにしているこの学校にはある意味学校の雰囲気に適した個性豊かな生徒が数多く在籍している。そんな生徒の中の1人、同じく2年生の神代類と合わせて『変人ワンツーフィニッシュ』だなんてあだ名をつけられている男がいた。その男は姓を天馬、名を司と言った。なんでも、変人共は遊園地のショーキャストをしているらしいだとか、1年にも仲間がいるらしいだとか、頻繁に侵入してくる宮女の生徒もアイツらの知り合いなのだとか、根も葉もありまくる噂は校内中を駆け巡っていたが、それとはまた別の黒い噂話があった。
     なんでも、天馬司は金さえ積めば容易に抱かせてくれるらしい。そんな噂が男子生徒を中心に流れていた。金さえ積めば、と言うが体を売っている人間にしては破格の額だという。高校生のお財布にも優しい程度、しかも代金に色をつければ特殊なプレイにも応じてくれるらしい。
     本当にそんなことが有り得るのか、と疑う者がほとんどだが中には実際に金を支払った者もいるようで、そんな男たちは口々にこう言うのだった。

    「1度天馬司を経験したら普通の女には戻れない」

     そんな馬鹿な、と嘲笑った男の何人が彼に依存したことだろう。片手…いやもしかしたら両手の指を使っても足りないかもしれない。天馬司は魔性の男だと、影ではそう呼ばれていた。
     そんな天馬司だが、普段からそういったことに手を出していそうなスレた人間なのかと思えば、そんなことは無い。ショーキャストを務めているだけあり、明るく人望もあり、頭の出来と声量調節機能については少々残念なところはあるが、クラス委員を任されているほどには人から好かれる少年だった。もちろん男子高校生であるため、バカみたいなこともする。大いにする。なんなら率先してやる。やりすぎて怒られることも多々ある。どんな噂があろうと結局はただの17歳なのだ。
     天馬司についての噂が流れ始めたのは何も2年に上がってからの話ではない。昨年、1年時の夏頃にはもう既に同じような話が至る所でされていた。むしろ2年になり、神代類と出会ってからの彼は付き合いが悪くなったなんて声を聞くようになったくらいだ。彼らの共にすごしている時間を鑑みれば納得できる話でもある。惜しい話ではあるが、誰も神代には勝てないから、と男達は首を横に振るのだった。


    ❁︎❁︎❁︎



    「なあ天馬、少しいいか」
    「ん、なんだ?類との約束があるから用事なら手短に済ませてほしいんだが」

     ある日の放課後、司に近づく1人の男がいた。どこか地味な印象を与える…言ってしまえば何も考えていなそうな、いわゆるチャラ男と呼ばれる部類に入るような見た目の男が司に話しかけてきた。もちろん司からしてみれば知らない人間だ。去年も今年もこんなやつクラスで見た覚えはない。いったいなんの用なんだ、と口にすれば目の前の男は司の手に1枚の紙を握らせてきた。クシャクシャになったそれにはあまりにも有名な日本人、福沢諭吉が描かれていた。

    「お前さ、金さえ積めばヤらせてくれんだろ?今日の放課後付き合えよ」

     どうやら噂を耳にした1人らしい。高校生にしては大金であろう1万円札を司に押し付けてきた。手汗だろうか、少し湿った紙幣の感覚が気持ち悪かった。

    「…抱かれるのは構わんが今日は無理だ。そうだな、明後日ならいいぞ」
    「は?なに、いつでもいいんじゃないの」
    「オレにだって予定ぐらいある。今日明日は大事な会議があるからな、生憎だがお前に割ける時間はない」
    「金受け取っといてその態度かよ」
    「嫌なら別に返すぞ?オレはどちらでもかまわんからな」
    「チッ、わかった。空いてる日でいい」
    「まいどあり、だな。何か希望は?あるからこんな大金よこしてきたんだろ?」

     淡々と話を進める司に男はどこかイラついた様子を見せたが、知ったこっちゃない。相手は買い手、司は売り手だ。司のだす条件をのめないのなら商品をうるギリなどどこにもなかった。
     それはそうと、規定の額よりも多く金を渡してきたのにはそれ相応の理由がある。稀にただの礼だと言って多めに渡してくる人間もいたが、目の前のこの男はそんな玉でもないだろう。望みはなんだ?コスプレか?フェラか?それとも玩具か?あ、ハメ撮りと暴力だけはNGだぞ。ショーに響いたら大変だからな。なんて、司の口からスラスラと出てくる言葉の羅列に男は唖然としていた。普段、ある意味教員からの信頼も厚い優等生(勉学面には少々難アリだが)ぜんとしている司から出てくるなんて予想もつかないような言葉ばかりで驚いてしまったのだろうか。

    「で?どうするんだ。何も無いならオレは行くが?」
    「…コスプレを、頼む」
    「了解だ。衣装はの用意は?」
    「俺がする。俺が持ってきたやつを何も聞かずに着てくれ」
    「ふむ、まあいいだろう。それならば交渉成立だな。そろそろ本当に時間が押してるからオレは行くぞ。詳細は追って連絡する」
    「あ、ちょっ、おい!」
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